Diary

イタリア生活、よいところ悪いところ

イタリア(ベネチア)にほぼ3ヶ月住んでみて、気づいた所をまとめて見た。
【イタリアの生活のよいところ】
 食材がだいたい日本の値段の4分の1、種類も豊富で美味しい。
 ワインが1リットル200円くらい。
 食材などは量り売りなので無駄が出ない。
 包装が簡単なのでゴミがあまり出ない。
 個人商店が多く物を買うのが楽しい。
 広場があって地域のコミュニティがある。
 近所の音や声がよく聞こえる。
 電話やネットも安い。
 文化や芸術も天こ盛り、値段も安い。
 人々がのんびりしている。
 暮らし方の種類がいろいろで、他人に干渉しない。
 完璧なサービスを仕事を期待するあまりに、そうでないことに苛立ったり、他人の出来の悪さをあげつらったり、そういうピリピリした空気がない。
 ちょうどよい加減にいい加減。
【イタリア生活のよくない(?)ところ】
 壊れたものはなかなか治らない。
 色々いい加減。
 いちいち長い行列ができる。
 列が短いからといって時間がかからないかどうかはわからない。
 (自分の番が来たら必要な時間をたっぷりとりたいから、窓口で長く時間を使う人がいても互いに許す)
 近所の音や声がよく聞こえる。
 (迷惑をかけないように息をひそめて暮らすのではなく、お互いに迷惑かけ合い許し合う暮らし)
 商店の営業時間がまちまちで昼休みもあるので、個別に営業時間を知っていないと買い物ができない。
 夜中には何も買えない。(コンビニはない)
 公的機関の情報がしばしば間違っている。
 掲示や公式サイトではなくいちいち人を辿って確かめていかないと正確な情報、必要な情報が手に入らない。
 (「わかんなかったら聞けよ」方式:情報の基本は口伝?)
 (現場にマニュアルもないから、訊いて担当者がわからないとき、担当者は知っている誰かに順番に聞いて回る。だから窓口でやたら時間がかかったりする)
 (はなからものごとを文書で周知徹底しようと思っていないみたい)
 お店も話をしないと欲しい物が出てこない。
 (まさかないだろうと思って訊いてみると、びっくり、奥から出てきたりする)
 でも、すべて最初からそういうものだと思っていれば、特に問題でもないから、悪いところはとりたててないともいえる。
 ようするに、ものごとを最短距離で効率的にやろう、などという野望を持たなければ、何も問題はない。
「完璧」はいろいろ高くつくから、完璧を目指そうと思っていない社会。
「いい加減」といってもずるいのではなくて、「お互いに不十分」なのを許し合っているからフェア。
(こっちはちゃんとしているんだから、そっちもちゃんとしろ、と迫ったりしない)
 その結果として、とても暮らしやすい社会ができている。
ちなみに、
 電気料金は日本の1.5倍くらい。
 一人当たりGDPは日本の7割くらい。
 原発をやめて高い電気料金になって、GDPが7割くらいまで下がった日本の暮らしを考えたとき、十分、幸福に暮らせるんだよ、というロールモデルになっているかもしれない。(もちろんそう簡単には比較できないのだけれど)
 どっちにしろ、いまの日本にいるよりずっと暮らしやすい。
 できれば日本に帰りたくない。

San Giacomo 広場の夏祭り

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 今週は San Giacomo 広場にステージが組まれ、毎日、バンドが入っているらしい。
 夜遅くまで聞こえてくる音。
 これがベネチアの夏の音なのか、と思う音はアメリカンロック。
 ただし、僕も疲れているし、妻も体調がいまいちなので、我々は生協で買ってきた Orata で、家で夕食。
 美味しく戴きました。
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FM沖縄 そして那覇の書店は!

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 午前7時半起床。
 大浴場で汗を流して、チェックアウト。
 タクシーを呼んでもらって、新都心おもろまちへ。
 約束の時間の1時間前、ミスタードーナッツで時間調整しながら朝食。
 沖縄タイムス本社で学芸部による取材。
 
