Diary

自動車を注文

 午前7時半過ぎに寝たというのに午前9時に起こされる。
 というのもマンションのインテリアの補修がやって来たのだ。午後と約束したはずなのに……。まあ、しかし、大勢の職人が予定を組んできているので、身繕いに30分待ってもらって、9時半過ぎから作業開始。
 午後5時過ぎ、見事な仕事をして職人さんたちが帰って行った。
 簡単な昼食(午後5時半だぜ!)を摂って、中華街ちかくのフォルクスワーゲンのディーラーへ。
 すでに試乗しているので車のことはわかっている。
 メンテナンス契約のことなど、細かな質問をして、新しい見積もりを出してもらって、リーズナブルだったので、すぐに契約。
 Volkswagen Golf Variant 1.4 TSI Trendline / shadow blue metalic
 オプションはETCと、5年間の延長保証。
 さあて、面倒で気にかかっていた車の買い換え問題がこれで一段落。正直、ほっとした。
 都合2回のディーラー訪問で決めることができてよかった。

未曾有の不景気

 アメリカで自動車の売上が前年比30%も減ったなんてことは、世界史の上で一度もない。
 つまり、いまは産業革命以来、最大級の不況であり、その影響はこれからますます大きくなるだろう。
 実際、11月には、前年比40%減にまでなってしまった。GMは半減し、放っておけば半年後には確実に倒産する状態になっている。
 いま生きている人が、「だれも一度も経験したことのない不況」になっている。
 まだ黒字であるうちに人員削減を発表しているトヨタやキヤノンはさすがの先見性だといえる。
 大きく長くなるであろう不況に向かって、人員削減であらかじめ自分を小さくしておくことは企業にとって必須だ。そうしなければトヨタだってキヤノンだってつぶれるかもしれないのだ。
 こういうときに人員削減をする企業を「けしからん」となじっても始まらない。どこまでの会社が倒産するかまったく予断を許さないような不況の中で、トヨタもキヤノンもみな一斉に自分自身サバイバル状態なのだ。
 全産業横断的に不況の嵐に突入するとき、職を失った人を救うことができるのは政府だけだ。だれも雇い手はいなくなるのだから。
 大切なことがある。
 弱者を守るために政府が対策をとるということは、弱者でない国民の負担を増やす必要があるということだ。
 政府のお財布は国民の財布である。
 このような大不況の中で、給料が20%減らされたくらいの人は弱者には入らない。職がある限り、弱者を守ってあげる側の人間であることを自覚しなくてはならない。
 給料がちょっと減ったぐらいで弱者面して、政府を糾弾したり、大企業をなじったりしても何も解決にならない。(でも、新聞やテレビはそういう態度をとるだろうけどね)
 未曾有の危機にあるのだ。だれか偉い人が答を知っていて、その人が現れればみんなが救われるなんてシナリオは成り立たない。みんなで答を見つけなければならない時代に入るのだ。
 失業率が20%になったとき、職のある人が20%の収入源を受け入れれば、雇用は確保できる。
 こういうときに生き残るのは「貧乏に強いライフスタイル」を身につけている人だと思う。

My Camera Is Back.

 暖かい。何を着て出て行ったらいいのか迷うほど。
 自転車で横浜駅西口のヨドバシカメラへ。
 修理に出していた RICOH GR Digital の受け取り。
 修理代金は、11130円だけど、このカメラに限って5年延長保証に加入していたので無料。面白いのはいったんこの金額分のポイントを加算して、それからポイントを差し引くというやり方。
 帰宅途中、スーパーに寄ると大量のイカゲソを安売りしていたので、買って帰ってとりあえずボイルしておく。
 ついでにカレーも作り置き。
 車関係の調べものをしてしまって夜更かし。
 明け方になってやっと、書いてあったエッセイを推敲して編集者にメール。

