東大の教養課程のクラス会に参加した。会うのは20年ぶりかそれ以上。
参加者は12人、うち女性3人。
49SⅡⅢ2Dと略称される、昭和49年入学理科2類3類第二外国語フランス語、というクラス。
専門課程では医学部、薬学部、農学部、理学部への進学が多い。僕は教養学部基礎科学科という理学系。
61歳以上だが、精神病院の院長、臨床医や研究医、農水官僚、大学教授、メーカーの研究員などに進み、いまでも活躍している。
ほとんどが所属先を何度か変わっている。一生同じ会社や組織で働く人が少ないのに少し驚かされる。ほんとに終身雇用の時代じゃないのだね。と、同時に、会社を移ることのできる実力もあったのだろう。
東大の同窓会に出るといつも思うのだが、みんな、社会への貢献というのがいつも頭にある。それぞれのレベルで「成功者」なのだけど、まるで利己的ではない。それが気持ちがいい。ノブレス・オブリージが自然に生き方の中に入っている。
基本的に研究者マインドなので、あまり世俗につよい興味がないというのもあるのかもしれない。そして、大学の先生をやっているか、その同類だから、みんな「ちょっとヘン」だ。
そして、この年になると、何らかの成果を上げたひとかどの人になっている。みんなすごいなと思うと共に、勇気づけられる。
組織の中でのパワハラセクハラを体験している人も多くて、そういうのにもまれながら、生き抜いてきたなにかしらの余裕のようなものもある。
(官僚組織や病院組織にはあたりまえのようのパワハラセクハラがあるということでもあるけれど)
そんなわけで、なんというか、とても清々しい気持ちになって帰ってきた。いまさらだが、東大はいい大学だと思うのであった。