休日出勤

 まあ、もともと平日も週末も関係ない小説家ですが。
 まずは近所の公園で軽い運動。そこで見た親子の情景。
 お父さんがピッチャーで子供がバッター。キャッチャーはいない。
 スポーツがあまり得意でない様子のお父さん、ボールを投げても打ちやすい球が投げられなくて、子供は空振り。ボールはそのまま転がっていく。それを親子で追いかけて拾う。今度はその場所でまた同じことをする。
 というわけで、公園全体をダイナミックに移動しながら二人野球。
 疲れるだろうなあ。というか、これで子供は野球をおもしろいと思うのだろうかといらぬ心配。
 冷蔵庫にずっと入ったままだったお総菜のコロッケ3つを「フライ温め」モードで電子レンジでチンしてランチ。
 そこから黄金町へ出勤。
 休日出勤の仕事は年賀状の名簿の確定。
 データベースから年賀状を出す人を抽出して、エクセルのファイルに出力。
 あとは自宅で宛名面を印刷する。
 パソコンで出す年賀状は物理的には機械的に作られる。
 だけど、500人分の名簿から宛先を選ぶところで、年賀状を出す人についても出さない人についても、顔を思い出して、いまどうしているかな、と年に一度、考える。
 その思いは手書きであっても同じ。というか、手書きだとむしろその「思い」よりも作業が大変になって、逆に機械的になってしまうような気がする。(僕の場合)
 コンピュータは人間を「作業」から解放して、人間らしい心を発揮する時間を作り出す温かな道具だ。
 年賀状を出しても戻ってきてしまって消息不明の人も、データベースには残っているから、元気かなあ、と考えたりするわけで。
 夜は、関内の和食の店でおいしい食事。