Diary

横浜気鋭作家協会

 午後5時半をまわって外出。
 野毛の Basil という立ち飲みイタリアン(?)の店で待機していると、作家仲間の山口芳宏さんから電話が入る。大崎梢さんも合流するという。
 2005年デビューの阿川大樹、2006年デビューの大崎梢、2007年デビューの山口芳宏の新進気鋭(?)
の作家三人で「萬里」に入って、中華を食べながら互いの創作の秘密に迫る。(笑)
 あと愚痴だの編集者の悪口も少し。(少しだってば)
 実は、3人は、デビューはるかに前である10年以上前からの知り合い。
 山口さんの新刊「豪華客船エリス号の大冒険」(東京創元社)には少しだけ情報提供をしたということで、新刊を手渡しでもらったので、さっそくサインしてもらう。
 昨年、山口芳宏さんは鮎川哲也賞という推理小説の世界では有名な賞を獲ってデビューした。小説家になるのは簡単ではないけれど、小説家であり続けることはもっとむずかしく、二冊目三冊目が出せない人も多いので、二冊目が出たのはデビューしたことよりも遥かにめでたいことなのだ。
 その後、都橋商店街の「華」へ移動して、終電まで飲んで話す。
 デビューの年次ではなんと僕が一番古いけど、大崎梢さんにはとっくに追い越されているし、山口芳宏さんには追いつかれてしまった。
 がんばろう、と一人誓った夜であった。
 あ、タイトルはただの冗談です。そんな団体はもちろんありません。

自動車という文化

 午前8時過ぎ起床。クルマ通勤の妻に渋谷でドロップしてもらい、まずはマクドナルドでコーヒー(120円)……までは順調なスタートだった。
 さあて、井の頭線で駒場へ向かおうかと思ったところで、気がつく。
 昨日、スポーツクラブへ行くときに、図書館の入館証を出したままもってきていない。駒場へ行っても図書館が使えないのでは意味がない。
 いやはや、朝から大マヌケ。
 家までもどるとすでに昼前である。ほぼ午前中を無駄にしてしまった。
 あらためて近所のスターバックスに出勤。
 ブックカフェなのでちらりとクルマ雑誌などをみると、フォルクスワーゲンの専門誌などが一種ならずあって、内容を見ると妙にエンスーな感じが意外だった。
 フォルクスワーゲンといえば名前からして国民車だし、ごくふつうの自動車だとしか思っていなかったのだけど、本の中ではなんだかスポーツカーみたいに扱われている。
 僕らの世代でいうと、ブルーバードSSS、カローラレビン、スプリンタートレノ、みたいな感じの記事が満載。
 まあ、たしかにフォルクスワーゲンのクルマには一貫したアイデンティティのようなものは感じる。
 トヨタは車種をまたいで、あるいはモデルチェンジごとに、VWほどの統一感はない。
 トヨタだと、大衆車カローラだっていまではけっこう立派なクルマになってしまって、代わりに下のクラスとしてヴィッツなんかを出してきたり。
 そこには、若くて貧乏なうちには小さいクルマで、成功していく過程で、だんだんと大きいクルマにしていくという暗黙の前提があり、カローラからカローラに買い換えるときも前よりは大きく立派になり、できれば「いつかはクラウン」という終身雇用年功序列出世物語がモデルになっているところがあり、それがたしかに日本的なのかもしれない。
 一方で、ヨーロッパのクルマは、お金があろうとなかろうと、目的と好みに応じて、それぞれ特徴のあるクルマを選んで乗る、そのためのバリエーションの提示として、メーカーやその車種展開があるように見える。
 そうなればフォルクスワーゲンゴルフに乗る人がベンツに乗る人よりも死にやすくていいわけではないのは当たり前だけれど、日本メーカーのクルマでは、下位モデルでは安全装備が目立って貧弱で、ある意味、コンパクトなクルマや動力性能を求めないクルマに乗る人は、道路で命を張らなくてはならないように見えるのも確かだ。
 日本の車社会もすでに成熟していて、クルマで人生のステータスを表現しようという発想はヤクザとごく一部の人たちのものになっている。
 とりわけ若者にとって自動車はロマンの対象ではなく、移動の道具にしかみえていないようだし、そうなれば都市に暮らすなら「なにげにクルマなんてなくてもいんじゃね」ということで、僕らの頃には学生のうちに取得しておくのが当然のようだった運転免許すら、今の大学生はあまり取らなくなっているらしい。
 
