日本経済の現状:ホンダを例にして

去年までに起きていたこと;
 2008年3月期決算で、ホンダの売上は12兆円。営業利益8500億円。
 7年連続で過去最高の売上高(前年比12%増)。
9ヶ月後の現在起きていること;
 欧州の自動車販売は前年同月比26%減
 http://www.news24.jp/125211.html
 米国の自動車販売は前年同月比37%減
 http://www.news24.jp/124325.html
 中国も15%減。
 http://www.asahi.com/business/update/1211/TKY200812110267.html
 1年前に比べてドルは円に対して20%下落
 http://finance.yahoo.com/q/bc?s=USDJPY=X&t=1y&l=on&z=l&q=l&c=USDEUR=X
 ホンダの海外売上比率は 86.8% です。
 つまり、世界で車の売れる台数が3割くらい減って、その上、同じ額でもドルで入ってくる売り上げ収入は円にすると1年前に比べて2割少ないことになります。
 この傾向がこの先1年続くと、売上金額はドルベースで3割減、円換算で少なくとも4割減になります。
 12兆円の売上が8兆円になり、何もせずに放っておけば、2兆円規模の赤字になります。
 自動車産業にとって、ものすごーく厳しい経済状況です。
 そして、自動車産業は1年前には日本の企業の中でまだまだ優等生だったのです。
 たった9ヶ月で世の中ががらっと変わってしまいました。
 いままでのようなゆっくりとした変化ではなく、過激な、構造的な、変化です。
 日本そのものがピンチです。
 企業からの税収は激減します。所得税も伸びません。
 一方で、失業者は増え、高齢化はあいかわらず、医師も足りません。
 消費税以外に財源はなくなります。(無駄遣いはなくすにしても)
 この先、自動車産業が市場として復興することはないかもしれません。
 おそらくいままでの雇用を守ることすらむずかしいでしょう。
 まだまだある人手不足の産業に人を移動させる必要があります。
 と同時に、新しい産業が起きて、雇用を吸収する必要があります。

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