午前9時起床。
妻を送り出して、旅支度の最終パッケージ。
YCAT(横浜シティエアターミナル)でANAにチェックイン。そこで荷物を渡せば受け取りは那覇空港。
羽田に早めについて、朝昼兼用の食事。レストランはみなけっこういい値段を取っているのだど、意外に安かったのがお寿司屋さん。日替わり握り寿司(1280円)、丼なら1000円で、近隣の洋食・中華などより安い。
いつも思うのだけど、空港は「たかが駅」なのだから、マクドナルドやドトールや立食いそばがあればいいよね。なんで飛行機に乗るってだけで昼飯が1500円になってしまうのか。利用者の利便性よりも利権が優先されている。
腹ごしらえが住んだところで、クレジットカードのラウンジで、たっぷりのトマトジュースとコーヒー。
平日のラウンジはビジネスマンが多いが、こちらは短パンとポロシャツである。
無線LANが使えるので、パソコンを開いてメールチェック。
午後4時少し前、ANA129便那覇到着。
コザへ向かうバスの便がよくわからないので、ゆいレールでおもろまちまで出る。行き先にコザが書かれているバスを見つけて乗ろうとすると、
「空港行きのバスはあっちだよ」
と、運転手。大きなサムソナイトを転がしている人間は空港に行くものだと思っているらしい。でも、向こうからそう声をかけるってことはとても親切ってことだ。
「いや、コザに行きたいんだけど」
「ああ、それならこのバスが20分後に出るから、それまで待合室で待っていて」
待合室で時刻表を見ると、その路線のバスは3時間ほどなかった。ラッキーだったということか。
待合室では、男1女4の高校生のグループがジベタリアン。
「さあ、帰りましょうね」
さて、時間がきてバスに乗ると運転手がいう。
空港でなくコザに向かうのなら、観光客じゃなく沖縄の人間が本土から帰ってきたのだと思ったのだろう。
(その前の雑談で僕が沖縄のイントネーションで話したということもあるかもしれない)
なんとそのバスは那覇バスセンターを経由するではないか。(つまり「ゆいレール」では戻るということ)
まあ、バスセンターについたのは飛行機が空港について1時間後で、なんとなく振り出しにもどった感じだ。
どの地方でもそうだが、沖縄の路線バスというのはほんとにわかりにくい。
まあ、そういうのも「なんくるないさあ」とやり過ごすのが沖縄流。どんだけかかっても着くのだからいいではないか。
(ゆいレール260円、バス940円)
午後6時過ぎ、コザに到着。
家を出てから7時間。沖縄は近いがコザは遠い。(笑)
(自家用車なら空港から30分あまりしかかからない。ようするに公共交通が不便なのである)
商店街を抜けてゲストハウス「ヒトトキ家」を目指すと、三線作りの名工リンボー(照屋林助の息子)が自分の店にいた。(ヒトトキ家は彼の店の3階にある)
バスを降りて5分たたずにさっそく知人に会う。
チャックインして一週間の宿代8000円を払う。相部屋だけど、他にいないので一人部屋みたいなもの。まあ、週末はロックフェスだから人が来るだろうけど。
荷物を開いて、早々にゲート通りの「オーシャン」に向かう。
例によってカウンターにいた3人は全員知り合い。(笑)
生ビール500円。
『フェイク・ゲーム』の何分の一かはこの店で書かれたものだ。いつも長居させてもらっているお礼に、1冊サイン本を献本。
午後9時前、パーラーリンリンへ。
ベーシストのコーゾーが内地の古い友だちと飲んでいたので合流。
35年前、沖縄本土復帰直後に演奏にやってきたという彼ら。仲間は最新鋭のプロ用のモニターイヤフォンを扱っているということで、聴かせてもらったら、これがまたすごい。
スティービー・ワンダーとかアンジェラ・アキとかが使っているという。
音楽ソースは iPod touch なのに、めちゃめちゃいい音。
バイノーラル録音のデモもすごい。
ただし、個人個人の耳の形に合わせて作るので、値段は10万円とか24万円とか、そういう値段である。
耳に合わせて作ることで、外の音がほとんど聞こえないようにすることができるんで、大音量のライブでも小さな音量でモニターが可能になる。つまり、耳に優しいわけだ。
隣のテーブルにはギタリストのTARAちゃんがガールフレンドと一緒に来ている。
TARAちゃんは阿川大樹の読者でもある。
「新作出たよ」とさっそく宣伝。
午前零時を回って、ゲート通りの「PEG」へ。
ギタリスト照喜名薫の店である。
ピースフルラブロックフェスティバルに、SKp(サミー・カオル・プロジェクト)として出演する。(あとで聞いたらこのバンドのベースが、リンリンで会ったコーゾーだった)
午前2時、宿にもどって長い一日が終わる。
すでに家から短パンです。