午前9時、ヨットハーバーに集まる。
午前10時前、内房総保田へ向けて出発。風は南西で8-10mくらいか。
けっこう吹いているが片上りで機帆走、7ノットオーバーでぐんぐん進む。
セールは一段縮めた1ptリーフ。
観音崎を越えたところで、前にストームジブを揚げてセーリングに移る。
ゴールデンウィークで航路を行き交う本船が少ないので、東京湾を渡るのが随分と楽だ。
保田の5マイル(海里)ほど北で千葉側に渡り、岸に沿って南下する。
風はどんどん上がってくるようすなので、2ptリーフに縮帆。波が結構高く人数こそ僕を含めて5人だが僕以外、乗り慣れないクルーとヨット教室の生徒さんたちなので、作業はけっこう難行した。
午後1時頃、無事に保田漁港に入港。
いつのまにかポンツーン(浮き桟橋)が増設されて収容能力が上がっている。
この漁港は、地方振興の成功例として経済界では有名な存在。
舫いをとって飲むジントニックがうまい。
のんびりと飲んだり食べたりほとんど無為に過ごすという幸福。
ただ、忌野清志郎が死んでしまった喪失感は意外に大きく、ふとしたときに彼のことを思い出す。
そうなんだ。きっと僕は清志郎みたいな人でいたかったんだと思う。
そういう風に意識したことはなかったけれど、彼が死んで初めて気づいた。
日が暮れていくのをゆっくりと感じながら時間を過ごす。
クルーたちは風呂に行くというが、めちゃ混みなのはわかっていて、混雑をかき分ける気力体力が残っていないので、先に寝ることにする。
横になって時計を見たら、なんとまだ午後7時36分だった。
こんなに早く寝るなんて、ほとんどあり得ない「事件」だ。