筍騒動

 起きる時間だったからそれはいいのだけど、ドアホンに出たとたんに切れた。
 このマンションの設定は15秒。ストップウォッチで計ってみたのだが、我が家のもっとも遠い場所から居間の受話器まで14.5秒かかる。ベッドの中からは、さらに起きあがる時間だけ遠い。
 ドアホンの受話器が廊下にあればまだマシなのだけれど、それは居間にある。ほとんどの時間、居間にはいない。いるのは仕事場か寝室だ。
 引っ越してきて以来3回目。宅配便、書留などの約半数が「在宅なのに不在再配達」である。
 管理会社にデータを示して改善の要求を出しているのだが、いまのところ改善される見通しは立っていない。
 不在のときは、宅配ロッカーに入れられるはずなのだけれど、書留はそうならないし、ロッカーに入らないものもある。まだロッカーを経由して受け取ったものは皆無。すべて再配達だ。
 
 しかたなく、階下の郵便受けに「不在配達票」をとりにいく。
 三重県の知人から。
 やっぱり。
 これは一大事。この季節ならぜったい筍だ。
 すぐにドライバーに電話。5分後に届いたのは、やはり筍。
 筍とが来るというのは子どもが熱を出したようなものだ。有無を言わせず、他の予定をキャンセルして、茹でなくてはならない。
 筍は掘ったとたんにえぐみが増え始める。しかも、箱いっぱい。我が家の鍋には最大でも3本しか入らない。最後のバッチが茹で上がるまでの時間をできるだけ短縮しなければならない。
 というわけで、外出の予定をキャンセルして、いきなり筍大作戦。
 いっしょに入っていた米ぬかをつかって、湯が沸いて茹で上がるまで1時間20分ほど。そこから自然に冷ますのに最低3時間ほど。午前11時前に受け取って、深夜0時をまわっても、まだ、最後の鍋が茹で上がらない。
 我が家だけでは食べきれないので、別の階にいる知人に最初の2本をお裾分け。明日は、もう一軒にもお裾分けの予定。
 (細かな心遣いで、ワカメと山椒とタラの芽も入っていた)
 というわけで、スポーツクラブの入会申込みに行こうと思ったのに、また今日も行けなかった。(笑)
 もちろん、3作目の原稿にも手をつけられない。(いいわけ)
 朝、自分の山へ出かけて掘って送ってくれる筍。
 毎年、桜の頃に送られてくるこいつ、すごく美味しいんだよね。高価なものではないけれど、これこそ贅沢の極み。

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