午前7時過ぎ、目覚める。
団体が居て早い時間は食堂が混んでいる、というので、部屋でゆっくりしていたら、いつのまにか9時になっているではないか。
あわてて朝食を食べに行き、軽くシャワーを浴びて、10時ちょうどにチェックアウト。
高倉通りを上って、朝の錦市場へ。
京都の食文化は、漬け物、干物、焼いて売っている魚。
氷や冷蔵庫のなかった時代の内陸文化。
それでも、海の魚があるのも都だったからではないか。(この一文未検証)
京都文化博物館別館(旧日銀京都支店の建物)にあるギャラリーへ。
芝居をやっていた時代の仲間が、中のギャラリーのひとつで働いている。
しばし雑談をして、博物館の招待券をもらい、荷物を預けて、京都見物に出る。
まずは、文化博物館の「カポディモンテ美術館展」。
長い時間を経た作品の輝きに心を洗われる。
アルテミジア・ジェレンティレスキの「ユディトとホロフェルネス」を見ることができたのは大きな収穫。
次は寺町通りを上って、「清課堂ギャラリー」へ。
木瀬浩詞展。銅板を打って創った不思議な作品群。
木瀬浩詞さんが作り方を説明してくれたり、座敷でお茶を戴いたり。
清課堂は表が銀細工の工房と店になっている。
菓子を切る銀の楊子など美しいものがあった。
そば屋で京都名物「にしんそば」。800円。
これも、かちかちに固くなった燻製にしんをそばのつゆで柔らかくして食べる、内陸文化だ。
御池通りから、京都市役所を越えて、ホテルオークラでトイレを拝借。
錦天満宮、蛸薬師でお参り。
神社仏閣で手を合わせて願うことはいつも決まっている。
「いい小説が書けますように。それぞれの人が自分らしい人生を送れますように」
そのまま徒歩で祇園へ出て、原了郭で黒七味袋入り(367円)を買い、八坂神社から円山公園の紅葉を見る。ここでは知人が一人で3つも提灯を出している。
紅葉はイマイチなので、どこへ行こうかなとあまり当てもなく歩いているうちに、目的地は高台寺に落ち着いた。
拝観料600円を払って、登ったり下ったりの庭園を巡ると、やっと紅葉を見た気分になった。
平日でもかなりの人出だった。週末は大変だっただろう。
もう少し歩けば清水寺だけど、昼夜二度ほどこの季節に訪れたことがあるし、混雑が予想されるので祇園に戻る。
南座の前は、市川海老蔵が出演するはずだった「吉例顔見世興行」初日で人でごったがえしていて、テレビカメラが着物を着たお客さんにインタビューをしている。
四条通りのマクドナルドでコーヒーを飲みながら休憩。コーヒー120円。
向かいに「都そば」という立食いそば屋があって、かけそば220円と書いてあるので、それほど空腹じゃないけどそば好きの僕は食べないわけにはいかない、と、本日2杯目のそば。
改めて高倉通りを上って、ギャラリーに戻り、パソコンをピックアップして、烏丸通りのスターバックスで仕事。コーヒー290円。
この時点で、歩数計が21000歩を越えた。
Plastic Ono Band の “Merry Christmas and A Happy New Year” が流れている。
年末だなあ。仕事がんばらなくちゃ。
「D列車でいこう」の京都各書店での扱いは、
四条 ジュンク堂 3刷
四条 ブックストアDAN 初版
烏丸 大垣書店 扱いなし
ギャラリーの閉店を待ってJR伊勢丹10Fのイタリアン「ザ キッチン サルヴァトーレ・クオモ 京都」で食事。
これが意外にも駅ビル内とは思えないほど美味しかった。
やがて、最終「のぞみ」の人となる。帰宅時までの歩数24800歩。