日: 2012年9月4日

特発性創作意欲欠乏症

 創作意欲がない。
 もうそろそろ一ヶ月くらい、実はこの状態。
 根本的な打開策を探る毎日。
 事務所にいっても同じだし、家に居ても同じ。
 というわけで、近所のスターバックスへ出て行く。
 少なくともインターネットが通じないことは、安易な逃げ場を断つ効果はある。
 とりあえず改稿中のファイルを開いて、そのあらすじを抽出する作業。
 ついでに、気になるところはその場で直す。
 本当にやるべきことはそういう細かな修正ではなくて、大きな構造的な変更なのだけど、心がそれを拒否しているので、まずは、自分の原稿に浸る。頭の中にいまの物語をしまい直す。
 それが効果を産むかどうかはわからないけど、何もしないでぼんやりしていて、神様が降りてくるのをただ待っているわけにはいかない。
 いや、実は、ずっとこの一ヶ月ほど、そうやって神様が来てくれるのを待っていたのだけど、お出ましにならないので、別な手段が必要だと判断している。
 東京マラソンに出てみよう、と動き出したのも、心の有りようを変えるため。
 イタリアにいる間にスターバックスの向かいにオープンしたビルの下層階の飲食店はけっこう人を集めている感じ。リーズナブルな店が多いから。
 何度も書いているけど、みなとみらいでは高級飲食店は成り立たないのだ。
 マンションの住人は近所でたくさん金を使おうと思わないし、オフィスビルで働いている人は普通の会社員だし、乳母車を押しているママ友も、デートしている若い人も、お金がない。
 値段の高い飲食店が繁盛する場所柄じゃない。
 みなとみらいの「食」への需要は、ふつうの日常生活の需要そのものなのだ。
 みなとみらいじゃなくても、いまは高級感を売りにする時代ではない。
 むしろ見かけからして「いかにも安そう」にしている店が流行っている。
 ふつうの居酒屋だった店が、通りから見た外観を屋台風や立ち飲み風に改装する時代だ。
(見かけだけ安そうで実はそれほど安くない、という詐欺のような店があるくらい)
 ちなみに「特発性」は医学用語で「原因が不明」の病気につけます。突発性ではありません。(笑)