
上野駅構内のブックエキスプレス・ディラ上野店は、週に100冊「D列車でいこう」を売ってくれたこともある、阿川が足を向けて眠れないお店だ。
その店が9月末で閉店になると聞いて、都内へ出る機会にお礼に置くことにした。
3D飛び出すポップを作ってくれた書店員の神谷さんに心ばかりのお礼をもって。
売り場へ到着する。お店全体を歩いてみる。
駅構内の書店とあって、平日昼間にもすごくたくさんのお客さん。
警備のジャケットを着た人が目立つように巡回。
買いに来たのではないのに売り場の様子を見ているのだから、こちらはめいっぱい挙動不審な客である。
こういうときに騒ぎを起こしたかったら警備の人と目があったときにあわてて反らしたり、肩から提げた鞄のジッパーを開けておくことだけど、それは本日の訪問の主旨ではないので、むしろじっと目を見る。
万引きしない人間と早期に判断するのを助けることが、向こうの防犯に協力することになる。
で、「D列車でいこう」は、発売二ヶ月半を経て、文庫新刊の島に、未だ4面で「神谷さんのポップ」とともに展開されていました。
で、神谷さんを探すのだけど見つからない。
休憩中かもしれないので、いったん向かいの Beck’s に入ってコーヒーとチーズケーキを食べながら、売り場の定点観測。
途中、「D列車」を手に取る人がいたような、いないような。(遠いので、どの本とまではわからない」
見ている間に、その島から2冊売れたみたいだけど、色からして「D列車」ではなかった模様。残念。
久しぶりのチーズケーキを食べ終わったところで、店に戻ってもう一度一巡しても神谷さんがいないので、意を決して事務所の扉を開けて挨拶。
神谷さんは帰宅済みということで、代わりの方にプレゼントを渡してきました。
なお、月末で閉店というのは駅の工事のために少なくとも3Fの全店が閉店するということらしい。出版不況のせいで経営が成り立たなくて閉店、ということではないようで、ちょっと安心。
(駅ナカなので、この店は、ほんとにお客さんいっぱい)
神谷さんへのことづけを頼んだ後は、日比谷線で神谷町へ。
偶然だけど、本日は「神谷デー」である。
こちらは同じく「D列車でいこう」(徳間文庫)の表紙の装画を書いてくださった石居麻耶さん「石居麻耶・きらきら」展が、本日より10月2日(土)まで、開催されているのだ。
著者はふつう装幀デザイナーとか装画の人とやりとりする機会はない、のだけど、今回は編集者を通じて個展のことを知ったので。
時間が早いので、神谷町から赤羽橋まで東麻布の商店街などを歩く。
古くて伝統ある店も、ただ古い店も、新しい店も、それぞれあるが、こういう都会でも商店街というのは空洞化が激しいことに変わりがない。そもそも夜間人口が減っているのだろうし。
なんて思いながら、東京タワーの麓の西側を歩くので、秋の傾いた陽を受けて輝く東京タワーが、いろいろなところから顔を出してくる。
そういえばこの東京タワーも世代交代していく老兵なのか。
赤羽橋についてからレセプションまではまだ1時間ほどあったので、カフェで原稿書き。
ギャラリーのあとは、新宿へ出て「バイオハザード4」。
初めて3D映画を見たけど、3Dと書いてある映画は「見なくていいマーク」と認定。(当社比)
でも、飽きずにヒマは潰れるので暇な人にはお勧めできる。
なかなか映画を見るヒマもない、という人にはお勧めできない。


