Diary

シュラスコ、食い過ぎ 「トラヴェソ・グリル」

 昼過ぎ、運動のためプールへ。
 あとは、某企画書に手をつける。
 一応、小説の方の原稿が一段落なので、夜は、かねてより懸案だった「シュラスコ」を食べに。
 横浜随一のシュラスコレストランが中華街の真っ只中にあるのだ。
 店の名は「トラヴェソ・グリル」。
 シュラスコというのは、ブラジルのバーベキュー料理。席に座っていると、次々に串に刺して焼かれた大きな肉の塊をもった給仕係がやってきて、目の前でスライスしてくれる。金額は食べ放題システムになって定額制。16種類と種類が多いので、ひとつずつ味見をしているだけで、あっというまにお腹が一杯になってしまう。
 うう、食べ過ぎだ。苦しい。
 水信という横浜では有名な八百屋がやっているので、サラダ類も充実していて美味しい。
 しかし、こんなに腹一杯まで食べたのはここ5年くらい記憶にない。

ヒップホップ・ダンシング

CA3A0122.jpg
 6時30分起床。
 朝食はサンマの丸干しをほぐした身でお茶漬け。
 11時半、仕事を中断して、本日もスポーツクラブへ。
 ヒップホップのプログラムに参加。
 男は僕一人。
 初めの20分、ストレッチとかマットの上での筋トレ系のことばかりだったので、もしかしたら「ヒップホップ」ではなく「ヒップアップ」のクラスに出席してしまったのかと心配になる。
 やがて、ちゃんとヒップホップになったのはよかったのだが、振り付けの仕上げの回に突然飛び込んでしまったらしく、振り付けが難しすぎて60分のうち残り15分のところで落伍者となり、うしろのドアからエスケープ。
 ヒッピホップダンスの定型というのを身につけていないので、動きが全然覚えられない。いきなりはムリ。
 午後1時45。安里城でランチ。運動して腹が減ったので、いちばん高い980円のランチをど~ん!
 あらためて5時過ぎにちょっと外出。
 ニトリとか、無印良品とか。
 昼にしっかりと食べたはずなのに小腹が空いて、マクドナルドでフィレオフィッシュとコーヒー(クーポンで合計200円)。
 マクドナルドのコーヒーがおいしくなってから、すっかりブレンズコーヒーから足が遠のいてしまった。
 おいしいし、うるさいのは iPod で消してしまえばいいし、お腹が空いても100円で食べられるし、おまけに無線LANまで使えてしまうのだから、すごいコストパフォーマンス。
 実はブレンズコーヒーも音楽や話し声がけっこううるさい。ブレンズコーヒーやスターバックスの食べ物はものすごく高いので、基本的にコーヒーだけ。
 大学生くらいまでは、「おしゃれなカフェにいる自分というのが好き」だったりしたけど、いまは精神的に成長したから(笑)比較的どこにいても、リラックスしたりテンションを上げたり、心のコントロールが上手になっているのだ。
 ただ、家というのはくつろぐようにできているので、自宅でテンションを上げるのが意外に難しい。なので、頻繁にカフェへ執筆に出たり、仕事場探しをしたりしている。
 そんなわけで、pomera を使ってマクドナルドで仕事。

プロフェッショナルの試金石

 家に籠もって連載の原稿。
 午後、三重県の知り合いから大量の「サンマの一夜干し」が届く。
 原稿のほうは、全体のイメージが固まっていないままの現在の段階で、3日で1本書けている。まったく無理はしていないので、いまのままでも2日に短縮することはできそう。これなら回っていきそうな感触にはなってきた。慣れれば1日1本に近いペースで行けるような気もする。そうすれば小説の連載を同時に2本もちながら、並行して書き下ろしの長編を動かしていくこともできるような気がする。
 単行本に換算すると、年に4冊くらいのペースだ。
 継続的に執筆の依頼をもらえる、という根本的な前提が必要であり、経済状態が厳しい中、版元では「出版点数を絞れ」「売れない本は出すな」というかけ声が飛び交い、知っているだけでも編集部にいた人が営業へ異動になっていたりするので、いろいろな意味で楽観はできない。
 いままで連載を引き受けるのはかなり恐くて、いろいろ話をもらっても積極的には進めてこなかった。僕自身の能力としては、案ずるより産むが易し、か。
 連載のように、〆切さえあれば間に合わすようにやる、そういうテンションが出てくるであるともいえる。あとはそういうスケジュールの中に、どうやって取材や仕込みの時間を組み込んでいくか、という課題がある。
 このあたりは自分で見つけていくしかないのだろうと思うけれど、機会があったら先輩の作家にも聞いてみたいところだ。
 と、自分の力を計りながら、あるいは、計るために仕事をしている、今日の阿川大樹であった。

