JASDAQ NEO という株式の新しい市場に本日第一号として上場した株式会社ユビキタス。その役員に僕のもと同僚がいる。
そこで会社を上場させた知り合いを数えてみた。
上場した後に知り合った人は含まないで、友人知人の中に9人。
もちろん、みんな本物の億万長者だ。僕は貧乏だけどお友達にはお金持ちが多いのだ。(笑)
日本では、仕事に就くと言えば会社員になることで、会社というのは「勤めるもの」「雇ってくれるもの」だと思っている人がほとんどだと思うけど、「会社は自分でつくるものだ」と思っている人も実はいるところにはウジャウジャいる。(笑)
ちなみに、日本では町の商店主よりも大企業のサラリーマンが立派だと思われているけれど、台湾では、だれかに雇われている人よりも、どんなに小さくても自分で会社を経営している人の方が尊敬されるのだ、という話を聞いたことがある。
僕の知る限りでも、頭のいいインド人や中国人はみんな自分で商売をやろうとする。
能力があればあるほど、その能力を活かせばお金になるわけだから、人に雇われるのは割に合わないと思うわけだ。日本で大会社の社長になっても年収3000万円かせいぜい5000万円くらいだけど、自分で会社をやって億を稼いでいる中小企業の社長はけっこうたくさんいるんじゃないだろうか。
だれもがそうして成功するわけではないけれど、同じ能力があれば、大学を出て20年後、大会社の社長になる確率よりも、自分の会社で億を稼げるようになる確率の方が高いような気がする。
能力のない人は会社に雇われていた方が安全確実なのはまちがいないけれど。
(もちろん大会社であればこそのビジネスの醍醐味というのもあるので、お金だけでは決められない)
どっちにしても、いい大学を出て上場企業に就職するのが「成功」だという価値観はどうも貧乏くさい。20歳のときに抱く夢としては小さすぎるんじゃないだろうか。
なんとかならないものか、この日本。
退院後、初めてのオートバイ。
10kmほど離れた母親の家へ、携帯電話の電池を届けに。
ケイタイは4年半使っていたので、さすがに電池が死んで、充電器に載せるといきなり「電池を交換してください」と出るのだということで。
機種変更すると、使い方教えるの面倒だし、本人も新しいことやるの嫌がるだろうし。
それにしても年寄りというのは機械のアラームの類を極端に嫌がりますね。
別に放っておけばいいのに、壊れたらどうしよう、とか思うらしい。電池がダメになったら壊れちゃう機械なんてない。 たとえ壊れても新しいのを「0円」で買えるのだけれど。
気温は、着る物で調整できる。ぎりぎりバイクにはいちばんいい季節だな。
ひきつづき執筆モードなので、ヨットもおやすみ。
ところがヨットに行かないと、曜日が意識されない。
プールに行こうとしてスポーツクラブに入ったのが6時50分。
「本日午後7時までなんですが」
おっと、そうか、今日は日曜日だったのか。
作家業は毎日が日曜日というか月月火水木金金と毎日が労働日というか、曜日の概念なしに暮らしているので、日曜日だったなんて知らなかったぜ。テレビもニュースを含めてほとんどの番組を録画で見るし。
夕食後は、中日対SKなんとかのアジア大会決勝の野球放送を、1時間遅れのおっかけ再生1.4倍速で見る。もちろん、CMはパンと飛ばして。
ところが、9回表、6-5で中日のリード、ランナー1塁2塁でバッター中村ノリってところで、放送終了。その裏は岩瀬が出てくるはずだし、延長した上でそこで終了はないだろ、という。
ひきつづき、資料本『現役東大キャバ嬢のキャバクラは数学だ!』を読了。
しかし、むりやり数学の話を持ち出しているところがわざとらしい。
書かれている内容は他の本にも書かれているようなことで、目新しい情報はなかったけど、この本で初めて知った業界用語があったので、そこが執筆資料として役に立った。
小説というのは、たった一言、特定の単語を使うことで急にリアリティが出てきたりするものなので、このあたりは意外に大事なところ。
ほとんど本読みに費やされて原稿はほとんど進まず。ま、それはそれでOK。
本日、出版社から届いた本。
『現役東大生キャバ嬢のキャバクラは数学だ』(黒咲藍 徳間書店)
執筆資料本。
キャバ嬢だと理系で東大は売りになるけど、小説家が理系で東大出ていても売りにならない。
でも、この本、なんとなく男が書いたような文章。まあ、理科系女とか、女優とかは男性的だから、と思えば普通なのかもしれません。
最近、CMで Will You Dance ? が流れるので、昨晩あたりから Napster で、ジャニス・イアンを聞いています。
ジョニ・ミッチェルもそうだけど、このあたりみんな健在で、それぞれにちゃんと進化を遂げているんだなあ。
Will You Dance ? といえば、テレビドラマの不朽の名作「岸辺のアルバム」です。
