日: 2007年2月8日

弛緩の手続き

 朝までに確定申告の作業を終えて眠る。
 4時間半くらいで目が覚める習慣になってしまっている。
 書類の整理を少しやってシャワーを浴びるとやっとゆったりとした気分。
 飲みに出るつもりでいるのだが、なんだか家でのんびり気分。
 意を決して8時前に家を出る。
 まずは近所の飲み屋。今年初めてになる。空いていてお店の人と1時間ほど話をする。ボトルを入れてある赤霧島を4分の1ほどロックで飲む。
 JRで新宿へ。
 10時過ぎの新宿駅から出るのは、大量の帰る人の波に逆らう感じ。
 ゴールデン街に入り、なじみの和食屋さんをのぞくと、満員で入れない。
 別のなじみのバーA店へ、客がいなくて、ボトルのボンベイサファイヤを飲みながら、しばらく店の人とまったり話。
 一人飲みの女性が入ってきて、3人で話をしていると、また一人飲みの女性がやってくる。ゴールデン街は男女を問わず一人飲みが基本だし、女性もけっこう多いのだ。
 彼女たちは飲み慣れているふつうの酒飲み人なので、深夜に一人で飲んでいるからといって、別に男を漁っているわけではない。ゴールデン街をあまり知らないで迷い込んだ人が、ときどき勘違いして、口説こうとしたりすると、返り討ちにあいます。まあ、そういう人が迷い込むのは希ですけど。そのあたりはゴールデン街の特殊性かも。
 午前2時、いったん店を出る。
 腹が減ったので、食べ物のある店を何軒か覗くが、どこもいっぱい。
 しかたなく、「富士そば」で天ぷらそば。ここは新橋と違って、ダシがそんなに薄くない。立食蕎麦はチェーン店でもけっこう味が違うのだ。
 歌舞伎町セントラルロードのマクドナルドへ入ってコーヒータイム。
 1階は、女性客や黒人たちで、そこそこ活気があるのだけど、喫煙席でめちゃ煙っているので、地下へ。
 ここは、客のほとんどが50歳から60歳以上の男性。(女性もいることはいる)
 明らかなホームレスもいるけど、多くは、飲食店やラブホテルの下働きの人たちだと思われる。電車のなくなった時間にお役ご免で放り出されて、毎日マクドナルドで時間を潰している、というか寝ている。
 若者はもっといい条件で働くことができるので、夜間なのに時給の安い仕事はこういう人たちになる。格差社会だ。毎日、マクドナルドで突っ伏して寝る暮らしはツライよな。
 負のエネルギーが充満しているのに引っ張られて眠くなる。寝ようとしてみたけど、暖房が強すぎて気持ち悪くなってきたので、30分ほどで店を出る。
 遠回りをして涼んでから、もとのA店へもどる。
 女性たちはいなくなっていて、また僕ひとり。もう酒はいいや、とトマトジュース。まもなく、店の超常連のYがくる。5時まで、話し込む。
 新宿発午前5時12分の山の手線で、帰途につく。
 こういう一晩を過ごさないと、心の緊張が完全には抜けないのだ。