スタジオには3本のギターが置いてある。
そのうちの1本、タカミネのエレガットをケースから出したら壊れていた。
ブリッジがすっこぬけている。
表板が乾燥してもろくなり、貫通していた部分ごと穴になってなくなってしまった感じ。
楽器というのはただの道具じゃないのでかなりめげる。
仕事場のスタジオは水場がないので外気と同じ水分。
それを暖房機で温めるから、湿度はますます低くなる。
かといって、そんなに湿度管理できないしなあ。
ドライアイ対策を兼ねて、何ができるか考えて見よう。
直すとしたら大修理になる。音も変わってしまうだろう。
10年以上前、オークションで手に入れた。僕の所に来た時点でもう製造から10年以上経っていた。
大雑把な話、木で作られた弦楽器は、壊れなければ古いほうがいいのだけど、古くなればそれだけ壊れやすくなる。
がんばって小説書いて、お金つくって買い直そう。
午後3時頃、行きつけのそば屋「すず家」で天ざる。
食べ終わって支払いをしようとしたら「もういただいてます」。
え? と見回すと、スタジオの裏に住んでいる顔見知りの年配の読者の方。
「いい小説を読ませてもらったんですから」
と、払わせてもらえず。
そんなに親しくはないのだけどなあ。
しかたがないので、次の本が出たら献本させていただこう。
めげることがあったけど、そうやって喜んでくださる読者に触れた幸せもあった一日。
日曜日だけど、もちろん仕事。
前半の山場はいい感じに書けたかな。
サッカーの日本代表戦があるのでそれまでには帰ろうと思っていたけど、結局、家に着いたのは午前零時を少しまわってから。
どうせサッカーは録画でしか見られないから、と野毛あたりで何か食べて帰ろうと思ったのだけど、日曜日だからほとんど店が閉まっているの。
場外馬券場の客がいるから、昼間はそこそこやっているのだけど、閉まるのが早い。