駒場に出勤

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 午前8時45分起床。
 雑事に追われていた感があるので、仕事にちゃんと復帰しなくては。
 妻の出勤に同乗して、並木橋でドロップしてもらい、渋谷から井の頭線で駒場キャンパスへ。
 行きの交通費のうち440円節約したが、朝食を家で摂らなかったので、キャンパスについてさっそく「天ぷらそば」290円。
 周囲の若者たちは割と朝からガッツリ食べてますなあ。
 いいぞ、しっかり食べて、日本の将来を支えてくれ。
 朝食の後は、さっそく ITALIAN TOMATO CAFE Jr. でコーヒー(Lサイズ250円)を飲みながら仕事開始。
 おい、そこ、わざわざ駒場までやってきて、家の近所のスタバで仕事するのと何が違うのか、という疑問はとりあえず封印するように。(笑)
 話し声などの雑音を気にしないように、iPod で音楽を聴くのだけど、店のBGMが大きいので、iPod の音が負けてしまう。二つの音楽が勝手に重なるのでただただやかましい。iPod はやめだ。
 木立の中では、年配の女性がふたり、建物のスケッチをしている。
 たぶん、早い時間には、銀杏を拾う人たちもいるはずだ。
 カフェにはもちろん学生も多いのだけど、近所の奥様方と思われる人たちがグループで来ていたりもする。(大学院生にしても年齢が……)
 奥様方が一斉に注文したパスタが、ひとつずつできあがって、カウンターからマイクで呼ぶ。
「番号札、25番でお待ちの方」
「番号札、3番、5番、でお待ちのお客様……」
 う、うるさい~。アナウンスもお喋りも、ひぇ~~。
 それでもめげずに、エッセイを書く。
 たまに「おしゃべりノイズ」が子守歌に聞こえて目をつむるとうとうと。(笑)
 奥様方はますますうるさく、席も昼休みになって混んできたので、そろそろ図書館へ避難時だ。(笑)
 新しく建てられた図書館の閲覧室は一部禁止区域を除いて、パソコンが使えて、電源もとれる。これなら予備のバッテリではなく、ACアダプターを持ってくればいいな。
 疲れたら外へ出て構内を散歩する。もどってまた仕事をする。
 なんだか仕事が楽しい。
 午後三時半、ふたたび生協食堂へ出て昼食。
 チキンカツ(260円)+小ライス(70円)+味噌汁(20円)、〆めて350円也。
 外は雨が降ってきて寒い。帰りのことを考えて、購買部で傘の値段チェック。
 ビニール傘390円、小型折り畳み傘840円。
 午後7時半、仕事が終わったのでそろそろ帰ると妻からメール。
 問題は雨。
 図書館から駒場東大前駅までは5分ほどなので走ればいい。OK。
 もし家まで電車で帰るなら、家の最寄り駅から家までは2分ほどなのでこれも傘はいらない。だが電車賃が440円かかる。
 しかし妻の帰りに車でピックアップしてもらうのが安上がり。
 この場合、渋谷駅新南口まで井の頭線改札から15分くらいかかり、そのうち10分ほどが屋外なので、そこだけが問題。
 というわけで、新しい案は「井の頭線を出たら入場券を買ってJR山手線口を入り、湘南新宿ラインのホームを突っ切ってJR渋谷駅新南口へ出る」という案。
 これだと入場券130円で済むので、390円の傘を買うのに比べて260円の節約。家まで電車で帰るプラン440円に比べて310円の節約。
 というわけで、傘は買わずに入場券を買って帰ってきました。
 とにかく、かなり傘が嫌いなので、傘を差さずに歩く方法を考える。傘のためにお金を使うなどもってのほか。(笑)

カーディーラー

 引き続き、雑事の日。
 用事があって妻の実家へ行った帰りに、フォルクスワーゲンのディーラーに立ち寄る。
 Golf Variant の2車種を試乗。見積をもらって帰宅。
 車は高額な買い物だし長く使うものなので、一応、きちんとした比較検討は必要だけど、ある意味、どれも移動するという機能にはそれほどのちがいはないので、面倒といえばかなり面倒。
 エンジンもいいけど、ブレーキが思った通りにコントロールできるのが気持ちがいい。

