日: 2012年5月8日

ATMで降ろせない

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 昼間、外は暖かいというか、暑いのだが、家の中はずっと寒い。
 壁を触ると冷たい。その冷たい壁に部屋の空気はいつも冷やされている。煉瓦造りの建物が冬の間に冷えたまま温まっていないためだ。
 気温を直接計ってはいないが、天気予報では最高気温が25度とか28度とかになっていたりするはずなのだけど。
 そんなわけで、外から家にもどると、一枚余計に羽織るという、ふつうの感覚と逆のことになっています。
 この季節に家でフリースを着ているなんてね。妻はウルトラライトダウンだ。
 事前に気温を調べてきたせいで、あまり暖かい服装を持ってきていない。それで余計に凍えている。
 そんななか、懐もやや寒くなってきたので、早めにシティバンクの口座から現金を降ろそうとした。ところが降ろせないことが判明。
 限度額を超えているのかと思って最初の値からだんだん小さくして3度やってみるが、すべて「カードが有効でない」とか「あなたのカードでは海外で降ろすことができない」なんて(英語で)言ってくる。
 暗証番号が間違っているのかと思って、別の番号を入れてみると「番号が違っている」といってくるので、それまで入れていた番号は正しいはずだ。
 これが解決しないと、いろいろと面倒なことになる。
 サン・ジャコモ広場からネットで銀行にログインしてみると、なんと海外での引き出し限度額の設定がゼロになっていた。
 しばらく海外へ出ていなかったので、不正に引き出されないようにそうしていたのだね。(本人、忘れていたけど)
 限度額の変更はネットからは減額しかできず増額はできない。
 しかたなく広場からスカイプでコールセンターへ電話して増額手続きをして解決。
 細かいことだけど、いろいろな設定をすべて覚えているわけではないので、やってみるといろいろあります。
 CITIの口座からの引き出しは久しぶりに使うので国内のATMで降ろせることは、出発前にわざわざ確認してきたのだけど、海外分と国内分の限度額設定が別になっていたのでした。
 本当に手元の残高がギリギリだったら、うんとあわてていたかも。
 遅い昼食は、カッペリーニを使ったスープパスタ。
 スープは固形スープだけど、瓶詰めのおつまみアイテム少々入れるとなかなかいいダシになる。
 カナレジオのインチキな中華料理屋で食べた麺が、すごくいいヒントになっている。災い転じて福となす。
 路地の突き当たりで、大道芸のバイオリン弾きとギタリストが、小銭を道にぶちまけて勘定していた。
 この二人、あちこちでよく見かける。
 大道芸ズレしているとはいえ、ジャズバイオリンとパーカッシブなアコースティックギターで、なかなか素敵な演奏をするんだよね。
 夕方、また広場へ出ると、遊んでいた子供が突然「コ・ニチワ」という。その声を聞いて誰が居るのかと僕の方を向いた父親が「コンバンワ」、そうそうそれが正解、という感じでこちらは “Buona sera!”
 夕食は、生ハムとメロン。トマトとモッツァレラチーズ。
 ペンネをマッシュルーム入りトマトソースで和えて。
 飲み物は赤ワインとプロセッコ。
 3日前に樽から買った赤ワインが空気に馴染んで美味しくなっている。
 イタリアに来て二週間あまり。初めて1セントも使わない日となった。

ベネチアの家計と日本の将来

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 ベネチアは観光地だし、土地が限られているので、不動産も物価も高い、と言われている。
 たしかにホテル代は高いし、数百円でゆっくり座って食事のできる場所があまりないので、外食しているとかなり高くつく。
 ホテル住まいの最初の一週間は部屋代を別にして飲食費が一日一人当たり平均3000円だった。(朝食はホテルの宿泊代に含まれているので、この計算には入っていない)
 黄金町の仕事場に通って昼夜2食を外食していると1日1300円くらいなので倍かかる計算だ。
 ところが、アパートに引っ越して自炊をするようになると、様相は一変する。
 Barilla のパスタがキロ当たり150円。 (日本では400円?)
 米がキロ当たり80円。 (日本では400円)
 瓶入り700グラムのトマトペーストが90円。
 野菜の値段は日本の半額から3分の1。
 ハムも安いし、チーズもすごく安い。(もちろんすごく高いものもあるけど)
 モッツァレラ・チーズが牛のものならわずか100円。水牛で350円。
 
 おいしいワインが、1本あたり200円。(美味しくなくていいなら100円以下)
 ビールが500mlで150円。(80円くらいのものもある)
 水がペットボトル1本1.5リットルで50円。
(ベネチアの水道は飲めるけど、この値段なら買って飲もうと思う)
 つまり、給料が日本の半分でも、イタリアでは毎晩美味しいワインつき(ビールよりワインが安い)の食事をして暮らすことができる。
 日本ももう経済成長はしない。
 一人当たりの給料を低くして、仕事を分け合って生きていく時代がやって来る。
 どうやったら、イタリアのような暮らしができる国に変えていけるのだろう。
 ついつい考え込んでしまう。