心のユニクロ離れ

 人間の臭いのしない町であるみなとみらいを歩くのはあまり面白くない。
 コンクリートの景観デザインも、初めて見れば美しいのだけど、毎日見ていれば飽きる。
 なので最近はみなとみらいを Baybike で早々にパスして、桜木町駅か関内駅まで行ってしまう。そこから黄金町のスタジオまで歩く。人間のいるところでないと面白くない。
 今日は通勤時に久しぶりにクィーンズスクエアやランドマークプラザを通過。
 目的はコート。
 ユニクロの7000円くらいの白いコートをここ数年着ていたのだが、それが少し黄ばんできた。
 クリーニングに出さなければならないものはなかなか白のコートを着るのは難しい。春の衣替えまで白さを保つことができないからね。そうでなくても、白いものは何かの拍子に致命的な汚れがついてしまう。
 ユニクロなら失敗しても惜しくないので、洗濯機でザブザブ洗ってしまうこともできる。
「冬に白いコートを着る」という小さな冒険が気楽にできるのだ。
 とはいえ、白きものやがては黄色なるべく無常の理により、数年のうちにくたびれてきた。
 いつものようにユニクロを覗きH&Mを見て、これからはせめてGAPを買おうと改めて思ったまま、何も買わずに黄金町へ出勤。
 それにしても最近のユニクロはすっかり明るい色のバリエーションがなくなり、デザイン的な遊びもなくなってしまったなあ。自他共に認めるユニクラーである僕も、下着類以外には食指が動かなくなってきた。
 スタジオでは大した仕事もせず、年賀状の版面をデザインしたところで、本日の仕事は終わり。
 都橋で軽く飲んで帰宅。