我が家的名店巡り 中華/洋菓子/フレンチ

 54歳の誕生日。
 結婚しても、会社勤めの頃は、ほとんど家で食事を摂ることがなかった。
 そんなこともあって、誕生日と結婚記念日にはイベントとして必ず一緒に食事をすることが習慣になっている。
 いまは僕の在宅時間が長いので、夫婦が一緒にいる時間自体は長いのだけれど、その習慣は一種の伝統としてつづいている。
 昼、車で自由が丘へ出て中華「香旬」へ。
 ランチの定食もすごくよさそうだけれど、名物のサンラータンメン(1300円)がとっても美味しかった。
 結婚前に僕が住んでいた九品仏へ移動し、洋菓子店「パーラーローレル」へ。
 25年前、結婚式の引き出物にここのチョコレートを出したので、25周年を迎えたことを、当時、お世話になった方々に報告がてら改めて同じ店の御菓子を贈ろうという企画。
 何にしようかとひとしきり悩み、オレンジピールのチョコレートに決定。ただし、数が揃わないので注文して後日受け取り。
 併設の喫茶コーナーで僕はショートケーキとコーヒー、妻はこのページに出ているスウェールとアイスティ。
 このあたりはパティスリー激戦区なので、ケーキはもちろん美味しい。
 が、コーヒーは温度が高すぎてすぐに飲めません。昔のマクドナルドじゃあるまいし、コーヒーは熱いほどいいわけじゃない。これはちょっと減点。ケーキ屋さんだからしょうがないかな。
 木製のテーブルは25年前と同じ。だいぶ狂いが出ているけれど健在。
 このところ美食がつづいているので、帰宅後、夕食の前にいったんプールへ。
 夕食は、久しぶりに野毛のカジュアルフレンチレストラン「イグレック」へ。
 誕生日とかちょっとした節目とか、プチ贅沢をしたい時にたまに行く店だ。
 たまたま貸し切り状態だったので、オーナーシェフと話をしながら、カウンターでいつもどおりとっても美味しくいただきました。
 フレンチなので、野毛にしては高いけれど、味とたっぷりなポーションで絶対に大満足できる(う~満腹でまだ苦しい)お薦めのレストラン。
 帰りに(フレンチレストランなのに)白菜のお漬け物などをもらったりして、先日ジャガイモをもらって帰った「華」にしろ、野毛のお店とは不思議なつきあいをしている阿川です。(笑)
 それにしても、記念日とか法事とか同窓会とか美食がつづいて体が重い。
 仕事も進まないけど、仕事の区切りに人づきあいをしておかないと小説テンションの時には人には会えないので、そういう時期と割り切って乗り切ります。(笑)
 この先、まだまだ飲んだり食べたりの日々はつづきます。ほんと体が重いよぉ~。

「ベルク」は新宿文化

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 二日続けてプール。
 昨日より明らかに楽。体は正直だ。
 ただし、疲れは残っているので控えめに。
 空いていて自分のペースで泳げたので、200m一本。
 夕方から新宿へ出かける。
 とりあえず駅構内(ルミネエスト)の「ベルク」でビール。
 この店、安くて上質のサービスを提供し、雰囲気からして新宿文化の薫り高いところなのだけど、オーナーが変わったルミネに立ち退きを迫られている。立ち退き反対の署名はどんどん集まる。社会的運動にまで発展しつつある。
 新宿でベルクに立ち退けというのは、銀座でいえば鳩居堂や三越やソニービルや和光、大阪でいえば通天閣、ニューヨークでいえば自由の女神、浅草でいえば雷門や神谷バー、同じ新宿で他の例を挙げれば紀伊國屋本店に立ち退けといっているようなもの。
 ようするに文化の破壊だ。
 ルミネエストは、ファッションビルに飲食店はいらないという。「もっとお洒落にしたい」ということなのだろうが、ルミネに入っている「洋品店」たちよりも、「ベルク」のほうがずっと粋だしファッショナブルだ。
 金太郎飴のようにどこもかわらない洋服屋を集めただけのビルよりも、ベルクがあるだけで魅力的な場所になることがわからないらしい。
 来年早々、新宿を舞台にした長編を発表する予定の阿川大樹は誇りをもって、そして、新宿への最大の愛をもって、「ベルク」を応援します。
                           ベルクを守る署名は こちら

