明日からは2泊3日のクルージング。
まず、早朝に出発するため、陸置きの船を水面へ降ろしにヨットハーバーへ。
船内の在庫を調べて、スーパーへ買い出しに。
買ったものは、
カップヌードル類8個
ライム、トニックウォーター (ジントニック用)
醤油
焼き豚、ウィンナソーセージ

暖かいぞ。バイクで出かけよう。
郊外は混んでいるだろうと逆に都内へ。第三京浜を走り、目黒通りへ少し遠回りして、駒沢通り。向かうは駒沢公園。
東京の中でも世田谷区の深沢あたりは緑も多くこの季節は走っていて清々しい。生まれたのが世田谷なのでこのあたりは土地勘がある。交通量が少なくて気持ちのよい道を選んで走ることができる。
駒沢公園にバイクを止めて、散策。
中学生の頃に自転車でよく通ったプール(営業は夏だけ)の横を通り、広々とした広場を歩き、丸くなってサッカーをしていたり壁打ちテニスをしている人、ベンチに寝そべっている人、ただ歩いている人、座って楽しそうに話す人。
30mはあるかという長いリードをつけて、投げたボールに向かって犬を走らせ、愛犬の決定的瞬間を捉えようとカメラをかまえるが犬の方がなかなか思ったように反応してくれない女性愛犬家。
そんな風景がうれしい。
遠くを見ていると何より目が楽になってくる。
暫定税率がまた明日から復活するからということで、行き帰りのガソリンスタンドには行列が目立つ。
「明日から値上げ」といわずに、「この一ヶ月だけ安売り」と受け止めれば幸福なのに、テレビは「明日から値上げ」と盛んにいうから幸福が吹っ飛んでしまう。日本人は幸福になるのが下手だなあ。


新宿紀伊國屋本店で編集者と待ち合わせ。
近くのビルの8階の喫茶室へ。(ここは以前はバーだった)
コーヒーが800円くらいするけれど、ポットサービスでゆっらりできる。パソコンを開いて仕事をしている人も多い。アラーキーの目撃情報があったり、Mac を開いている放送作家がいたり。
編集者とはじっくり3時間近く話をした。内容は非公開です。
ひとつ下の7階のバーには10年以上前から時々顔を出している。正統的なショットバーでプロ意識の高い店だ。店長の教育がとても行き届いている。
その質に対してはとてもリーズナブルかむしろ安いのだけれど、会社員を辞めてからは支出バランスの観点からなかなか行けない店。
パーティの幹事の下調べをしなくてはいけないので、今日もそこへは寄らず。
執筆中の歌舞伎町小説の取材がてら、午後八時台の歌舞伎町一帯を散策。機会あるたびに町の変化を定点観測しているのだ。
ひととおり観測点をめぐり、靖国通りにでたところ、ビルの出口付近にキャスターバッグをもって立って電話をしている女性がいた。その持ち物や風貌からは、おそらく近隣のホテルに出張しているお仕事の女性である。大きな荷物をもっているのは、コスプレ系かSM系のお仕事。雰囲気からするとたぶんSM嬢。このシーンは小説の中で使える。
ふつうならここでゴールデン街へいくところだが、下見もあって、地下鉄で四谷三丁目へ。荒木町・杉大門通りの和食屋「やくみや」へ。
以前、ゴールデン街にあった店だが、昨年11月に移転して、立ち寄るのは今晩が初めて。
以前は7人くらいでいっぱいだったが、20人は優に入れるフロアになり、厨房も立派に。6-8人のグループが2組入っていて、厨房の店主・佐和さんはずっと背中を向けて黙々とお仕事。
3品と銘酒とビールで3600円。
改めて新宿に戻り、ゴールデン街のいつもの店。
十和田の美術館をプロデュースしている人が外国のアーチストを連れてきたり、6月に個展をやる画家が宣伝材料のハガキを持って飲みに来たり。
いかにもゴールデン街な(笑)夜だった。
連休の合間で東京には人が少ないかと思いきや、繁華街はとても混んでいた。
世の中、知らない間に(て、知っとけよ)ゴールデンウィーク。