なぜか「あなたバナナジュース好きね」というセリフが頭に残っています。
代理人からメールが来て、原作料の一部が近々に入りそうなので、かろうじて年が越せそうだ。(笑)
昨日会ったばかりの、某社編集長からメール。
7月に預けてあった50枚の短編が1月発売の小説誌への掲載が決まったとのこと。
詳細はしかるべき時期が来てからお知らせします。
本日届いた本。
『天使はブルースを唄う』 山崎洋子 毎日新聞社
『黄金町マリア』 八木澤高明 ミリオン出版
『白いメリーさん』 中島らも 講談社文庫
いずれも、いま書いている長編の次、第4作になる予定の長編の資料。
DHCのサプリメントとか、配達記録の郵便物とか、携帯電話の電池とか、いろいろ配達物が届く日だ。
深夜、録画してあったドキュメンタリー『中国エイズ孤児の村』(2007アカデミー賞短編ドキュメンタリー部門受賞作)を見る。これは歌舞伎町小説の資料として中国の田舎の景色や家の中のことを知りたかったためだが、他にもいろいろヒントになった。
午後4時、渋谷のホテルで編集者と打合せ開始。
準備していった、新作のコンセプトとプロットについて一発OKとなる。
これで、第三作の発売スケジュールは、まずは僕の執筆スピード次第。(もちろん出版者側の都合というのもあるけど、それはだいたい書き上がってからの話)
いろいろ、後ろもつまっているので、トップスピードで行こう。
原稿を何年も待ってもらえるような大家ではないので、注文があるうちにどんどん書かないと。
現在、5社から長編の書き下ろしの依頼を受けているけれど、文芸出版の世界は商慣習として基本的に口約束の世界であり、催促されないままこちらが書かなければ、そのまま作家生命が立ち消えになってフェードアウトしてしまうだけだ。
出せば必ずたくさん売れる人気作家とちがって、阿川大樹の本が出せなくなっても、代わりに他の原稿が入れば出版社は全然困らない。僕のことを評価してくれている編集者が、社内で異動になったり退職したり組織変更があったりすれば、引き受けたつもりの執筆依頼がなかったことになる可能性だってある。
ましてや新作も、映画やテレビドラマとのタイアップなどの話になれば、いろいろな先方都合で話がリセットされ、小説の話までなくなってしまうことだってふつうにありうる。
とにかく、話が立ち消えにならないうちに確実に原稿を書き上げてしまう、というのが重要。
逆に、来年末までに5本を書ききれば、おそらく小説家としての採算ラインに乗ってくるだろう。
というわけで、第7作までをぼんやりと見据えながらの書き下ろし第3作目は、新宿歌舞伎町を舞台にした一風変わった女たちのハードボイルドサスペンスになる予定。これまで描かれていない視点での新しい歌舞伎町小説になるはず。
一応、本格的な執筆にGOがかかったので、ここはやっぱり舞台になる歌舞伎町へ。
まずは、鰻でも食って勢いをつけようと、新宿駅西口を出て、思い出横丁(別名しょんべん横丁)入口の「うな丸」へ。
ここの鰻丼は最高ランクの松うな重(肝吸付2200円)まで6ランクあり、それぞれ身の丈に応じて注文する。かけだし作家は当然、最低ランクの並うな丼(吸い物付き670円)。載っている蒲焼きは小さいけれど、味はいい。安いけど、それでも横丁の反対側にある牛丼2杯分の値段だから、貧乏人の贅沢にはちがいない。
そのあとは、まず、歌舞伎町のいくつかの地点の定点観測へ。
そして、芸能の神様、花園神社を表敬訪問(小説は芸能なのかという疑問はこの際おいておく)。
境内は、今週末からの酉の市のしつらえがすでにできていた。
7時の開店時間になったところで、ゴールデン街の小さな和食の店「やくみや」を覗く。が、すでに予約いっぱいで入れない。
聞けば、今週いっぱいでゴールデン街の店を畳んで、荒木町(四谷)へ移転するのだそうだ。
名残を惜しむ人で閉店までずっといっぱいになっているらしい。ここは千葉大を出た才気煥発の女性オーナー料理長が、ゴールデン街らしからぬ凝った和食を出す店で、4年前の開店直後から行っているのだけれど、最近は予約しないとほとんど入れなくなっていて、ふらりと店を決めたい僕のゴールデン街気分では、すでに事実上幻の店みたいに敷居が高くなっていた。
荒木町の店は広さが倍以上になるということで、めでたいことなのだけれど、僕としてはゴールデン街の行きつけがひとつ減ってしまうのは寂しいかな。
もう二度と「ゴールデン街のやくみや」のカウンターに座ることはできないのか。
広くなれば入りやすくなるけど、四谷では行く機会も少なくなる。
(そういや荒木町には出版社があって、何年か前、そこからデビュー作が出そうになったことがあったのだ)
9時にオープンする別の店が開くまで、それでは、と、歌舞伎町案内人・李さんの「湖南菜館」へ。
鰻の後ひとりで中華というのもヘビーだけど、2週間前に食べた「毛沢東の豚の角煮」をまた食べたくなったのと、今日は小説のキックオフの日なので、歌舞伎町ならこの人、ということで。