VAIO type P と pomera の関係

R0013997.jpg
 先日、字が小さくて使いにくい、と書いた VAIO type P ですが、チューンナップで実用域に入りました。
 システムフォントは 120dpi で少しマシになったていどでヨシとする。
 次の問題は、秀丸で原稿などを書いている時。
 というわけで、秀丸の表示を 14pt MSゴチック にしたところ、なんとかくっきり表示できて、縦の狭い画面でも24行くらいは表示されるので、十分実用になります。
 ということで、妻にもどす前のフィールドテストとして、さっき、マクドナルドに iPod touch と VAIO type P をもっていったのですが、実は touch でウエブもメールもできてしまうので、原稿書きは「パソコン」である必要がない。
 つまり、pomera で間に合ってしまうということがとてもよくわかります。
 たしかにPCというのは文章も書けるし、ウエブブラウジングもできるし、メールの送受信もできる。音楽も聴くことができるし、ビデオを見ることもできる。
 だけど、一台で何でもやろうとする必要はないのですね。
 高機能な携帯をもっている人は、よっぽど込み入ったメールを書こうというときでもなければ、携帯電話で間に合ってしまうでしょう。音楽は専用のプレーヤーで聞く方がいい。適材適所、餅は餅屋。十徳ナイフみたいなものでなんでも間に合わせるのは、キャンプ生活の場合で、都会生活でそういうことをするのは、どちらかといえば貧乏くさい行為であって、豊かではない。
 
 ということで、pomeraに通信機能をつけてメールの読み書きができるようにしよう、などという貧乏くさい考え方はやめてくださいね。絶対ですよ。キングジムのみなさま。
 メールは携帯かパソコンでやればよろしい。pomera様に、そのような下賤のものとは関わらない方がいいのです。
 さて、執筆環境として、残るは、辞書ですね。
 専用の電子辞書にすれば、やはりパソコンはいらない。
 そうじゃなくて、広辞苑などを検索する DDWIN をパソコンに入れて使うか。
 僕の執筆用ノートパソコンには、広辞苑、英和/和英中辞典 クラウン仏和辞典が、入れてあります。
 それとは別に、
    フランス語が使える電子辞書(国語と英語も入ってはいる)
    イタリア語 同上
    スペイン語 同上
 以上3点が家にはあるのですが、ひとつでフランス語とスペイン語の両方は使えない。パソコンに入れられるフランス語辞書はあっても、スペイン語やイタリア語は電子辞書があってパソコンには入らない。
 まあ、英語とフランス語が入っていれば、ほぼOKなのだけど。
 というわけで、VAIO type P に一応辞書を入れれば、pomera よりも有利な点ができます。書くのはやはり pomera にして、辞書は専用の電子辞書をももつ、という貧乏くさくない(笑)解決法もあります。
 ということで、とりあえず妻の新しいコンピュータの最適設定はおしまい。
 連載の一話分、完成。
 執筆は一部 Sharp MURAMASA、一部 SONY VAIO type P、一部 EPSON ST-110 で書きました。今回は pomera 使わず。

映画「チェ 39歳 別れの手紙」

 前に観たチェ・ゲバラの映画の続編。
 109cinemas 10周年価格で、昨日だけ1000円だったので、見に行ってきた。
 キューバ革命の後、チェ・ゲバラがボリビアの革命運動に関わり、追い詰められ捕らえられ殺されるまで。
 キューバ革命で華々しい英雄になったチェが、同じようには成功できなかったという、いわば暗い暗い失敗物語である。
 革命が成功するためには、たぶん、革命を目指す人々の死屍累々が必要なのだ。成功する保証がないならやらない、という人ばかりでは、社会は変わらない。
 社会はチャレンジャーという奉仕者を求めている。

サラリーマン川柳

「仕事減り 休日増えて 居場所なし」
「チェンジしろ! 怒鳴った部長が チェンジした」
「昼食は 低カロリーより 低コスト」
「ガソリンが 決める我が家の 旅行先」
「通勤の 電車の中は ゲーセンか?」
「朝バナナ 効果があったの お店だけ」
「国会より ねじれて欲しい ウエストよ!!」
 第一生命保険は9日、恒例のサラリーマン川柳コンクールの入選100作品を発表した。
 いつも思うけど、こういう情けなさや不幸を共有する精神風土はきらいだな。ネガティブな気分を伝染させるのやめてほしいな。もっと明るく前向きにできないのかなあ。
 ちなみに、上のセレクションは某新聞社の挙げた例で、実際の100選には、もっと楽しいのがあるのですが。
 同じペーソスを表現するにしても、このくらいにしてほしい。
 以下、阿川大樹も作ってみた。
  「20年、ついに課長だ、昇進だ」
  「あと二年、定年、自由を 夢に見る」
  「100円も 意外にうまい ハンバーガー」
  「大盛りで 贅沢気分 たぬきそば」
  「若者の 未来に奢る ウメサワー」
  「義理チョコを 知って笑顔で ありがとう」
  「ママチャリは 重いからこそ フィットネス」
  「こすっても 平気の平左 ボロ車」
  「交付金 増やしてみせる アナ馬券」
  「カラオケに ギター持ち込む オヤジバンド」
  「空振りの 勝負下着も 背筋のび」
  「お茶出しに 笑顔千金 狙い籠め」
  「メシ狙い 部長に悩み 打ち明ける」
  「朝帰り 遅刻してでも 服を替え」