フリーランスにとっては、土日も連休もあまり関係ないのは、いいのか悪いのか。
午後、郵便ポストまで行ったら、人がわんさかいるではないか。人の流の圧力というのを感じる。流体力学でいう「ベルヌイの法則」だ。観光地に住むというのは、こういうときにしんどい。
(家に籠もっていればいいってだけなんですけどね)
しかし、夕方になると、どうにもこうにも外へ出たくなり、とはいえ混雑はいやなので、バイクでヨットハーバーまで行く。
ハーバーオフィスの閉まる6時直前に到着。
ほとんどの人が帰った後で、すでにひっそりとしている。
ハーバーマスターと連休の予定などを話して、メンテナンス中のSさんの船に上がり込んで、15分ほど話す。
ボートヤードにある自動販売機で缶コーヒー。
ふだん缶コーヒーは飲まないのだけれど、オートバイに乗るとどういうわけか缶コーヒーが飲みたくなる。缶コーヒーという商品が出たての頃、冬場にバイクを駐めて暖かい缶コーヒーを手にして救われた記憶が体の奥に刻まれているのかもしれない。
自分の船を見もしないで(笑)帰宅。
別に用事があったわけではなく、ただ90分ほどの気晴らし。ちょうどいいリフレッシュだ。
帰宅後は、月曜の打合せの準備。
これが動き出せば、三作同時進行になる。ほんとは四作同時進行させなくてはならないけれど、それはとうてい無理なので、四作のうちどの三作を動かすか、ということだ。
それとは別に、一昨日あたりから「とある事件」をきっかけに、猛烈に書きたい短編のアイデアが頭に湧いてくる。アイデアが湧いた時って、他のものをすべて放り出していきなり書きたくなるんだけど、曲がりなりにもプロになってしまうと、そういう乱暴なことは各方面に迷惑がかかりすぎて許されない。でも、書きたい。
午後1時、某出版社にて打合せ開始。
後ろの時間をオープンエンドでとってあったのだけれど、順調にすすんで、午後3時に終わる。
外は春。散歩がしたくなる。
キャットストリート。なんとなくこれから伸びよう、という若者が集まっている場所で、僕はここが好き。
原宿側へたどってみたら、あれ、かつてのフレンチクォーターのところ(シェイキーズのところといってもいい)に出るんだったっけ。原宿をよく歩いたのは、まだ竹下通りに人が集まるよりも前、トンガったファッションの人たちが歩いていた頃だ。35年くらいかそれ以上前。
バギーパンツというのが流行って、他のどこにもいないけれど、原宿にはバギーパンツの男性がたくさんいた。マンションメーカーが頭角を現し、原宿がファッションの発信地になり始めた頃。
いまはないけど表参道の交差点にレオンという喫茶店があり、時間帯によってはそこにモデルやカメラマンやスタイリストといった人たちが顔合わせをしていたり。スタイリストという職業が確立しはじめてまもなくのころだ。
高校生はほとんどいない。中学生なんて絶対いない。
僕は高校生で、渋谷から高田馬場への通学の途中で、その町にいるときには、どこか精一杯背伸びをしていた。
授業が終わってから3時過ぎにいることが多かったけれど、生まれて初めて学校をサボったときにもそこに行って、そのときそれで大人になったような気がしたものだ。
どの店にも寄らず、原宿の駅前の交差点を左折。
山手線の線路の代々木体育館側の道を渋谷ファイアストリートへ向けて歩く。
並木の緑がとても美しく、カメラを持っていないことが悔やまれるけれど、この道を一番歩いた頃にはカメラなんて持ってなかったんだと思い直した。
渋谷駅までもどり、楽器屋にも寄らず(!)横浜へもどる。
ゆったりとした空気の余韻が残っていて、みなとみらいの駅を降りてから横浜美術館へ行って、「木下孝則展」を見る。美しいものをみる幸福。
TSUTAYAで多和田えみ「∞infinity∞」を買って帰宅。
夕方からプール。
