月別: 2008年1月

超朝型

 一昨日、通夜からかえってきて翌朝まで仕事して、昨日は睡眠時間1時間で葬儀に出かけたので、夕方帰宅したときには、疲労困憊でソファで朝青龍が勝ったのを確認したところまで記憶があるけど、そのまま爆睡。
 さきほど、午前0時半頃起床しました。
 まだ腰のあたりに疲れは残っているけど、そこそこすっきり。
 作り置きのトマトソースでスパゲッティを作って食べて、これから仕事再開。昨日は1日飛んでしまったので二日分書くぞ。

ガンで死ぬ

 伯父の通夜のため車で荻窪まで。
 享年84歳。次男だった僕の父が生涯やんちゃなところがあったとすれば、長男であるこの伯父は、まさに大人らしい大人だった。
 肺ガンを告知された昨年から、死にたるまでに完璧な準備をした。
 クレジットカードを解約し、銀行口座を整理し、公共料金の名義を書き換え、公証人のもとで遺言を作成し、最後には葬式費用として現金を自宅に保全した。(銀行に死亡届が提出される、あるいは、ほかの理由で銀行が死亡の事実を知ると、「遺産」となった故人の預金口座は凍結され、遺産分割が法的に確定するまで、家族であってもそれを引き出して使うことはできなくなる)
 ふつうなら死亡届を出す前に家族が引き出す(病院から自宅への遺体搬送のときに葬儀屋が葬儀費用の支払いが滞らないようにそうすることを奨める)のだが、厳密にはそれは違法行為であり、小学校の校長を永年勤めた伯父は、自分の家族が違法行為をしなくても済むように、自分で準備をしていたわけだ。
 さらには、遺産を受け取った家族一人一人の相続税の納税額の計算まで表にまとめてあった。
 残された家族にできるだけ負担がかからないように、きれいに消えていこうとした死へのプロセスだった。
 年末には友人たちとの忘年会で酒を飲んでいた。
 15日にホスピスに入り、17日に亡くなった。
 実にみごと。あっぱれな死である。
 彼の弟である我が父は自分のガンを知って1年以上前から自分でホスピスを見つけて入ろうとして、「あんたはまだ早すぎる」と断られてがっかりし、その後、死ぬまでに原稿用紙200枚を超える自分史をしたため、自分で印刷し小冊子にして周囲に配布していたが、兄である伯父はそれを遥かに越える準備万端ぶりだ。
 父の死のときもそう思ったが、ガンで死ぬのがいちばんいい。
 自分の死期を知り、自分の在りようを振り返り、準備ができる。家族もしっかり自然に覚悟していくことができる。人生のソフトランディングができるのだ。
 ガンは死因の第一位であり、およそ3割の人がガンで亡くなる。
 だからガンを撲滅しようという人がいる。しかしガンを撲滅しても人は必ず死ぬ。ガンを滅してもほかの死因がかわりに第一位になるにすぎない。
 ほかの理由で死ぬよりも遥かにガンで死ぬ方が、本人も家族もしあわせだ。
 自分の命と向き合うことは一生に一度しかないチャンスだ。ガンはその機会を与えてくれる。
 人間がいつかかならず死ぬ以上、僕はガンで死にたいと思う。

再点火、ひきこもり

 朝、寝る前に葬儀の案内のfaxが届く。
 午後3時前に起床。
 昨日、映画で少し感情を揺すぶったせいか、今日になって筆が進み始めた。
 というわけで、一日ひきこもり。
 そこそこ進んだ。この調子でいけるといいな。
 明日明後日と弔事で外出になるのをなんとか克服してがんばろう。