料理を1皿と、紹興酒をグラスで2杯。
会計をして、買えるところで「李さんによろしく」とお店の人に阿川だと名乗ったたら、「ああ、あの本の阿川さん」と言われた瞬間、エレベータ側の入口から李さんがちょうど現れて、二言三言挨拶。
「あの本の」とはどんな意味だったんだろう。前回、『D列車でいこう』にサインして置いていった本のことだとは思うのだけど、その従業員のコ(かなりかわいい)が読んでいたりするとか。
次は、センターロードの大型マクドナルドで100円のアイスコーヒーを飲みながら定点観測のつづき。
明け方、4時頃と、夜の8時半の客層のちがいを確かめておく。
9時になるのを待って、ふたたびゴールデン街のA店へ。
いつもの感じでまったりといろいろな話をして、11時過ぎに町を後にする。
帰宅の時点で、万歩計は8000歩。手術後最高記録。徒歩で取材をするといきなり歩数が伸びる。
帰宅後は、朝まで、さっそく執筆。
久しぶりにプール。運動不足なのだ。
25分、水中ウォーキング。この程度で「もも上げ」に腹筋を使っているのを感じるほど筋力がない。
夕食後にも仕事あるし、無理はしない。
で、最後に、ちょっと泳いでみた。
体を捻るのがまだちょっと恐いわけ。
で、クロールで25mを2本。うん、一応、泳げるではないか。
平泳ぎで25m1本。内股の筋肉がなくて、なかなかシンドイ。
仕上げに、クロールまた1本。
8月後半から脈拍が上がるような運動をしていないので、ジョギングを始める前に、泳げるようになって、呼吸器循環器系を少し使い始めたい。
そうすれば、春になって温かくなる頃には、フットサルに復帰できるかな。
(目標をもたないと弱ったままで安定してしまうしね)
入院とか手術とかってチョロかったけど、元の体力にもどすのがなかなかたいへん。

ホームセンターのエスカレーターを降りていたら、階下の作業服売り場に防寒着がたくさんぶらさがっているのが見え、そのなかの1着のデザインが妙に気に入った。
このホームセンターはかなり本格的にガテンなプロのみなさま御用達なのだ。
真冬の夜中、道路工事の横で懐中電灯を振っていても寒くないような冬物衣料が、それはもう、た~くさん売られている。
その名もカストロジャンパー。
1980円。超お買い得。
頭が朝まで小説モードなので、ヨットもおやすみ。
ところが寝ていたら母親から電話。携帯電話の充電ができなくなって「電池交換」のアラームが出ているのだと。
すでに4年6ヶ月経過している機種なので、電池も寿命。
それはいいのだが、だからって、寝ているところにかけてくる緊急事態じゃないだろ。
「今日はヨットにいっていると思って」
そう思うのになんで家にかけてくるわけ?
(ようするにどんな内容にせよ、エラーメッセージがでるとパニックを起こしてしまうわけだ)
「**さん(妻の名)は起きていると思って」
どういう根拠で起きていると思うのか。妻も朝4時まで仕事をしていて、寝たのは朝になってからだ。
「ずいぶんかけないように遠慮しているのよ」
10回遠慮すれば1回くらいは無遠慮なことをしてもいいとか、そういうものじゃないだろう。
何百回遠慮しても、それはたった一度の無遠慮でぶちこわしになる。
すべきことは遠慮ではなく、相手の状況を正確に判断することだ。日曜の朝10時に、夜型の息子の家に電話したら何が起きるか、大人なら判断がつく。
「世間の常識なら起きている時間だし……」
あんたが相手にしているのは世間ではなく、世の中でたった一人の自分の長男なのだ。世間の常識を基準にするのが間違っている。世間で1億人が起きていても、たったひとりあなたの息子が寝ていればそれはアウトなのだ。
「メールはしたんだけど」
メールしたのなら、読めばその時点で返事をするさ。そのためのメールだ。返事がないということは、寝ているとか運転中だとかヨットで海へ出ているとか死んでしまったとか、どういう理由にせよ、あなたの相手ができない状況だということだ。そういうときに電話しても何も解決しない。何かのじゃまをして息子に怒鳴られるのが関の山だ。
こと、携帯電話の電池のことのように実務的な問題であればなおさら、メールで解決しないのに電話で解決することはほとんど期待できない。
そんなこんなできわめて不機嫌に一日が始まる。
まあ、母親も執筆モードの息子に電話してしまったのは、本人の判断ミスとはいえ、運が悪かった。
小説を書いているときには、他人への配慮とか、そういうことはいっさいしない。イヤナヤツだヒドイヤツだと思われようと、そんなことより、ワガママを通すことにしている。「いい人」であることはなにかしら自分を抑圧することなので、「いい人」であることをやめて、いわば社会的人格を崩壊させている状態だ。
猛獣。近寄るな危険。
あとは、そのまま引きこもって、小説。
