日: 2009年4月18日

映画出演を初体験

 土曜日ですが。真面目に毎日スタジオに出勤しています。(笑)
 締め切りが迫っているし。
 午後7時に帰宅。
 夕食を取って、シャワーを浴びて、22時半過ぎ、でかける。
 友人の山田あかねさん原作脚本監督の映画「すべては海になる」の撮影が閉店後の某書店で行われる。僕はエキストラで「書店の客」を演じることになっているのだ。
 陣中見舞いに栄養ドリンクを二箱もって、現場へ向かう。
 到着後、まもなく出番の撮影。
 書店全体をレールに載ったカメラでパンしていくのだけれど、レジ前の目立つところで新刊「フェイク・ゲーム」を立ち読みしている客がいる。それが著者本人である阿川大樹。もちろん、世間の人は誰もそんなことは知りやしない。
 手塚治虫でいえばヒョウタンツギ、赤塚不二雄でいえばウナギイヌみたいなもので、ストーリーに関係ないのに実はそこにいた、という。(笑)
(実際はそれほどですらないけども)
「フェイク・ゲーム」はまだ刷り上がっていないので、簡易印刷で打ち出した表紙を他の人の本に被せたモックアップ。
 テストではじっと立っていたところ、カメラマンから「少し離れたところから近づいて『あれこんな本があった』を気づいて手にとる感じで」とリクエストが入る。
 本番テイク1。長回しでエキストラの僕のためにキューは出ないので、カメラの気配を察してちょうどレンズが前を通るときにそれが完結するタイミングを逆算して動く。
「いまのでバッチリです」
 といわれて、はたと我に返った。考えてやったものの、もういちどまったく同じタイミングでまったく同じ事ができなくてはならないのだ。
 元劇団員だから、一応、同じ事はできるが、動いていくカメラと時間軸で一致していないと違う画になってしまう。これは舞台と映画の違うところ。
 やばい。そこで急に自信がなくなる。
 もう一度、さっきのカメラの気配を思い出して頭でシミュレーション。(カメラ目線ではないのでカメラを見ることはできなくて、あくまでも気配でカメラの位置を感じる必要がある)
 テイク2と3、なんとか無事に終了。
 いい画になるかどうかだけに集中して、自分の本がよく写るかどうかとか考える余裕はありませんでした。
 舞台に立つときは、演技の流れの中でタイミングも自分が決める。
 映画も、台本に書かれた台詞のあるシーンは、演技に合わせてカメラが回る。
 しかし、エキストラはカメラに合わせて、何回でも同じ事ができなくてはならない。そのことは、今回、映画のカメラの前に立って初めてわかったこと。
 その他、たくさんたくさん勉強になりました。いい経験でした。
 
 次の休憩時間に、監督から主演の女優さん(たぶんまだ表向きに発表されていないと思うので書かないでおきます)に紹介され、『D列車でいこう』をわたしました。
 あとは、他のエキストラの人に混じって別のシーンにも少し出演。
 撮影は午前8時過ぎまで行われたようですが、僕は午前4時前に失礼しました。

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 実は著者ワタクシ、これを見て、初めて自分の本の販売価格を知りました。