
新しい長編を書くにあたって、『覇権の標的』をざっと読み直していた。
というのも、この小説、6年くらいの期間、書いては直し書いては直しを繰り返していて、しかも、最終的にエイヤと削って短くしたりしたので、出版された状態の本に、何がどこまで書いてあったのか、確認する必要がでてきた。
読者が読むバージョンになるのは最後の最後なので、作者にとってはいちばんつきあいが短いのです。
次に書く小説が、自分のマネにならないための先行作品のチェック(笑)というわけ。
流し読みをしていく。
ところがこれがどこを読んでもけっこう面白いんですな。(自画自賛)
なので、ついつい読みふけってしまう。それに気づいてあわててパラパラめくりモードにもどしたり。
というわけで、まだお読みでない方、『覇権の標的』(ダイヤモンド社)をぜひどうぞ。
「本日もいい場所がとれています。よかったらどうぞ」
朝、寝ようとしたらメールが来た。臨港パークの花火大会で場所取りをしている宴会好きの古い友だち。会社を休んで花火にかけている。もう若くはないのに。(笑)
かくいう我が家だって、以前は、17階から真正面に見る花火のためにきわめて高額の家賃を払っていたので、人のことは言えない。
昨夕、自転車で通りかかったら、花火まで24時間以上あるというのに、すでに場所取りが始まっていたのは知っていた。そこに彼が加わっているわけだ。
一眠りして、午後、結局、せっかく誘ってもらったのだけれど、そっちへ参加するのは断念する。
身体に自信がないので、長時間離脱できない場所に出て行く勇気がもてないのだ。とりわけ、花火終了後、人混みの中を遅いペースで歩くのはかなり苦痛を伴うと思われ、かといって、しゃがみ込むと危険だし。
代わりに、臨港パーク最前列には劣るものの、確実に花火が見えて混んでいない近所の某所(内緒です)へ、キャンプ用のディレクターチェアを担いで、杖をつきながら出陣。
ヘッドフォンで音楽を聴きながら、椅子に座ってゆったりと日暮れを待ち、「金麦」を飲みながら花火を満喫。
夕食後は、京都の病院に頼んで取り寄せてもらった『臨床整形外科』(整形外科の専門雑誌)の記事のコピーを読んだり、ネット上で脊柱管狭窄症のことを調べたり。(かなり詳しく手術の方法と予後のことなどが記述されている)
8日に検査結果を聞くための予習。
症状からすると、脊柱管狭窄症(lumbar spinal canal stennosis: LCS)にほぼまちがいないのだが、同じ症状をもつ慢性動脈閉塞症(peripheral arterial disease:PAD)でない、または、合併していない、ことを確認しないと治療方法を決めることができない。現在、そのための検査段階にいる。
(検査をしている間に、症状はどんどん悪化しているという、この医療システムの欠陥については、すぐには変えられないのでいたしかたない)
年配の人とちがって、こっちは十一年前に会社員を辞めて専念したおかげでせっかく小説家として遅いデビューをして走り始めたばかりなので、身体のことでもたもたしていられない。早いところ直さないと、残りの小説家人生は短いのだ。
きちんとした知識で医者とやりとりができなくては話にならない。
臨床データを見る限り、プロスタグランジンE1誘導体製剤(PGE1)による保存療法はあまり効果が期待できない。
このことがわかっただけでも、「とにかくPGE1をやってようすを見ましょう」なんてことを、もし医者が言ったとしても即座に却下できるので、少なくとも8週間は時間が節約できたぞ。