 終了後、浦添のFM沖縄へ移動。
 看板番組「ハッピーアイランド」に出演。
 沖縄で一番人気のある長寿番組。
 初対面ながらパーソナリティの多喜ひろみさんとも打ち解けて。
(実は、多喜さんが、「クラスメートの幼なじみ」であることが最近わかった)
 それにしても月曜から木曜の生放送を20年以上続けている、多喜ひろみさんの、その技術と頭の回転と適切な心の反射神経に脱帽!
「ハッピーアイランドの本」も頂戴したので、サインをして戴きました。
 放送の後、FM沖縄の応接室で、そのままタウン誌「おきなわ倶楽部」の取材。
 タクシーでおもろまちに戻って、TSUTAYA那覇新都心店へ。
 わああ、びっくり!
『インバウンド』が村上春樹『1Q84』の文庫と背中合わせで同じボリュームで多面展開。
 次は、牧志のジュンク堂那覇店。
 こちらも、超弩級の面展開。
 阿川、目がうるうるしてきました。
 県庁近くのホテルにチェックインしてから、編集担当のSさんと打ち上げに出る。
『インバウンド』(小学館)販売促進のための沖縄ロードはこれで終了。
 
 洗練されているけど高くはない沖縄料理店での打ち上げでは次の小説の話なども。
 土砂降りの中、店の閉店で追い出され、数十メートル走ったところにあった神戸バー「仲々」でワインを飲みながら雨の上がるのを待つ。
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TSUTAYA 那覇新都心店では、なんと!『1Q84』(文庫版)と同規模の展開
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ジュンク堂那覇店の店頭はこの迫力。著者本人もびっくり。

沖縄ロード 2日目

 午前9時半、電話の着信音で起こされる。
 琉球新報の記者から電話。新刊について取材したいとのこと。
 デイゴの悟さんから話が伝わっているのだ。
 沖縄は東京から遠隔でやるとなかなか話が進まないが、現地に来ると、友人知人がするすると連携して、話がドンドン進んでしまう。
 最上階の大浴場で少しゆったり。スコールの音を聞きながら。
 遅い朝食を摂ろうと思ったが、まだスコールが来て外へ出られないので、ホテルでランチ。
 1000円。
 食べ終わった頃には雨は上がって、外は湿度100%に近い。
 日焼け止めを塗り、サングラスをして出かける。
 やたら広い家に引っ越した照喜名薫の家を訪ねる。
 わお。ほんとに広い。今度からここに泊めてもらおう、という算段。
 音市場の3階の事務所へ立ち寄って、音楽プロデューサーの徳さんにあって献本。
 一昨年、ピースフル・ラブロック・フェスティバルのバックヤードを取材させてもらった。
 昨夜に続き、宮脇書店に行くが、ちょうど店長は休憩時間で不在。
 ついでにサンエーの洋品売り場で、かりゆしウエア(島田順子デザイン!)を買う。
 午後3時、カフェ「オーシャン」で琉球新報の取材を受ける。
 取材の最後に写真撮影とのことで、ポロシャツをさっき買ったかりゆしウエアに着替える。
 撮影後はポロシャツにもどる。(笑)
 コーヒー、お替わりしたから700円。
 午後4時過ぎ、3度目の正直で宮脇書店へ。
 店長に会って、今後のメディア露出のことなどを話す。
 オンラインでは在庫が在ることになっているが、まだ、店舗に本は届いていないらしい。
 まだオーシャンのタコスを食べていなかったので、すきま時間に、もういちどオーシャンへ。
 タコス2個(1個なら複数形のタコスでなくタコなのだよ、みんな!)と生ビール。1100円。
 午後9時、パルミラ通りのパーラーりんりんへ。
 りんりんにも1冊、献本。
 待ち合わせたベーシストのコウゾウさん(『インバウンド』ではドラマーになっている)に献本。
 りんけんバンドのかーつーも一緒に飲む。
 
 ここで、コザでの全タスクは終了。
 中の町のSHUNで少しまったり。この店お通しが300円なのだけど、4品も出て来る。そのどれもが美味しい。
 午前0時を回ったところで、へとへとになってホテルへ戻る。

『インバウンド』 プロモーションビデオ

『インバウンド』(小学館)のプロモーションビデオを作ってみました。

書店回り(2)

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 午前中、『インバウンド』のプロモーションビデオを youtube にアップロード。
 午後1時前、有楽町駅近くで冷やしたぬきそば。
 交通会館の中にある三省堂有楽町店。
 渋谷ハチ公前スクランブル交差点の正面 SHIBUYA TSUTAYA。
 
 あの、紀伊國屋書店 新宿本店。
 小田急デパートにある 三省堂書店 新宿店。
 そして最後は、リブロ池袋本店。
 二日間の間にこれだけたくさんの書店を回ると、それぞれの場所にはわずかな滞在時間しかないとはいえ、それぞれの書店の特色が強く感じられる。
 できれば、それぞれの書店でゆっくりと時間を使いたいものだけれど、そうもいかないのがとても残念。
 ともあれ、書店回りロード section 1 は終わった。
 次は、15日(日)から、沖縄ロードだ。
 昨日の各店に加え、上記の書店でも、『インバウンド』のサイン本がお求めになれます。

