日: 2018年10月24日

語り部タクシー

仙台のビジネスホテルで目覚める。
今日のテーマは、津波の被害を受けた地域の現在を取材すること。
2011年の8月、車で福島や仙台を巡ってみた。
仙台駅からほど近い名取市閖上地区の姿は衝撃的だった。
本当に何もないのだ。
7年が過ぎて、いま、どうなっているのか。
というわけで、一人で歩き回ろうかと思ったのだが、「語り部タクシー」というのがあることがわかった。
時間チャーターの観光タクシーなのだが、研修を受けた運転手さんがこちらの希望を聞いて案内してくれる。
二時間半のチャーターを電話で予約。
運転手さんは、大変よく勉強している方で、とても詳しくわかりました。
閖上地区は、依然としてほぼ空き地。
お寺とマンション形式の復興住宅だけが建っている。
墓地の墓石がすべて新品だというところが、不思議な光景になっていた。
年月が過ぎ、店も、コミュニティも喪失している場所へは、戻ってくる人も少なくなってしまう。
町が壊れると、決して元通りにはならないのだ。