日: 2012年5月7日

町に馴染むということ

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 昨夜は、夜8時にサン・ジャコモ広場のベンチでパソコンを使っていたら、フランス語を話すカップルが通りかかり、イタリア語で道を聞かれたので、英語で教えた。(笑)
 まだとっさにイタリア語が出てこないけど、少しだけ存在が地元に馴染んできているかもしれない。
 やや遅めの朝食の支度をしていると、大家さんがバスルームの切れた電球の交換にやってきた。
 大家さんはベネチア大学の副学長さん。直々に脚立を持って電気のカバーを外そうとするのだけど、やはり僕と同じように外し方がわからない。
 作業を諦めたところで、コーヒーを淹れておもてなし。
 というわけで、我が家の初ゲストはベネチア大学の副学長でした。
 いつものように、サン・ジャコモ広場へ出かける。
 座って仕事をしていたベンチのすぐそばで、若い学生風のふたりがバイオリンとチェロの弦楽二重奏を始めた。
 バッハ、それから、ベネチアが地元のビバルディ。
 室内楽付きの野外執筆(笑)! 心地よすぎる!
 電話で妻を呼出し、しばらく一緒に聴いて、それぞれにおひねりの小銭をチェロのケースに置いて、向かいの生協へ。
 35ユーロ分食料品を買い込んで、冷蔵庫をいっぱいにした。
 いままではあるものを食べる生活だったけれど、これで「何を食べるか選ぶことのできる生活」に辿り着いた。
 荒物屋で紅茶を入れるポットにもつかえるホーローの計量カップと包丁を研ぐ砥石を購入。
(家にあるすべての刃物が切れない!! トマトの皮に歯が立たない!!)
 着々と生活に不足していたものが揃ってきた。
 午後六時半、午後四時半から開くはずの量り売りのワイン屋へ。
 先日もいたじいさんが店の人と長話をしている。
 言語はおそらくベネト語。イタリア語だってろくにわからないのにこっちはお手上げ。
 広場でも年配の人同士はベネト語で話している。聞こえてくる限り、ベネト語はイタリア語に余り似ていない。
 沖縄で聞くウチナーグチみたいな感じ。
 とはいえ、イタリア語も通じるので、今日こそ、念願の prosecco (ベネト州産の同名の葡萄品種で作られた微発泡の白ワイン)をペットボトルに1.5リットル買うことができた。
 3.9ユーロ。(420円 1.5リットルだから普通のワイン2本分)
 これがさっぱりしてすごく美味しいのだ。
 とりあえず夕食前に、おつまみをちょこっと出して二杯ほどのむ。
(アルコール度数も低いので、感覚的には少し遅めのおやつの時間という感じ)
 出直して、昼に生協で発見したフライパンを購入。
 あとはボウルを買えば台所は完璧になる。
 どこで何を売っているかがわからない、というところからなので、やっぱり引越から1週間はかかるなあ。
 こちらの店は店舗が狭いこともあって、在庫の商品すべてを並べていない。
「砥石ある?」なんてこちらの欲しいものを聞いてみないと見つからない。
 最初のうちは、覗いてみただけで「ないや」と思っていたけれど、Buona sera. とかいいながら、入っていって、どんどん店の人に聞くと、けっこう手に入る。
 引っ越して来て一週間、そういうライフハックが身についてきて、やっとこの町が「自分の暮らしている町」という心地よい気持ちになってくるのと、必要なものが揃うのとが同時進行していく。
 台所/食堂の電気が切れる。
 引越後1週間で2ヶ所の電球が切れるって、僕たち切れやすい性格??
 小説は第二章まで。
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