書店回り(1)

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 午前11時、小学館。
 段ボール箱1杯の本にサイン。
 サイン色紙もたくさん。
 神保町の小さなそば屋で「大もり」。
 のち、三省堂神保町本店。
 タクシーで新宿へ。
 紀伊國屋書店新宿南店。
 
 山手線で上野。
 BOOKEXPRESS エキュート上野店。
 浜松町。
 文教堂浜松町店。
 京浜東北で横浜へ。
 丸善横浜ポルタ店。
 そごうの中の紀伊國屋横浜店。
 各店の書店員の皆様、お忙しいところお邪魔しました。
 読者の皆様、上記のお店では阿川のサイン本がお求めになれます。
 いつもの(?)崎陽軒本店の地下のアリババでビール。
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Story Box つながりの黒野伸一さんとばったり遭遇、某書店では一緒にサイン本をつくったり。
お互いの本をお店で買って、サインをしてもらったり。(笑)

庶民の責任

「庶民を苦しめる」という言い方が僕は好きじゃない。
 そこには「庶民は一方的な被害者だ」という意識しかなく、すべての国民がこの国を運営している主権者だという視点がないからだ。
「僕のせいじゃないもんね」という人たちこそが「こんな国」をつくっている。
 民主主義社会で政府が庶民を苦しめているとしたら、それはそういう政府を庶民が選んだからだ。
 なんだ、自分のせいじゃないか。
(少数の弱者は選挙で不利な場合があるけど「庶民」って多数派のことだよね)

休日出勤

 まあ、もともと平日も週末も関係ない小説家ですが。
 まずは近所の公園で軽い運動。そこで見た親子の情景。
 お父さんがピッチャーで子供がバッター。キャッチャーはいない。
 スポーツがあまり得意でない様子のお父さん、ボールを投げても打ちやすい球が投げられなくて、子供は空振り。ボールはそのまま転がっていく。それを親子で追いかけて拾う。今度はその場所でまた同じことをする。
 というわけで、公園全体をダイナミックに移動しながら二人野球。
 疲れるだろうなあ。というか、これで子供は野球をおもしろいと思うのだろうかといらぬ心配。
 冷蔵庫にずっと入ったままだったお総菜のコロッケ3つを「フライ温め」モードで電子レンジでチンしてランチ。
 そこから黄金町へ出勤。
 休日出勤の仕事は年賀状の名簿の確定。
 データベースから年賀状を出す人を抽出して、エクセルのファイルに出力。
 あとは自宅で宛名面を印刷する。
 パソコンで出す年賀状は物理的には機械的に作られる。
 だけど、500人分の名簿から宛先を選ぶところで、年賀状を出す人についても出さない人についても、顔を思い出して、いまどうしているかな、と年に一度、考える。
 その思いは手書きであっても同じ。というか、手書きだとむしろその「思い」よりも作業が大変になって、逆に機械的になってしまうような気がする。(僕の場合)
 コンピュータは人間を「作業」から解放して、人間らしい心を発揮する時間を作り出す温かな道具だ。
 年賀状を出しても戻ってきてしまって消息不明の人も、データベースには残っているから、元気かなあ、と考えたりするわけで。
 夜は、関内の和食の店でおいしい食事。

電車で仕事をする鞄

 本日も買い物の日。
 パソコンを入れるカバンを買うため、徒歩で東急ハンズへ。
 夏場に背負っている背中に汗をかいてしまうので、ふだんはドイターの自転車用リュックを使っている。
 デザインがスポーティでスーツに似合わない他は、運ぶのにはこれれで問題がない。
 ところが、電車で外出するとき、これで出かけると外側が局面になっているので、座って仕事をするのにパソコンを載せると滑って不安定になって集中できない。
 そこで、四角い形状のリュックを使いたいわけだ。容量はあまりいらない。
 こういうときの東急ハンズは頼りになる。
 ビジネス用の背負えるカバンがたくさん並んでよりどりみどり。
 NEOPRO というブランドのものを選択。
 徒歩でいったん帰宅し、フィールドテストのため、さっそく荷物を詰め替えて、新しいバッグで通勤。
 本日も小説とは関係ない雑用。
 新しいクレジットカードが来たので、かたっぱしからカード番号の登録変更でほとんど一日が潰れ、それでもまだ終わらない。