ウォーキング20分+75m+25m。
平泳ぎのフォームを変えてみた。
僕が水泳を学校で教えられた頃は、平泳ぎのルールでは沈んではいけなくて、つねに頭が水上に出ていなければならなかった。
そんなわけで、40年以上そういう風に泳いでいたわけだけど、全日本選手権(オリンピック選考会)を見たら一回息継ぎをするたびにかなり大袈裟に全身を水中に潜らせている。
テレビで見た北島康介の水中のようすをイメージして泳いでみた。
タイムは測らなかったのでわからないけど、ずいぶん早いような気がする。とにかくワンストロークで進む距離がすごく伸びているのがわかる。
最近、短距離走のフォームについての本を読んでいるのだけれど、だれでもフォームを変えたら走るのも速くなると、為末さんも、高野さんも、朝原さんも、末續さんも、みんな口を揃えて言っている。
二輪の駐車場の支払いついでに市立中央図書館まで。
3冊返して1冊借りる。
ガソリンが安いうちに給油をしておこうというわけで、山下町のセルフのスタンドで入れた。
走行距離177.2Kmで満タンにしたら4.18リットル。
42.39Km/Lです。
おお~。1リッターでマラソン走り切っちゃいます。
まあ、もともと燃費のいいバイクなんだけど、久々なので改めて驚く。
支払機に前金2000円入れたら1500円くらい返ってきた。
あまりにも燃費がいいのと、あまりにもたまにしか乗らないので、どっちかというとガソリンがなくなる前にタイヤの空気が減るのだ。
ガソリンスタンドの隣が行きつけの Blenz Coffee なので、そこで借りてきた本を読む。
Blenz Cofee はスタンプ通帳があって、7杯飲むとメニューにあるもの全品Lサイズでもなんでもタダで飲める。さらに、その7杯の3回分が通帳になっていて、都合21杯飲んだところで、ふつうの1杯無料の他に、次にRサイズならなんでも飲める券を1枚くれる。都合21杯お金を払ってのむと、全部で25杯飲めるのだ。
今日がちょうどその日で、カフェラテのLサイズをタダで飲めて、券を1枚もらえた。
ヨットハーバーへ。
かなり風が強いが、とりあえず出てみることにする。
海上は、風速11-15mくらい。幸い波はあまりない。
2ptリーフのメインにストームジブで追っ手だと8ノットオーバー。
目一杯には上れない。
一滴も雨は降らないが、波に突っ込んだ船首から飛沫が飛んでくるので、合羽を着る必要がある。
眼鏡は、飛沫が乾いて残った塩でレンズが真っ白だ。
2時間ほど楽しんで、帰港して、ランチを食べて解散。
夕食後は、取材や執筆準備のメールのやりとりなど。(編集者も日曜の夜に働いている)
天気、どんよりしてきて雨模様。
お勉強。
目が覚めると夢の中で考えているし、買い物に外へ出ても考えている。
廊下を歩いてもトイレに入っても、心の中で腕組みしている。
脳味噌は24時間、構想を練っている。
あらすじの前段階の箇条書きが原稿用紙に換算して10枚くらいになった。
物語の骨組みのうち六割くらいができたかな。
そろそろ、第五作を離れて第三作に頭を切り換えなければ。
第四作は、どこでどうやって時間を作ろうか。
スポーツ用品店のシューズ売り場。
陸上競技用のシューズを見る。
アスリートが靴を手にするときの気持ち。
アスリートの為のシューズを作る人の気持ちをイメージ。
選手が靴に足を通すときのイメージ。
部屋で、競技場のロッカーで、トラックで、お立ち台で。
競技場の光。昼、夕暮れ、夜の照明。
戦いに敗れてシューズを脱ぐ時、勝ってシューズを脱ぐ時。
コーチングの本を読む。
走るフォームのイメージ。
筋肉が躍動するイメージ、筋肉が悲鳴を挙げるイメージ。
ケガをした足をいたわるイメージ。
テーピングをする時の気持ち。
暗くなる頃、Blenz Coffee で小説の構想を短い言葉にしていく。
