日: 2006年4月19日

ひょんなことから憧れのマランツ

 朝まで原稿を書いていたのに11時に起こされた。
 宅急便だ。
 寝ているときの宅急便は原則として居留守を使うのだけれど、今日は起きた。
 Marantz のAVアンプが届くことを知っていたから。
 マランツといえば少しでもオーディオの知識がある人ならルイヴィトンに相当勝って絶対劣らぬブランド品である。
 とはいえ、いちばん安い機種なので、最新型の携帯電話よりも安いくらいだ。
 きっと、マランツのブランド力は高級品を買う人にしか通用しないのだろう。真空管アンプを見たことのない人にはマランツなんて名前を聞いたことがないというほうが多数派にちがいない。だkら、ローエンド品はむしろ競争力において知名度の高いケンウッドやビクターに負けてしまうのかも。
 宅急便のにぃちゃんからずっしりと重いダンボールを受け取って箱を開けるのが妙にうれしい。箱から出すと、もうなにもしないうちから Marantz 光線を発している。
 で、そのまま家のオーディオの接続し直し、リモコンの設定、などで気づいたら午後4時を回っている。ベッドからでて、飲まず食わずトイレも行かずで、5時間も黙々とスパゲッティな配線と戦い、キーボードのない不便なコンピュータで制御されているデジタル装置の設定、そして音質も含めた受け入れ検査(動作試験)を夢中になってやっていた。
 ふ~。
 音は値段以上のものがある。いままで、いろいろとスイッチを押したりつなぎ替えたりしないとすべての機械の再生や録画録音ができなかったのが、ほとんどリモコンだけでできるようになった。
(ただの切替スイッチにしてはいい値段だけど、まあ、音を増幅する機能の付いた切替スイッチみたいなもの)
 カセットデッキは過去1年、一度も使っていないので、今回、思い切って接続しないで処分することにする。
 7.1chとかで、同じ回路のアンプが7つも入っているのだそうだが、うちはフロントスピーカーしかないので、そのうち2個しか使わない。なんかもったいないけど、スイッチの切替回路の多い製品を探すと自動的にアンプがたくさん入った箱になってしまうという世の理不尽。
 たしかに、ハードディスクレコーダーを2台使うような人は、ふつうは、映画マニアとかでいわゆる「ホームシアター」にするんだろうけど、うちはテレビは21インチで一番安かったブラウン管のやつだし、ハイビジョンもBSデジタルも関係ないし、ようするに僕や妻が、仕事の資料としていろいろなテレビ番組や映画を保存して早送りで見たりする「ビュワー」にすぎないので、サラウンドとかなんとかは一切関係ない。
 そのかわり、多少音楽にはうるさいので、超高級ではないけど、CDプレイヤー、チューナー、などがそれぞれ独立した箱に入っているバラコンポだし、リーズナブルでいい音のするBOSEのサブウーハーとセットのスピーカーシステムなのだ。
 そもそもスピーカーを7つも並べるくらいなら、そのお金を全部フロントのふたつにつぎ込んだ方が絶対にいい音がする。贋ダイヤを10カラット集めても本物0.1カラットにかなわない。ぬるま湯をいくらかけても火傷しない。
 というわけで、午後はAVシステムの設定でつぶれてしまったので、本格的な執筆はこれから。
 明日の朝は宅急便が来ても起きません。