終戦記念日

 毎年この時期になると「戦争の悲惨さ」を伝えて「二度と戦争をしないと誓う」的なメッセージが添えられるのだけど、どんなに戦争の悲惨さを知っていてもそのことで戦争を止めることはできないだろう。
 戦争が悲惨でないと思っている人はあまりいないと思うけど、世界は戦争で溢れているのだ。

 なぜ戦争をしたのか、なぜそれを止められなかったのか、戦争をしないためにはどうしたらいいのか、始まってしまった戦争を止める為にはどうしたらいいのか、それを考えなければ戦争をなくすことはできないだろう。
 自分が戦争をするつもりがなくても、戦争が始まってしまうことがある。
 不戦を誓ったくらいで戦争はなくならない。戦争には必ず相手があるのだ。
 合理的に考えれば戦争をしない方がいいと双方が思っていたって、戦争が始まってしまうこともある。人間はあるいは国家は、いつも合理的に行動するとは限らない。

 終戦の日はとにかくめでたい。戦争が終わったことは最高にめでたいことだ。
 開戦の日に、もっと戦争のことを考える機会を持った方がいいような気がする。すべての戦争の犠牲者はその日に端を発している。8月15日ではなく。