映画『ミッドナイトイーグル』

 阪神淡路大震災の日。
 朝日新聞には、神戸在住の作家・高嶋哲夫さんの「地震の日」をイメージした小説(?)が32面前面をつかって掲載されている。
 神戸観光特使でもある僕は、地震の被害から復興をめざす長田地区の商店街なども視察したことがある。『D列車でいこう』にも、主人公・由希も学生時代にこの地震を体験したときの描写がある。
 夕方、肺ガンで療養中の伯父の訃報が入る。昨年正月には叔父が亡くなっていて、父親の兄弟はついに伯母一人になってしまった。
 それにしても、僕の親類はガンだらけ。
 死亡原因の第一位だから死因が癌であるのは当たり前なのだろうけど。
 ちょうど高嶋さん原作の映画『ミッドナイトイーグル』をまだ見ていなかったので、近所の映画館のスケジュールを調べたら、おっと、明日18日までとなっているではないか。
 執筆に行き詰まっていることもあって、レイトショーで観る。
 原作を読んだのはかなり前で細かなことはそれほど覚えていないのだけれど、映画の印象は小説よりも自衛隊や政府が好印象に描かれている。映像的に自衛隊の本物の車両や航空機をつかう関係で、テイストがかえられているのかもしれない。
(だからといって、そうした変更が悪いわけではない)
 後半は、これでもかと泣かせるシーンを詰め込んであり、大仕掛けでありながらかなりウエットな映画でもある。
 小説の方が面白いと思うのは、僕が小説の人だからかな。

自転車でヨドバシカメラ

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 執筆期間中とはいえ、Wii Fit ばかりで外へ出ていない。
 自転車でヨドバシカメラまで行くことにした。音の静かなキーボード探しだ。
 パンタグラフ式のキーのものを探してみたが、文字キーは音が静かでもスペースバーが大きな音を立てる。日本語入力ではけっこうスペースバーを使うので、それでは余り静かにならない。静かなだけで使い心地が悪いのはもちろんだめだ。
 というわけで、見つけたエレコムのギアドライブという方式のものを試してみることにした。これなら、スペースバーも同じくらい静か。3480円でお買い上げ。
 リュックサックに全体は入らないので、上半分頭を出した状態で担いで帰ってきた。なんだか佐々木小次郎か伊賀の影丸みたいだ。
 ついでに、レジストリを書き換えて、Caps と Ctrl とを入れ替えた。
 しばらくはなれないのでかえって使いにくいが、なれればこっちの方がいいはず。
 写真は上は FILCO Majestouch (9450円)、真ん中は、ELECOM TK-U09FGWH (3480円)、下はやはり ELECOM だけど、たぶん1500円くらい。

キーボード問題再び

 メカニカルな高級キーボードを手に入れて気持ちよくて喜んでいたら、ちょと問題発生。
 感触がいい代わりに音が甲高くて大きい。
 で、我が家の寝室は僕の仕事場の隣。
 妻が寝ようとすると、カタカタという音がかなり聞こえる。
 音楽が聞こえるよりもこのカタカタは気になる。
 寝る時間が一緒なら何も問題がないんだけど、妻が先に寝ることが多いもんだから、ちょっと困る。
 我が家のマンション、隣家の音はまったく聞こえないんだけど、同じ家の中の壁はあまり遮音性がない。
 というわけで、同じ配列で音の静かなセカンドキーボードを物色しなくてはならない。
 旅行用のメンブレンのやつも、「ほぼ」同じキー配列なんだけど、こいつで済めば新しいのなんか買っていないわけで。
 先日ヨドバシで触ったところではパンタグラフでそこそこいい感触のがあるのだけれど、残念なことに、カーソルキーの位置がちがう。
 日本語の入力って思ったとおりの漢字を入力するために、けっこうバックスペースやカーソルキーを押す。
 一発で変換できなくて、訓読みを入れて変換してから後ろのかなを消したり、変換ミスを確定してしまって、カーソルキーで少しもどしてそこを消して改めて入力して、しかるのちに続きを入れるとか。
 なので、カーソル移動キーの位置がちがうのはけっこう困る。
 と、書いたところで、秀丸のキー割り当て機能で、文字キーにカーソル移動キーを割り当てればいいじゃないかと気づき、さっそく実行。
 やっぱり頭使わなくちゃいかんなあ。
 とはいえ、調子のいいときにはキーボードがどうのなんて気にならない。こんなことやっていること自体、行き詰まっているってことなんだけど。
 早くたくさん書いてたくさん売って、仕事場と住居を分けたい。そういう目標をしっかり持つための試金石だね。