本日より本格的に小説に復帰する。
すぐにテンションは出ないのは仕方がないが、じっと小説のことを考える時間を増やす時期。

小説モード直前。
オートバイで、入院中の義母を見舞う。
手術前、手術直後、と比べて大幅に元気になっていた。
右足を大腿部で切断しているので、これからは車椅子での生活になるけれど、自宅のバリアフリー化が問題。
介助者なしで、どれだけ自分の意志で自由に動けるかが、QOLに大きく関わっている。
自分で動かないで一定地点に留まっていると、受け取る情報量が増えないので、認知症が進行しやすいのではないかとも思われ。
一旦、帰宅して、午後4時、改めて仕事場へ。
イベントがらみや、プロモーションや、執筆以外の雑務がほぼ終わりに近づいている。
もうじき、小説にもどれる。
月曜になると、突然、町はひっそり。
ちょうどいいので、近くの美容院でカットの当日予約。
前に髪を切ったのは4月半ばだった。3ヶ月ぶりか。
ほぼ雑用がお終いに近づいている。
(ただし、自宅の部屋のかたづけをのぞく)
もうじき小説に専念できる。

部屋の掃除、エアコンのフィルター掃除、など。
マンションの避難訓練なのだけど、公私ともに忙しいので、理事の分担もお休みにさせてもらう。
家のことに少し目途をつけ、午後から出勤。
黄金町バザール2010最初の週末。
ものすごい人出。(あくまで当社比)
25日のイベントの準備。
久々に近況を伝えるメルマガの発行準備。
その他、細々としたことを片づけていく。
午後8時、妻が仙台から戻ってくるので、本日は早じまい。

本日より「黄金町バザール2010」開催。
期間は10月11日までです。
出勤途中に、日ノ出竜宮に。
48時間前に立ち寄ったときにはまだ廃墟の面影が濃厚だったのに、すっかり、人を迎え入れる場所に変わっている。
まるで浦島太郎の心持ち。
Lcamp で、さっそくアイスコーヒーを。
ここのコーヒーは、コーヒー店としてもかなり上位にあるといっていい。
宮田篤、さかもとゆり、阿川大樹が、それぞれ、漫画、絵、掌編小説で、それぞれの新・浦島太郎を書いた、異業種アンソロジーである「 Taro Urashima 」も無事、間に合って店頭に並んでいる。(私家版限定制作 1260円)
午後3時、取材プレスツアーご一行様。
午後5時、日ノ出スタジオ前で、オープニングレセプション。
横浜市長、神奈川県知事(代理)、県警本部長の来賓挨拶。
薄暗くなる頃、ビールと料理が振る舞われる。
オープニングに向けて、それぞれに追い込み作業をしていた人たちがねぎらいの言葉をかけ合う風景。
そこそこで切り上げて、仕事場へ戻る。
午後10時過ぎ、切り上げて日ノ出竜宮へ。
思った通り、仲間たちが集まっていた。
だいたい酔っ払っているか、追い込みで寝ていないかの人たちで、ラリっている。こちらは素面だけど、同じ空気を吸う。
午前0時、解散。後片付け、掃除。

