

沖縄へ向かう日。
旅の前は準備に手間取り、睡眠時間が短くなる。それでも4時間は眠ることができて午前9時過ぎに起床。
仕事に出かける妻を玄関口で送り出し、メールをチェックし、作り置きのスープを温めながらキャスターバッグのジッパーを閉じる。よし。
飛行機は嫌いだけれど、空港に漂う高揚感は好き。50回か60回アメリカ出張に行っていた頃に刷り込まれたものの条件反射かな。「これから勝負に行くのだ」という兜の緒を締める感じだ。
ラウンジを無料で利用できるクレジットカードをわざわざ携帯してきたのに、ラウンジに行くほどの時間はなくて、搭乗口の脇のベンチで朝食(好物の崎陽軒のシウマイ15個入り550円)を食べる。(空港で売っている弁当類は600円以上1500円くらいまで)
客席には、一階に修学旅行生もいるけど、あちこちにシニアの団体もいる。
この時期はホノルルマラソンの時期、つまり、旅行業界の閑散期でふつうの勤め人がもっとも旅行をしない時期だけれど、ディスカウントのしかたやツアーの組み方がうまくいっているのだろう。客席稼働率は8割程度にはなっている。
基本的に沖縄の人気が高いんだろうなあ、きっと。
空港から113番のバスに乗って胡屋で降りる。(910円)
この1年の間に胡屋十字路の横断歩道橋は撤去されてスクランブル交差点になっているので、景色がちがう。以前ミッキー食堂があったところは前年すでに建築中だったが、いまでは立派な「コザミュージックタウン」ができてオープンしている。
変わってはいるけど、この町に来ると懐かしいと感じる。もはや第二のふるさとみたいなかんじ。住んだことのない町でこれほど繰り返し訪ねているのは、シリコンバレーとコザだけだ。

デイゴホテルにチェックインしていると、後ろからホテルの宮城社長が声をかけてくる。よく行く飲み屋でなんども会って知っているのだ。本日は当ホテルすこぶる繁盛とのこと。
部屋に荷物を置くと、とりあえず明るいうちに町の全貌をチェック。なにしろ4年の間、この町を定点観測しているのだ。
沖縄の日没は遅く、冬の午後5時半でも明るい。
つい最近、開業して40周年を迎えたかつてのAサインバー「カフェ・オーシャン」に顔を出し、オーナーでシンガーソングライターのヤッシーと話をする。店のコルクボードには僕が40周年祝いに出したハガキがピンナップされていて、棚には『覇権の標的』が置いてある。(おい『D列車でいこう』はないぞ)
開け放たれた店の外が暮れていくのをみながら、評判のタコス(500円)とオリオン生ビール(500円)で空いた腹を満たす。
パルミラ通りのリンリンへいって「来てるよ」の挨拶。「来てるよ」といいに来ているのに「お帰りなさい」といわれる。(笑) 「菊の露」(泡盛)ロック、300円。
ゲート通りを歩いていると、バーPEGの前に、オーナーでギタリストの照喜名薫がいた。ついさっき電話で話をしたところだったけど、ちょうどいいので立ち話。彼はホテルでの仕事に出かけるところ。
「仕事終わったら「チャボ」に行くと思うけど一緒に行かない?」
と誘われたので、いいよ、と答える。「チャボ」はギタリスト・サーミーがやっている居酒屋。
中の町社交街(バーやスナックが並ぶ歓楽街)の「宮古そば愛」で宮古そば(中)(450円)を食べているとブルースシンガーのひがよしひろから電話が入る。結局、あとでリンリンで落ち合うことに。
嘉手納基地の2番ゲートすぐ近くの酒屋アルテックで水とさんぴん茶を買う。
ホテルに荷物を置いて、再びリンリンへ。
入口でちょうど帰るところのベーシストのコーゾーに会う。
「週末、聴きに来てくれ」
「もちろん」
店の中は知り合いだらけ。ひがよしひろと話をしていると音楽プロデューサーの徳さんが合流し、コザミュージックタウンの音楽市場にあるバーを案内してくれるということで、ミュージックタウンの3Fホールのホワイエの “A Aproved Bar” へ。徳さんはこのホールとスタジオの管理もやっている。
ホールと事務所、スタジオも案内してもらう。
スタジオのひとつで高校生のブラスバンドが練習していた。(自信なさそうに譜面をのぞく表情が高校生っぽくてほほえましい)
徳さんが帰った後は、よしひろさんの仲良しでキャンプハンセンの門前町・金武でならした筋金入りの女性ロックシンガー・リーミーのやっている “Moon Daughter” へ。
昨年、リーミーとは僕がコザへ来たときに、FMコザの収録で一緒になったことがあるのだけれど、そのときにはまだ店をオープンする直前だった。12月20日に開店1周年パーティがあるそうだ。
最後は本日のべ6軒目のバー、中の町の “Shun” へ。
ドアは開いているが看板の電気は消えている。営業していなくても人の気配があれば入っていくのがコザの流儀。
案の定、定休日だけど仕込みをしにきているのだという。でも、ちゃんとカウンターで呑んでいる客がいる。やがて、休みのはずの店のカウンターはいっぱいになる。僕以外は近所の店のオーナーたち(あ、ママも一名)。
午前2時になって急速に眠くなったので辞去。
帰り道、PEGの前を通るが開いてない。「チャボ」の話はどうなったんだか。ま、アーチストの予定だから。(笑)

今回の沖縄行き、いつものANA127便、席はいつもの76H(二階席前から6列目通路側)。帰りも同じ席をとっている。
通路側の方が足下が広い。窓側を好きな人が多いおかげで、座席が3つ並んだ列の通路側を真っ先に予約すると、隣が空席になる確率が高い。
空いているときには3つ独り占めにできる可能性も高い。もしそうなれば、肘掛けを跳ね上げると横になって眠れる。そうするとビジネスクラスよりむしろ快適だ。ただし、シートベルトをふつうのやり方ではできないので乱気流に注意。
トイレも行きやすい。客室乗務員のサービスも受けやすい。頭上の荷物入れにちょうど手が届く。脱出用のドアから2列目で歩いて6歩くらいだから、いざというときの脱出の際も生き残りやすい。
窓側は外が見えるという以外には何のメリットもない。そもそも、ほとんどの時間、見えているのは雲ばかりだ。でなければ暗闇。
二階席は搭乗ゲートからも近いし団体客に遭遇しにくい。逆にデメリットは頭上の風切り音がうるさいこと。(対策は、ヘッドフォンステレオで耳を塞いで毒をもって毒を制す)
ちなみに、ふたりで旅行するときは、真ん中を空けて通路側と窓側をとると、(他が空いているのにわざわざ真ん中を選ぶ人はいないので)3つの座席を独占できる可能性が高くなる。万一、真ん中に人が来たら、現場で代わってもらうように頼めば、ふつう拒む人はいないので問題なし。