ずっと昔の成人式

 今日は成人の日だ。
 33年前、この日、僕は成人式には行かなかった。
 二十歳にもなってそういう風に群れるのがなんだか恥ずかしかった。世間の大人が祝ってくれんでも、こっちは勝手に大人になったるわい、とも思っていたと思う。(まあ親には感謝していたつもりだけれど)
 当時、大学の教養課程にいて、将来何になるのかまるでわかっていなかった。
 なりたいものはたくさんあったのだけれど、大人になるというのは、そういう「夢」を捨てて、なにかをあきらめることなのだと、漠然と思っていた。
「大人になっても夢を持っていたい」と今日テレビに映った新成人がインタビューに答えて話していたのを聞いて、ふとそんなことを思い出した。
「大人になっても夢を……」という言葉の裏には、「大人になったら夢を捨てるものなのだ」という意味がある。
 こんな言葉が出るということは、そのとき、僕の目に大人がみなそうしているように映っていたということだし、いまも、僕ら大人が新成人からそう見えている、ということだ。
 それはちょっとマズイなと53歳の僕はいま思う。
 世界は「大人だからできること」だらけだ。
 なんで、大人になったら夢がなくなるのだとあのとき思ったのだろう。子供にできることよりも大人ができることはずっと多い。そのことを大人はちゃんと子供に伝えていないらしい。

山場

 原稿用紙300枚を過ぎて、筆は止まっている。
 大きな枠は書き終わっている。
 その部分から読者に与える情報から、読者が自然に疑問に思うことを列挙する。
 読者は最後まで読むうちにそれらの疑問が解けていくであろうと期待する。
 その疑問と、解けるであろうという期待、それこそが本のページをめくらせる力になる。
 そして、最後に、読者が永らく持っていた疑問に答が与えられる。
 その瞬間にカタルシスを感じる。
 あるいは、答を途中で読者には与える。主人公には与えない。
 読者は主人公を天から見ている神になって、無知な故に危険を犯す主人公の行動を見ている。ハラハラドキドキして応援するのだ。
 最後に、主人公自身が取るべき道を見出し、自分の力であるべき行動をとり、難局を打開する。そこで読者がカタルシスを感じる。
 どちらにしても、いま与えられた状況が最終的に合理的なものにならなければならない。いま疑問が生じている理由をはっきりと作り出して、それをできるだけ自然に読者に与えなければならない。
 疑問の答が途中に合理的なかたちで読者に与えられず、最後になって関係者全員が集まる断崖絶壁の上で超越的な探偵役の人物によって与えられると、小説の世界では「2時間ドラマみたい」だと笑われてしまう。名探偵コナンで「おっちゃん」に語らせるアレのことだ。
 専門用語でそのような探偵を「機械仕掛けの神」(Deus ex machina)という。
 物語がこんがらかってわけがわからなくなったのを突然出てきた神様が説明してしまう、という紀元前5世紀頃のギリシャ悲劇の手法であり、21世紀の日本では「ご都合主義」と呼ばれる。
 できるだけ大きな謎を断崖絶壁のシーンを使わずに納得させるのが、小説の技術なのだけれど、突飛なシチュエーションほど、それはむずかしくなり、しかし、突飛なシチュエーションであるほど、物語は面白くなる。
 現実には理由があって事件が起きる。時に小説家は事件を起こしてから理由を考える。
 神様に語らせないと説明できなる危険と賞賛は紙一重。
 さて、事件は起きた。いま、その理由を考えている。
 主人公や読者が何故なのだと思うように、いま、作者も何故なのか、どういう背景ならいまの状況に納得がいくのか、それを考えている。
 だから、文字は埋まっていかない。
 一枚も書かない時間に、物語の重要な部分を作り出すのである。
 なんてことを書きながら、頭の中を整理して、そんな作業を実際にしている。
 ヘッドフォンで、ブラームスの1番とかベートーベンの7番とかを聴きながら。
 2曲聴き終わったくらいでは思いつかない。
 あと1分で解決するかもしれないし、何日、何週間かかるか、わからない。だから苦しい。しかしここが小説を書く楽しさのハイライトでもある。
 ダイジョブか、この物語。
 いまはまだダイジョブじゃない。でも、ダイジョブなはずだ。