12000円を辞退する人々

 年間所得が1800万円を越える世帯は2%に満たない。これは世帯で見た場合で、1800万円を越える世帯に属する家族にも子供や専業主婦など収入の低い人はいるわけだから、個人として1800万円を超える人は全人口の1%未満だ。人数にして、およそ100万人。
 麻生内閣が「交付金」として総額2兆円を「ばらまく」と言われているわけだけれど、その対象を所得1800万円未満であるとして、受け取る資格のない人の人数がこれにあたる。
 この人たち全員が受け取った場合と全員が受け取らない場合で、支払総額のちがいは100億円程度。
 一方で、行政がこの人たちをあらかじめ選り分けておくためのコストはどうやらわからないらしい。公務員400万人(国家公務員95万人+地方公務員304万人)を擁し世界に冠たるIT社会である日本で「年収1800万円以上の人はだあれ?」と選り分けるのがコンピュータの操作一発でできないというのも驚くような話だが、とにかくそれは簡単にはできないことのようだ。
 1800万円以上の収入がある人を行政の側が選り分けるのが議論を呼ぶほど大変なことならしかたない。「じゃあ、自主的に受け取りを辞退してもらいましょう」というのは次善の策としてリーズナブルだ。
 実行不可能なほど「大変な手間がかかる」というのがどのくらいのことかわからないが、400万人の公務員が1時間残業すればそれだけで100億円くらいはかかるわけなので、およそその程度かそれ以上のコストがかかるということなのだろう。
 つまり、大雑把な計算で、1800万円の高額所得者を選り分けるのに100億円がかかり、それを選り分けずに本人の意志で辞退してもらうことにしてだれも正直に辞退しなかった場合の支出が100億円だということだ。
 こうして比較してみると、同じ100億円の支出なら、手間がかからない方がいい。公務員にはもっと生産的な仕事をしてもらいたいわけだから、最大100億円節約するのに100億円以上のコストをかけるなんて、馬鹿げている。
「全員に案内を出して高額所得者には辞退してもらう」というやりかたは、コストから見てリーズナブルで生産的な方法である。
(行政に何兆円ものコンピュータシステムへの投資が為されているというのに、収入区分で国民を選り分けることすらできないことこそが問題だと思うけれど)
 ところで「高額所得者には自発的に受け取りを辞退してもらう」としたとき、メディアの論調は「辞退する人なんていない」かのような言い方なんだけど、果たしてそうなのだろうか。
 もし1800万円以上には受け取る資格がないと決められていて、自分から辞退してくださいといわれていた場合、僕に1800万円以上の収入があったとしたら、僕は迷わず辞退するけどなあ。
 ヨーロッパの鉄道に乗ると、改札に人がいなくて自動改札機もないのはごく当たり前だ。
 ズルをして無賃乗車をしようと思えばできる。(その代わり検札などでもし見つかればペナルティはけっこう大きい)
 ある程度無賃乗車を許すことで生じる遺失利益がどれくらいで、もし一人たりとも無賃乗車を見逃さないために、人を配置したり高価な自動改札機を設置するコストがどれくらいなのか、それらを比べて、簡素な無人改札を選ぶのがヨーロッパ。絶対に無賃乗車は許さないぞとガチガチにお金をかけてハイテクを駆使した自動改札機を装備する日本。
 もしみんながズルをして鉄道に収入がなくなって経営が立ちゆかなくなって鉄道がなくなってしまったら、困るのは自分たちだ。だから払える人は改札が無人でもちゃんと切符を買って電車に乗る。
 正直者は馬鹿を見ない。
 正直者には、鉄道を自分たちで支えているという自負がある。運賃を払ってそのことを喜べばよいのだ。
 税金だって自分がこの国を支えているのだと誇りを持って払えばいいのだし、払える収入があることを喜べばいい。1800万円の収入があるということはそれだけ人様の役に立ったということでもある。何もその誇りを捨ててまで、たかが12000円を受け取ることはない。
(別に収入のないひとが役立たずという意味ではないけど)
 ちなみに年収1800万円の人は日給5万円だから、2時間かけてわざわざ役所の窓口までいって12000円うけとっても、あまり得にならない。もっと収入の高い人は受け取りに行くと却って損をする。
 計算によるとビルゲイツが地面に落ちている50ドル札をひろうと、そのために使う時間の無駄の方が大きくなる。