 中国でも景気が減速し、伸び盛りとされる新興国需要がまもなく一巡してしまうと、もう自動車産業は大きくは伸びることのない構造不況業種になっていく運命にあるようだ。

クリスマス中止のお知らせ

 世界同時不況のなか、諸般の事情により、本年のクリスマスは中止になりました。
 くわしくは、こちらをご覧ください。(あいにく携帯ではご覧になれません)

出勤

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 通勤の妻に同乗し、恵比寿でドロップしてもらい、渋谷まで歩く。
 暑からず寒からず、気候が歩くのにちょうどいい。
 渋谷駅新南口近くのマクドナルドで、コーヒー(120円)を飲みながらiPod touch でメールチェック。 コーヒーはキャンパス内よりもマクドナルドが安くて美味しい。
 渋谷から井の頭線で東大駒場の図書館へ。
 ラインチタイム、本日の昼食は、和風唐揚げおろしみぞれ和え(290円)+ごはんS(70円)+味噌汁(20円)の合計380円。
 午後4時に切り上げて、横浜駅の行政サービスセンターに立ち寄り、自動車の登録や廃車などに必要な印鑑証明とか住民票とか。
 二駅分徒歩で帰宅途中、スーパーで少し食料品、月末に閉店する DEODEO にも立ち寄る。デオデオは閉店セールなのだ。平日なのにすごい人出。みんな価格に敏感だ。
 蛍光灯が50%オフなので、仕事場用のチューブ2本セットを2組購入。あとはちょっと小物。エネループは売り切れていた。
 帰宅すると、車のディーラーから留守電とファックスが入っていて、住民票がもう1通いるのだと。そういうことはメールしてくれれば出先で読めるのに、いまどきファックスや電話なんて。
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自動車を注文

 午前7時半過ぎに寝たというのに午前9時に起こされる。
 というのもマンションのインテリアの補修がやって来たのだ。午後と約束したはずなのに……。まあ、しかし、大勢の職人が予定を組んできているので、身繕いに30分待ってもらって、9時半過ぎから作業開始。
 午後5時過ぎ、見事な仕事をして職人さんたちが帰って行った。
 簡単な昼食(午後5時半だぜ!)を摂って、中華街ちかくのフォルクスワーゲンのディーラーへ。
 すでに試乗しているので車のことはわかっている。
 メンテナンス契約のことなど、細かな質問をして、新しい見積もりを出してもらって、リーズナブルだったので、すぐに契約。
 Volkswagen Golf Variant 1.4 TSI Trendline / shadow blue metalic
 オプションはETCと、5年間の延長保証。
 さあて、面倒で気にかかっていた車の買い換え問題がこれで一段落。正直、ほっとした。
 都合2回のディーラー訪問で決めることができてよかった。

未曾有の不景気

 アメリカで自動車の売上が前年比30%も減ったなんてことは、世界史の上で一度もない。
 つまり、いまは産業革命以来、最大級の不況であり、その影響はこれからますます大きくなるだろう。
 実際、11月には、前年比40%減にまでなってしまった。GMは半減し、放っておけば半年後には確実に倒産する状態になっている。
 いま生きている人が、「だれも一度も経験したことのない不況」になっている。
 まだ黒字であるうちに人員削減を発表しているトヨタやキヤノンはさすがの先見性だといえる。
 大きく長くなるであろう不況に向かって、人員削減であらかじめ自分を小さくしておくことは企業にとって必須だ。そうしなければトヨタだってキヤノンだってつぶれるかもしれないのだ。
 こういうときに人員削減をする企業を「けしからん」となじっても始まらない。どこまでの会社が倒産するかまったく予断を許さないような不況の中で、トヨタもキヤノンもみな一斉に自分自身サバイバル状態なのだ。
 全産業横断的に不況の嵐に突入するとき、職を失った人を救うことができるのは政府だけだ。だれも雇い手はいなくなるのだから。
 大切なことがある。
 弱者を守るために政府が対策をとるということは、弱者でない国民の負担を増やす必要があるということだ。
 政府のお財布は国民の財布である。
 このような大不況の中で、給料が20%減らされたくらいの人は弱者には入らない。職がある限り、弱者を守ってあげる側の人間であることを自覚しなくてはならない。
 給料がちょっと減ったぐらいで弱者面して、政府を糾弾したり、大企業をなじったりしても何も解決にならない。(でも、新聞やテレビはそういう態度をとるだろうけどね)
 未曾有の危機にあるのだ。だれか偉い人が答を知っていて、その人が現れればみんなが救われるなんてシナリオは成り立たない。みんなで答を見つけなければならない時代に入るのだ。
 失業率が20%になったとき、職のある人が20%の収入源を受け入れれば、雇用は確保できる。
 こういうときに生き残るのは「貧乏に強いライフスタイル」を身につけている人だと思う。