地上42階

 本日より朝型。
 午前11時に、郵便会社が解約したスカパーのチューナーをピックアップに来る。
 引っ越して来る前にはCNNなど主として海外ニュースを見るためにスカパーを契約していたのだけれど、新居ではスカパー光しか契約できなくなり、CNNなどをチャンネル単独で契約することができなくなって割高な料金なので、しばらく契約していたけれど解約することにしたもの。
 夕方から汐留の高層ビルの和食屋さんで集まり。
 1979年頃の一時期、異常によく一緒に遊んでいた仲間の集まりで、それ以来一度も会っていなかったメンツも揃って、昔話だの今の悩みなど。
 途中、花火も見えたりしてラッキー!
 ひとつの店で、美味しい酒美味しい料理で6時間以上も飲んでいた。

キーボードを新調する

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 テレビ番組で映っていた石田衣良さんの仕事場にあったキーボードと偶然おなじものを使っていたのですが、本日、まったくちがうものに買い換えました。
 昨日までは。microsoft の Natural Keyboard といういわゆるエルゴノミックデザインというやつで、もう、10年くらい使っていたのです。が、突然、キータッチが引っかかるしぐらぐらしているのに気づいてしまったのです。
 最近、デスクトップの前に座るとなんだか集中力が出なくて、ノートPCだと書ける、という感じだったのだけれど、もしかしたら、このキーボードがストレスになっていたのに気づいていなかったのかも。
 新しく買ったのは、FILCO(ダイヤテック)の Majestouch という一見したところ何の変哲もない、108キーのやつです。
 ドイツの Cherry という会社のメカニカルスイッチ MX tactile feel というのを使っているのだそうで。(どっちにしても今朝方検索してみるまで初耳)
 キーストロークは4mmmあるけれど、接点は2mm のところにある。
 つまり、キー入力されてから 2mm オーバーシュートして、固い打鍵感で止まります。その間はとってもスムース。 全部押し切らなくても半分のところで入力もできるので、自分の指の動く範囲も2mm少ないところでも遠いところでも、自分の指やそのときのリズムにあったところでいいわけだ。
 これが意外に重要みたいです。
 なんか気持ちいい。もっと昔から知っていたかった。
「まあ、打ちやすい」という程度だろうと思っていたのですが、びっくり、入力スピードがかなり上がりました。 微妙になれていないのと、僕がバカなので、まだ打ち間違いが多いけど。
 けっこう重くて1.2Kgもあるのだけれど、ノートパソコンと一緒にもって歩きたい。(おっと、パソコンより重いじゃん)
 ひきこもりから久々に町へ出ていい買い物ができたので、執筆意欲がめちゃたかくなってる。
 キーボードは770円から3万円以上まで機能はほとんど同じで値段にかなり幅があるけど、人間の触る場所なので、仕事で使うにはかなり重要なのだと再認識しました。
 ちなみに、本日買ったのは9450円。
 1000円で買えるものに、この値段を出すのはかなり勇気が要りましたが、勇気を出してホントによかった。