プロの技

 日本対カタール。
 3点目がプロの技でした。僕らはああいう高級なサッカーはできません。(て、比べるのはおこがましいが)
 右サイドからのショートコーナーで、相手の注目をボールに集める。
 その間に、長身の二人、寺田とトゥーリオがわざわざ二人かぶるようにファーポストに入っていく。
 ボールをもどされた俊輔がそこに向かってボールを入れる。
 ボールは最初から闘莉王に入れているのだけど、すぐ前に寺田がいるもんだから、ディフェンダーが闘莉王の前に入っていけないので、フリーになる。
 キーパーが気づいて出て行くのだけど、寺田と寺田についている味方のDFがジャマで闘莉王のところまでキーパーは入っていけない。
(意図を察知して出て行ったカタールのキーパーはさすがでしたが、わかっても味方DFと寺田にブロックされてなんにもできません)
 その結果、闘莉王がフリーでヘディングできました。
 闘莉王をフリーにするために、詰め将棋のように緻密に計算されたセットプレー。
 結果論として、カタールに守る方法があるとしたら、ショートコーナーがパスになったところで、DFのラインを上げて闘莉王をオフサイドにしてしまうことくらいだったけど、守っている側の心理としてそれはまずできない。
 瞬間に見せた頭脳戦って感じ。
 これぞ報道陣をシャットアウトしてする練習というヤツですね。
 こういうのが決まると楽しい。

さなぎの食堂

 昨日、テレビを見ていたら横浜のドヤ街・寿町の「さなぎの食堂」というところが、コンビニの期限切れの弁当を無料で仕入れて再加工して、300円で立派な定食を出しているのを報道していた。
 放送の中では、局側が、コンビニでは期限切れの2-4時間前に店頭から下げるので期限が切れているわけではないと強調していたけれど、実際に食堂で提供されるのは期限が切れた後であることも当然多いだろうし、食堂の方はそんなこと問題にしていないだろうし、最終的にお客さんに出す食品に責任が持てれば消費期限なんてどうでもいい。
 もちろん期限なんて切れたって全然平気なわけだから、このアプローチはとってもエコでいいと思う。
 日本で年間に捨てられる残飯は2300万トンだそうで、世界的な食糧危機の中で、そもそもあまり意味のない期限がちょっと切れたくらいで、それほどの量を捨ててしまうこと自体が人類にとっての犯罪だと僕は思っている。
 だって、それだけの食料またはお金があれば、地球のどこかの何千万人という人が生き延びることができるのだ。
 ちなみに、世界の食糧援助総量が750万トンだそうです。
 日本の家庭から出る残飯だけでも金額に換算すると3.2兆円、日本全体では11兆円という数字もあります。(数字の根拠や妥当性について僕はまだ検証できていません)
 さなぎの食堂の定食はコンビニ弁当からつくった痕跡などまったく見えないみごとなもので、ことの性質上、仕入れが安定しない中で創意工夫して出しているその知恵には敬服する。
 僕も、あんまり収入がないクセに、近所で600-800円のランチを食べてしまうことがあり、身の丈から考えたら贅沢なので、運動がてら、自転車でさなぎ食堂までいってみてもいいかもしれないと思った。
 青森では、林檎がヒョウの被害を受けてキズモノがたくさんできてしまっているらしい。
 野菜や果物の外観というのも、あまり意味のないことで、外観の悪いものもちゃんと食べきろうという運動はもっと拡がって欲しいと思う。
*阿川大樹の長編小説