「萬和楼」で素食

R0013987.jpg
 中華街で夕食の会。
 素食(そしょく:ベジタリアンフードのこと)のお店「萬和楼」。
 海老チリとか、牛肉とブロッコリーの炒めとか、味も見かけもほとんど名前の通りだけれど、実は海老や牛肉ではなく植物でできている。海老はカニ蒲鉾みたいだったけど、牛肉なんて繊維があって食感としてはまるっきり肉です。
 仕事をしなくてはならないので、一次会だけで帰宅。
 粛々とゲラのチェック。
R0013985.jpg
R0013986.jpg

観世能楽堂にて

R0013971.jpg
 観世流能楽師・岡庭祥大さんからチケットをいただいたので渋谷の観世能楽堂まで能の鑑賞に。
 能楽堂のある松濤町は徒歩だと東大駒場キャンパスと渋谷駅のちょうど中間地点あたりにある。
 かつて高級な女子学生会館があり、北海道から出てきて上智大学に通っていた女の子を送っていったことがあった。35年くらい前の話だ。(笑)
 会館の周囲には防犯カメラが設置されているので、近づいてからお別れのキスなんてしていると、録画されてしまう、という会話をした。(会話だけですってば)

演目は
 能    翁(おきな)               関根祥六
 舞囃子 高砂(たかさご)            関根祥人
 狂言  素袍落(すおうおとし)         山本則俊
 舞囃子 熊野 村雨留(ゆや むらさめどめ) 観世清和
 能    道成寺(どうじょうじ)          岡庭祥大

 休憩を挟んで5時間におよぶ演目のため、僕は狂言「素袍落」から最後までを観た。もったいない気もしたが、心が疲れてしまうと岡庭祥大さんの道成寺までテンションが続かないと思ったのだ。
 素袍落は、主人の使いで出た太郎冠者が使い先で酔っぱらってしまう、というシチュエーションを描いた落語の長屋話のような面白い話。太郎冠者が次第に酔っていく様が実に滑稽でよかった。
 道成寺は天台宗の道成寺という寺の鐘にまつわる女の怨念を描いたもので、跳び上がって鐘の中に消え、出てくると般若になった女が乱舞するという大曲。
 鼓や笛の音色と、声を楽器のようにあやつる鼓方と、静の中に瞬間の動を表現するシテの、緊張感ある駆け引きのインプロビゼーションによる長い長いクレッシェンドのような展開から、それまでの静を一気に打ち破る、怨念の素早い切れのよい大立ち回り、というエンターテインメント性豊かな芸術だった。
 僕は今まで能楽堂で能を観ることはほとんどなく、野外の薪能などがほとんどだったけれど、素晴らしい物を観ることができて幸福な時間だった。
 鍛えられた体力と体の切れを持ちながら、ほとんどの時間を「静」で満たす能はものすごく不思議な舞台芸術だ。
R0013973.jpg
 売店では袴にする反物が売られている。仕立て上がりで139000円。
 チケットはA席で15000円だし、古典芸能はお金がかかるなあ。
 でも、すべての人がその一生をかけて技を磨いている、そういう演者による、能や狂言や歌舞伎やクラシック音楽がそうそう安くはできないのもわかる。経済原理でこういうものが失われては困るのと同時に、文化を育てるためにこそ、もう少しコストダウンはできないのかとも思う。
 会社員だった父がどうしたきっかけか宝生流の謡(うたい)を習っていて、一時、家で練習をしていたり、結婚披露宴で余興として「高砂」なんかを謡っていたりしたのを思い出した。家にあった謡の本は処分してしまったのかな。
R0013974.jpg

