日: 2008年12月30日

最後の忘年会

 いよいよ今年も残り2日。
 いつもと同じ一日なのだけれど、区切られると思うと、できていないことが頭から離れない。
 サッカーチームの蹴り納め会だけど、スポーツができる体調に調整できていないので、早々に飲み会だけ参加と決める。
 自転車で運動がてら用事を片づけることに。
 まず、バイクの駐車場に行き、月極駐車料金を払う。
 横浜駅西口のヨドバシカメラで、ケーブルだのeneloopだのを購入。すべてポイントで買ったので出費はゼロ。
 ヨドバシカメラは大混雑。
 日頃忙しくて休みにならないとできない人がやってきている感じ。
 マクドナルドでハンバーガー(100円)+マックナゲット(クーポンで100円)+ホットコーヒー(クーポンで100円)のランチ合計300円。
 ほんとは立ち食いそばの方が好きなんだけど、マックの方がやすいのでガマン。
(イスに座って、pomeraで原稿書けるし)
 別に400円の立ち食いそばのお金が出せないわけじゃないけど、駆け出し作家の身分をわきまえて出費の優先度を決める。それががんばって書こうというエネルギーにもなるわけだ。
 たとえそれが「財布の心配をしないで心おきなく立ち食いそばを食べたいなあ」(笑)というようなとても小さな事柄だとしても。
 テレビに映るネットカフェ難民の人が、生活が苦しいとかいいながら、マクドナルドで600円もするセットを食べていたりするのが、僕には理解できなかったりする。栄養摂取に関してマクドナルドはコストパフォーマンスがよくない。つまり、値段の絶対値は安いけど、最低限の栄養を摂取するという観点からは「贅沢品」だと思う。
 ヨットの維持費に年間15万円払うのも、結婚記念日に湯河原の老舗旅館に泊まるのも、まったく躊躇しないけど、マクドナルドで600円も使うことに、僕はものすごく抵抗がある。
 
 なにはともあれ横浜駅西口五番街のマクドナルドはかなり混雑していた。
「混雑しているので長居をしないで席を空けろ」というようなことを店がさかんにアナウンスしている。
 これもちょっとおかしい。
 混雑していることについて先に座って食べている客に責任はない。
 店の都合を客に押しつけて、後から来た客のことについて、先にいる客に気を遣わせるのは筋が違う。客と客は互いに無関係。客は、店と「お金と商品を等価交換」することで関係を持っているのに過ぎない。
 値段が同じである以上、混んでいるときとそうでないときにサービスの内容が変わらないようにするのは店の責任だ。混んでいるから早くどけというなら、混んでいるときは値段を安くしないとフェアじゃない。
 これから金を払う客のために、もう金を払ってしまった客に早くいなくなってほしいというのは、あまりにも店のわがままが過ぎる。
 おそらくマクドナルドの本社では、こういうアナウンスを許してはいないと思うのだけれど、店長が何か勘違いをしているのかな。良くも悪くも、マニュアルは安定したサービスを提供するためにある。勝手にマニュアルにないことをして、サービスの質を下げてはいけない。
 と、pomera があると、思ったときに思ったことを直ぐに書けるので、文章の内容も変わる。
 マクドナルドの店内で書かずに、家に帰ってから日記を書くときには、マクドナルドのことをこれだけクドクド書いたりしないだろう。
 午後5時から、サッカー(フットサル)チームの忘年会。
 たまたま家から歩いて1分の場所が会場だったのでとっても楽。

KINGJIM pomera がやって来た

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 pomera(ポメラ)がやって来た。
 一部では絶賛されている、テキストエディター専用マシンだ。
 小さな液晶画面に、開くと小型のノートパソコンと同じ大きさになる折り畳み式キーボードがついている。
 インターネット機能もない。メールもウエブブラウジングもできないし、もちろん音楽も写真も動画も扱えない。ただただ文字を書くだけしかできないが、文字を書くのに必要十分な機能があり、文章を書くことについては妥協していない。
 売り出したのは文房具メーカーのキングジム。
 会社の会議などでメモを取るための軽便な道具として企画したらしい。
 ところが、これが仕事上で文章を書くことの多い人たちが待ち望んでいる道具だったのだ。
 ノートパソコンは1kgかそれ以上、pomeraは370g。ノートパソコンのバッテリーは数時間しかもたないが、pomeraは単4アルカリ電池で20時間。充電器など持ち歩かなくても、電池切れになったらコンビニで調達できる。
 僕もその一人だが、パソコンを使っているほとんどの時間文章を書いているような人々にとって、じつはノートパソコンにもっていた不満がきちんと解消されているのだ。
 というわけで、発売前から様々な媒体で取り上げられ、発売と同時に絶賛を受け、初期ロットはあっというまに売り切れて日本中の店頭から消えてしまっていた。
 メーカーの予想を遙かに越える売れ方であり、ユーザー層も想定していた一般のビジネスマンというより、ヘビーユーザーに受け入れられるものになっていた。
 いま、この文章もpomeraで書いている。入力にほとんどストレスがない。
 外出時には1kgのノートパソコンを常に持ち歩いていたけれど、これだけですめば、ずいぶんと楽になる。
 電源もスイッチを押して2秒で立ち上がるので、パソコンのような待ち時間もない。
 バックライトのないモノクロ液晶もとてもコントラストが高くて見やすい。実にすばらしいマシンだ。
 ヘビーユーザーが高機能な道具を求めているというのは、最初から誤解だ。
 板前は十徳ナイフは使わない。万能包丁も使わない。
 出刃包丁、菜切り包丁、蛸引き、と、それぞれの用途に特化した専用の道具を使う。
 余計なことはできなくてよいから、やりたいことが妥協せずにしっかりできる必要がある。
 どこでも時間を惜しんでできるだけ長い時間文字を書きたいのに、要りもしないカラー表示ができるかわりにバックライトが電気を食って電池が保たない道具は、かえって困るのだ。
 外へ持ち出すから小さくといっても、十分な速度で自然に文字が書けない窮屈なキーボードでは困る。
 文字を書くことに特化した基本性能を持った上で、その先に付加機能がなければならないのだが、実際は、あれもこれもできるようにすることで、ノートパソコンも中途半端な道具になっていたのだ。
 様々なことができる多彩な機能を持つパソコンという道具が成熟して、おのおのの機能をよりブラッシュアップした単機能の道具が出てくるのは、ある意味で当然のことだろうと思う。