My Camera Is Back.

 暖かい。何を着て出て行ったらいいのか迷うほど。
 自転車で横浜駅西口のヨドバシカメラへ。
 修理に出していた RICOH GR Digital の受け取り。
 修理代金は、11130円だけど、このカメラに限って5年延長保証に加入していたので無料。面白いのはいったんこの金額分のポイントを加算して、それからポイントを差し引くというやり方。
 帰宅途中、スーパーに寄ると大量のイカゲソを安売りしていたので、買って帰ってとりあえずボイルしておく。
 ついでにカレーも作り置き。
 車関係の調べものをしてしまって夜更かし。
 明け方になってやっと、書いてあったエッセイを推敲して編集者にメール。

駒場に出勤

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 午前8時45分起床。
 雑事に追われていた感があるので、仕事にちゃんと復帰しなくては。
 妻の出勤に同乗して、並木橋でドロップしてもらい、渋谷から井の頭線で駒場キャンパスへ。
 行きの交通費のうち440円節約したが、朝食を家で摂らなかったので、キャンパスについてさっそく「天ぷらそば」290円。
 周囲の若者たちは割と朝からガッツリ食べてますなあ。
 いいぞ、しっかり食べて、日本の将来を支えてくれ。
 朝食の後は、さっそく ITALIAN TOMATO CAFE Jr. でコーヒー(Lサイズ250円)を飲みながら仕事開始。
 おい、そこ、わざわざ駒場までやってきて、家の近所のスタバで仕事するのと何が違うのか、という疑問はとりあえず封印するように。(笑)
 話し声などの雑音を気にしないように、iPod で音楽を聴くのだけど、店のBGMが大きいので、iPod の音が負けてしまう。二つの音楽が勝手に重なるのでただただやかましい。iPod はやめだ。
 木立の中では、年配の女性がふたり、建物のスケッチをしている。
 たぶん、早い時間には、銀杏を拾う人たちもいるはずだ。
 カフェにはもちろん学生も多いのだけど、近所の奥様方と思われる人たちがグループで来ていたりもする。(大学院生にしても年齢が……)
 奥様方が一斉に注文したパスタが、ひとつずつできあがって、カウンターからマイクで呼ぶ。
「番号札、25番でお待ちの方」
「番号札、3番、5番、でお待ちのお客様……」
 う、うるさい~。アナウンスもお喋りも、ひぇ~~。
 それでもめげずに、エッセイを書く。
 たまに「おしゃべりノイズ」が子守歌に聞こえて目をつむるとうとうと。(笑)
 奥様方はますますうるさく、席も昼休みになって混んできたので、そろそろ図書館へ避難時だ。(笑)
 新しく建てられた図書館の閲覧室は一部禁止区域を除いて、パソコンが使えて、電源もとれる。これなら予備のバッテリではなく、ACアダプターを持ってくればいいな。
 疲れたら外へ出て構内を散歩する。もどってまた仕事をする。
 なんだか仕事が楽しい。
 午後三時半、ふたたび生協食堂へ出て昼食。
 チキンカツ(260円)+小ライス(70円)+味噌汁(20円)、〆めて350円也。
 外は雨が降ってきて寒い。帰りのことを考えて、購買部で傘の値段チェック。
 ビニール傘390円、小型折り畳み傘840円。
 午後7時半、仕事が終わったのでそろそろ帰ると妻からメール。
 問題は雨。
 図書館から駒場東大前駅までは5分ほどなので走ればいい。OK。
 もし家まで電車で帰るなら、家の最寄り駅から家までは2分ほどなのでこれも傘はいらない。だが電車賃が440円かかる。
 しかし妻の帰りに車でピックアップしてもらうのが安上がり。
 この場合、渋谷駅新南口まで井の頭線改札から15分くらいかかり、そのうち10分ほどが屋外なので、そこだけが問題。
 というわけで、新しい案は「井の頭線を出たら入場券を買ってJR山手線口を入り、湘南新宿ラインのホームを突っ切ってJR渋谷駅新南口へ出る」という案。
 これだと入場券130円で済むので、390円の傘を買うのに比べて260円の節約。家まで電車で帰るプラン440円に比べて310円の節約。
 というわけで、傘は買わずに入場券を買って帰ってきました。
 とにかく、かなり傘が嫌いなので、傘を差さずに歩く方法を考える。傘のためにお金を使うなどもってのほか。(笑)