推理作家協会新年会

 予報では夜には雨。
 でも、出がけに降っていないので傘は持たない。濡れても死にはしない。
 と、ハードボイルド(?)に家を出るハードボイルド作家(ほんとか)の阿川大樹である。
 午後3時半、家を出る。
 渋谷で立ち食い蕎麦、冷やしたぬき。(440円)
 飯田橋ホテルメトロポリタンエドモント。
 エントランスを入ると、ロビーの椅子にかけていた男がこちらを向いて立ち上がるのが見えた。編集者だ。
 約束は午後5時だったが、まだ定刻には15分ほどある。
 ティールームへ移動。
 ゲラを受け取る。ずっしりと重い。
 タイトルの討議。 〈*****-*〉と仮決め。
 装丁のデザイナーの件、予定発売日など。
 別会社別媒体の連載のスケジュールなどのこと。
 午後6時、階上へエスカレータを上がると、知った顔、多数。
 推理作家協会新年会。昨年後半はあまり協会のパーティには参加していなかったので久しぶり。
 大沢在昌理事長、開会挨拶。
 すぐに乾杯。
 松村比呂美さんに発見される。ドラマ原作で売れっ子の新津きよみさん(直近では「トライアングル」フジテレビ系火曜夜放送中)も一緒。
 松村さんとはいままでネット上でおつきあいだけだったが、実はちょっとしたいきさつでデビュー前の拙作を読んでくださった数少ない読者だったらしいと判明。
 新津さんは、とても趣味のいい着物をお召しで凛とした目の人だ。(ちなみに旦那様はやはりミステリー作家の折原一さん)
 料理を取っていたら翻訳家の藤田真利子さんに発見され、最近の人権問題についての話など。近くでいい匂いを立てている「フォアグラ丼」を食べながら。お話ししなかったけど、同じテーブルには北村薫さん。
 会場にいつもよりも編集者が少ないけれど、景気のせいか。
 それでも「お手伝い」の銀座のおねえさま方は大勢。(笑)
 ビンゴのMCは石田衣良さん、そして回すのは楡周平さん。プレゼンターは大沢在昌さん。
 リーチになったのに、一等・ニンテンドーDSiに届かず。それどころか最後までリーチが増えただけだった。残念。
 寿司、蟹しゃぶ、オードブル系も、そこそこ、食べました。
 その上、ケーキにコーヒー。
 酒は、水割り4杯(リザーブ、チーバスリーガル、オールドパー)、ビール2杯、赤ワイン3杯。
 いつもよりも知り合い少なめのため、いつもはできない飲食も楽しめたかな。
 コーヒーサーバーのそばで、新津きよみさん、松村比呂美さん、それぞれとツーショット写真に収まる。(あとで、ちゃんと送ってくださいね)
 逢坂剛さんの周りにはソフトボール同好会の面々。(逢坂さん、少し前には銀座のおねえさまに取り囲まれていた)
 売れっ子携帯小説作家・内藤みかさんとはロボットを動かしているお子さんの話など。
 午後8時少し前、辞去して、新宿へ向かう。
 もちろんゴールデン街。まずU店、そしてA店、とハシゴ。
 ほらみろ、全然、雨なんか降らないじゃないか。

タイの香米をゲット

新車 Volkswagen Golf Variant の一ヶ月点検。
 ちょうど一ヶ月で1230Kmほど。
 午後1時過ぎにディーラーに車を預け、中華街の「青葉」でランチ。(定食700円)
 点検の帰り道、若葉町タイ人街にあるマーケットで長粒米(香米)を5Kg購入。3500円。「コシヒカリ」よりも値段が高い。値段がついていないので、タイ人にはもっと安く売っていると思うけど、タイの流儀にあわせて、こちらは日本人なので言い値で買う。
 日本人はだれが買っても物の値段はひとつであるべきだと考えるけど、世界的にはものの値段は買う人によって変わるというのが標準。払える人が払えるだけの値段で(納得する値段で)買うというのがむしろ世界標準の値段の決まり方。
 3500円でも欲しい、と僕は思ったからそれが適正価格なわけだ。
 同じものでも、人によって必要性や価値は変わるから、値段もそれに応じて変わる、という考え方。
 その後、ホームセンターとスーパーに寄って、いろいろと調達。
 ここで買った米は、同じく5Kgで2230円の「あきたこまち」の無洗米。タイ米の7割の値段。
 ここでは、民族や貧富によらず、だれでもこの値段で買うのが流儀。
 その他、お買い得は「ひがしまるのうどんだし」(6袋パックが100円)を3つ、とか、ソイジョイがひとつ69円の特売のものを14個とか、その他、もろもろ。
 カット1500円の美容室を見つけたのだけど、明日の予約は取れず。金曜日の午後になった。歩いて20分以上かかるところだけど、予報は雨。しょうがないか。
(前回、髪を切ったのは10月1日なので、4ヶ月ぶり)
 さっそく、タイ米を炊いて昨日のビーフストロガノフを食べる。
 炊いている時から部屋中にタイ米のいい香りが満ちる。
 あとは、本日も、仕事のマンガ読み。