昼前に起き、心が疲れ切っていて、あまり知的な労働はできないので、原稿を一太郎にかけて機械的に検出できる誤字脱字だけチェック。
一太郎の校正機能を小説に使う場合、ほとんどが「いらぬおせっかい」なんだけど、それでも20箇所くらいはまちがいを直せたかな。
20万字くらい書いて、誤字脱字20箇所くらいでした。エラーレート100ppmか。
原稿をメールで送ったのが午後3時半。
午後6時から帝国ホテルで江戸川乱歩賞授賞式+パーティなんだけど、出かける気力体力が残っていない。帝国ホテルのローストビーフよりも家でサッポロ一番食べる方がいい、と思ってしまう。
ぼんやりネットでマッサージ店とか万葉倶楽部とかを眺めるのだけれど、そこに行こうという気力がない。そのうちにマッサージ店なんか営業時間どんどん終わる。
なんだか人がたくさんいる場所に行くのがイヤだし、人と話したくない。
これほどの無気力は新しい体験だけれど、軽い鬱状態。
高嶋哲夫さんから、携帯に電話が入っていたのにあとで気がついたんだけど、コールバックすることができない。(もともと電話かけるの苦手だし)
それでも、午後8時頃になってお腹もすいたし、何か気張らしようという気になって、家を出て馬車道まで。
ふつうなら歩く距離だけど台風でかなりの雨なので電車一駅。
駅構内にクイックマッサージがあって「いまなら待たずにできます」と書いてあって足を止めたけど、初めての体験をする気力がない。
事態を打開するとか改善するという前向きな努力をすること自体がいや。
それでも、腹減ってるし、酒飲みたい、という気持ちはあるので、雨の中さんざん決心できずに前をぐるぐるまわった焼鳥屋さんに入ってみる。
けっこう流行っていて賑やかだけど、誰とも話さずに焼き鳥と冷やしトマトでビール。
食べ物がなかなか出てこないのでビール一本で1時間くらいいたでしょうか。1990円。
知らないところに行くのもイヤなので、最近、馬車道に移った古いつきあいのスナックへ。
馬車道関内といえば、東京でいうと銀座のようなところなので、引越と同時にお店の値段も高くなっているんですけどね。
伯母と姪でやっている店。
水商売だけで何十年も生きてきている人で、その世界なりの真剣さとかポリシーみたいなのに、ある種の敬意を抱いているので、カラオケ嫌いの僕も、時々出かける。
ここの常連さんたちはみんな歌がうまくて聞いていて気持ちよくなれるので、まあそれほど不愉快じゃないのです。
別に無理強いはされないけど、まるで歌わないわけにもいかず、午前零時を過ぎてから、「長崎は今日も雨だった」を歌いました。
この歌は夢の遊眠社の愛唱歌で稽古の前後に必ず唄うので、たぶん、あらゆる歌の中で、僕が歌ったことのある回数が一番多い歌。
で、午前1時半くらいに店を出て、お約束にラーメンを食べて、大雨の中タクシーで帰宅。
少し回復したかな。