日: 2008年8月2日

マルチトラックレコーダー

 ZOOM MRS-8 というマルチトラックレコーダーが届く。
 なんとなくオークションを見ていて落札してしまったもの。
 エフェクターとドラムマシンとミキサーと8トラックのレコーダーが一つの箱に入っていて、電池で動く。
 社会人になってまもなく、カセットテープを使った4トラックのレコーダーを買ったときには、優に一ヶ月分の給料以上の金額をつぎ込んだものだった。(その分、食費を削るので、エンゲル係数は下がる。こういうのを生活水準が上がったといえるのか?)
 それで、夢の遊眠社の劇中音楽もつくった。
 いまは、その何分の一かの値段で、数倍の機能のあるものが買える。デジタルさまさまである。
 午後、狛江の矯正歯科に半年ごとのチェックにいったので、行き帰り、マニュアルと本体をもって電車の中でいじりながら使い方を勉強していた。
 あまりに高機能なので、2時間やそこいらでは到底マスターできない。
 ネット上の掲示板をみると、買ったけど、使えずに困っている人もたくさんいるみたい。
 たしかに、マルチトラックレコーダーの概念を理解していない人は、マニュアルを見てもまったくわからないと思う。
 まず「箱は一つだが、中身は4つの別な装置である」と理解していないと、どうにも手がつけられないと思う。
 こういう玩具があるとすぐ遊んでしまうので気をつけよう。

赤塚不二夫、逝く

「おそ松くん」の赤塚不二夫さんが亡くなった。
 転勤族の家庭に育った僕は、岐阜で小学校に入学した。
 それまで漫画を読むという習慣がまったくなかった僕が、そこで少年サンデーを毎週発売日に買いに走るようになった。
 少し経って少年マガジンが発売になり、クラスに「マガジン派」と「サンデー派」ができたけれど、僕はずっとサンデー派だった。
(もちろん交換して結局は両方とも読むんだけど)
 マンガらしいマンガといえば、僕にとっては「おそ松くん」だ。
 週刊漫画雑誌からはたくさんのことを学んだけど、「おそ松くん」からエンターテインメントの神髄を学んだような気がしている。
 いまでも、お小遣いを握りしめて放課後、本屋へ走っていくときのワクワクした気持ちがよみがえるし、家から本屋までの景色をなんとなく覚えている。
 キングやジャンプの時代には、文庫で大人向けの翻訳小説を読み始め、高校生の時には野坂昭如になっていたから、僕のマンガ体験は「おそ松くん」時代のサンデーで止まったままなのだ。
 ちなみに高校生の頃の僕の友人たちの間の流行は、倉橋由美子、北杜夫、安部公房。
 僕は安部公房は読んだけど、倉橋由美子、北杜夫は読まなかった。