日: 2010年4月21日

コザ、最後の夜

 コザ滞在最終日。
 会うべき人にもだいたい会えたし、至近の締め切りもないし。
 というわけで、ゆるゆるの日。
 二階の居間の畳の上でごろ寝をしていると、南国の風が吹き抜けてゆく。
 ブランチは「すばやーケンサン」で沖縄そば(450円)。
 コリンザのがらんとしたテーブルで、マンションの管理組合の仕事。
 近くのコールセンターの従業員が同じ場所でくつろいでいる。
 午後8時前、旬鮮伍八へ。
 コザに来て以来、ご主人Sさんから、小林淳子が沖縄民謡について、いろいろと教えてもらっているので、お礼をかねて。
 午後10時、一番街に戻って、ハナちゃんの屋台に立ち寄る。
 ハナちゃんは浅草出身のナイチャーだけど、コザで彼女を知らない人はいない。FMコザのパーソナリティでもあるし、町のイベントでは必ず手伝っているし、神出鬼没でどこにでもいる。
 町のあちこちで彼女に一日5回以上会うのだって珍しいことではない。
 去年は、そんな彼女が病気で姿を見せなくなっていた。
 ところが、一番街のシャッターの前で屋台をやっていたのだ。
 コザについた日から、その前を何度も通っていたけど気づかなかった。病気で15キロもやせていたから。
 そこにいたのが彼女だってわかったのは、今日の昼になってからだ。
 もう酒は飲めないので、グレープフルーツジュース(100円)を頼む。
 そしたら近所のおばあがくれたというバナナをたくさんくれた。
 いいちこ200円、オリオン缶ビール300円、と薄利の商売をしているのに、まるでエビタイだ。
 ハナちゃん、ありがとう。
 最後はパーラーりんりん。
 もう酒は飲めないので、ウーロン茶とうっちん茶(各250円)
 おなかいっぱいだというのに、みんなが食べ物を分けてくれる。