カーディーラー

 引き続き、雑事の日。
 用事があって妻の実家へ行った帰りに、フォルクスワーゲンのディーラーに立ち寄る。
 Golf Variant の2車種を試乗。見積をもらって帰宅。
 車は高額な買い物だし長く使うものなので、一応、きちんとした比較検討は必要だけど、ある意味、どれも移動するという機能にはそれほどのちがいはないので、面倒といえばかなり面倒。
 エンジンもいいけど、ブレーキが思った通りにコントロールできるのが気持ちがいい。

我が家的名店巡り 中華/洋菓子/フレンチ

 54歳の誕生日。
 結婚しても、会社勤めの頃は、ほとんど家で食事を摂ることがなかった。
 そんなこともあって、誕生日と結婚記念日にはイベントとして必ず一緒に食事をすることが習慣になっている。
 いまは僕の在宅時間が長いので、夫婦が一緒にいる時間自体は長いのだけれど、その習慣は一種の伝統としてつづいている。
 昼、車で自由が丘へ出て中華「香旬」へ。
 ランチの定食もすごくよさそうだけれど、名物のサンラータンメン(1300円)がとっても美味しかった。
 結婚前に僕が住んでいた九品仏へ移動し、洋菓子店「パーラーローレル」へ。
 25年前、結婚式の引き出物にここのチョコレートを出したので、25周年を迎えたことを、当時、お世話になった方々に報告がてら改めて同じ店の御菓子を贈ろうという企画。
 何にしようかとひとしきり悩み、オレンジピールのチョコレートに決定。ただし、数が揃わないので注文して後日受け取り。
 併設の喫茶コーナーで僕はショートケーキとコーヒー、妻はこのページに出ているスウェールとアイスティ。
 このあたりはパティスリー激戦区なので、ケーキはもちろん美味しい。
 が、コーヒーは温度が高すぎてすぐに飲めません。昔のマクドナルドじゃあるまいし、コーヒーは熱いほどいいわけじゃない。これはちょっと減点。ケーキ屋さんだからしょうがないかな。
 木製のテーブルは25年前と同じ。だいぶ狂いが出ているけれど健在。
 このところ美食がつづいているので、帰宅後、夕食の前にいったんプールへ。
 夕食は、久しぶりに野毛のカジュアルフレンチレストラン「イグレック」へ。
 誕生日とかちょっとした節目とか、プチ贅沢をしたい時にたまに行く店だ。
 たまたま貸し切り状態だったので、オーナーシェフと話をしながら、カウンターでいつもどおりとっても美味しくいただきました。
 フレンチなので、野毛にしては高いけれど、味とたっぷりなポーションで絶対に大満足できる(う~満腹でまだ苦しい)お薦めのレストラン。
 帰りに(フレンチレストランなのに)白菜のお漬け物などをもらったりして、先日ジャガイモをもらって帰った「華」にしろ、野毛のお店とは不思議なつきあいをしている阿川です。(笑)
 それにしても、記念日とか法事とか同窓会とか美食がつづいて体が重い。
 仕事も進まないけど、仕事の区切りに人づきあいをしておかないと小説テンションの時には人には会えないので、そういう時期と割り切って乗り切ります。(笑)
 この先、まだまだ飲んだり食べたりの日々はつづきます。ほんと体が重いよぉ~。