大江健三郎さんのこととか

 ひねくれ者なので、みんなが口にするようなものは避けてしまうところがあって、太宰治とか大江健三郎とかマルクスとかほぼ読んだことがないか読んでもまったく覚えていない。
 亡くなったという話題がでると、読んでみようかとほんのり思ったりするけど、読もうと思って読んでいないものが残りの人生の長さほどキューになっていて、その上、なにかと順番に割り込んでくるので、やっぱり読まないで死んで行くのだろうと思う。
 僕の本も、有名な人たちの本がたくさんある中で読まれているとすると、きっとひねくれた人が読んでくれているんだと思う。
 そう思ったら、ものすごくありがたくてありがたくて、泣きそうになる。