日: 2007年11月23日

結婚記念日 銀座ライオン

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 午前3時、ソファで目覚める。
 ベッドで続きを寝ようかと思ったけれど、意外に頭はすっきりしているので、起きてしまうことに。
 きょうは、24回目の結婚記念日だ。
 物心ついてからの人生の半分くらい結婚生活を送っていることになる。当然、親兄弟と住んでいた期間よりもながい。
 午後3頃、家を出て、新橋から銀座へ。
 七丁目の「銀座ライオン」。この建物は1934年に建造された名建築。
 ビールの注ぎ方のうまい店、料理のおいしい店がどんどん増えている昨今、実は、この店、ビールも食べ物もあまりおいしくない。
 歴史にあぐらをかいて取り残されているところは、電子立国日本の幻影、経済大国の幻影で、とっくに半導体産業は衰退し、ひとりあたりGNPで世界15位(2005年)にまで落ちてまだ坂を転げている途中の、いわば昭和の幻影に生きている今の日本の象徴みたいなところだ。
 でも、歴史というのはかけがえのないもので、味がどうのというのとは別に、ここでビールを飲んでいることに豊かさを感じるのだ。
 祝日の午後5時。年齢層は60歳代中心。20代は外国人より少ない。
 何年に一度しか来ないけれど、銀座にきたらライオンでビールを飲むと決めている、というような人に愛されている店である。
 あとは、銀ブラ。全部の店がきれいなので、歩いてること自体が楽しい。
「ピアジェ」の前にストレッチリムジンがつき、中から降りてきた58歳くらいで若作り、というかんじの男性がひとり、警備員のいるドアをくぐって中に入っていった。
 昨夜の新宿歌舞伎町のようなエネルギーが、僕はとても好きなのだけれど、一方、紅葉や桜が無条件に人の心に安らぎを与えるように、銀座は気持ちのよい町である。
「立田野」であんみつのお土産を買い、家に帰ってから緑茶を淹れて食べた。