午後3時、黄金町バザールの intimacy の為の生原稿(といってもプリントアウトだが、いろいろ書き込みがしてある)をわたす。
intmacy というのは、オーストラリア人のキュレーター、ルーベン・キーハン Reuben Keehan が、黄金町のアーチストをインタビューして回って、その作品や、作品作りの過程を表現するものを、一箇所に展示することにより、人の繋がりを「物」として表現したもの。
黄金町エリアマネージメントセンターの1Fがその場所で、そこへいくと、阿川大樹の執筆中の生原稿が見られます。
展示されているのは、書き下ろし長編の第2稿、第2稿に編集者が無数のコメントを入れたもの、そして、第3稿。
小説が、著者と編集者の共同作品であることが感じられると思います。
午後6時、帝国ホテルにて、江戸川乱歩賞贈呈式&パーティ。
のち、有楽町ガード近くの新井政彦さんと焼き鳥屋へ。
午後11時過ぎ、帰宅。
午前0時過ぎ、居間の椅子に紙袋を発見。
中を見ると、学会発表のために仙台に行っている妻の発表資料のコピーではないか。
ここしばらく、毎日明け方までかかって、これを作っていたはず。
発表は明日。今から送っても間に合わない。
と、仙台にいる妻に電話すると、現地のコンビニでコピーを作り直したとのこと。
テニスの試合にラケットを忘れていく僕のことを笑うけど、学会発表に資料を忘れていくのも、似たようなものだ。
というわけで、言い返すネタができましたとさ。
台風がやってきた。
驟雨の中、バスで出勤。
ふつう、雨っていやなものだけど、あまりにも雨が降らずに暑い日ばかり続いていたので、土砂降りでもちょうどいいくらいの「いいお湿り」だ。
阿川版「浦島太郎」に間違いを発見して、急遽、版下差し替え。やっぱり編集者がいないと恐いなあ。
電子出版で出版社を通さずに作家が自ら「書籍」を出版できる、などといわれているけど、僕は自分の取り分を減らしてでも編集者にいて欲しい。
そのあとは連載エッセイ。
今年の日本の夏が暑いか。その感覚を文章でカナダにいる読者に伝えるエッセイ。
そもそも言葉で表現できない「感覚的なもの」を文字で伝える、という作業が楽しいのですね。
ああ、小説家でよかったなあ、と思う。
その後、考えごとをしていたら、いつのまにか、午前3時になっていた。
寝る直前に食べるのはよくないので、ほど近い「欽ちゃん餃子楼」で餃子とビール。
美味しい餃子でした。
壁に誰かのサイン入り色紙が貼ってあり、「欽ちゃん餃子桜」さんへ、と書いてあったのがしみじみ笑えた。
仕事柄、時々、サインをしたり色紙を書いたりするのだけど、ふだんパソコンで字を書いているので、手で漢字が書けなかったりするわけで、こういう間違いは人ごとではないのだけど。
というわけで、自宅についたのは午前4時40分。
わずかに明るくなり始めていた。
それからまだ仕事中の妻を手伝ったりして、午前5時半、就寝。
マンションの小工事の確認。
今日こそ、トナーを抱えて、バスで出勤。
まずは残ったB5用紙にチラシを印刷。
阿川大樹版「浦島太郎」のページレイアウトをして、午後5時、Lcampに版下を納品。
「浦島太郎」は、阿川大樹を含む3人のアーチストのコラボレート作品として、限定24部で、黄金町バザール期間中、「日の出竜宮」にて、販売されます。
一区切りついたので、散歩がてら高い方の(笑)回転寿司にて食事。1281円のプチ贅沢。
次のプチ贅沢は、伊勢佐木町5丁目の poem でコーヒー。
昔ながらのコーヒー専門店なのだけど、美味しいと評判なのだ。ジャーマンブレンド450円。
とってもジモティーな客層で商店街気分を満喫。
ポロシャツを来て出歩くことが多くて、iPod touch で音楽を聴くのが億劫なので、しばらく使っていなかった、初代 iPod shuffle を首から提げて家を出る。
トナーをスタジオまで運ぶためにバスで出勤するはずだったのに、いつのまにか手段が目的化してしまい、バスの時間を気にしてあわてて家を出たら、肝心のトナーを忘れたままバスに飛び乗ってしまった。
テニスの試合にラケットを忘れたり、スキーに行くのにストックを忘れて行ってしまったりしたこともあるので、このくらいの物忘れは序の口である。
あ、老人ボケじゃないですからね。
テニスやスキーの件は30代前半のことなんだから。(て、そういう問題か)
午後、S社の編集者来訪。
書き下ろし新刊の打ち合わせ。さらなる改稿方針について。
まだ先は長い。
T社向けの原稿もあるし、年内は、ほぼ手いっぱい。
夜は「黄金町バザール」向けの阿川大樹版「浦島太郎」の原稿書き。
午前0時前、テキストはできあがったけど、こちらでページデザインもしなければならないので、トナーがなくてプリンター出力ができずに、残りの作業は明日に。
