世の中は日曜日。
気力が湧かないので、書きかけの原稿が一行も進まない。
スタジオへ出て、雑用を少しして、帰る。
ライブが終わった午後9時過ぎ、久しぶりにあった古い友人女子2名とゴールデン街近くの焼き鳥「花梨」で飲む。
午後11時、ゴールデン街”April Fool”へ。
ゴールデン街も半年ぶりくらいかなあ。
夜明かしをするのは、「フェイク・ゲーム」の取材のために歌舞伎町のいくつかのポイントで定点観測をしていた頃以来だから、2年以上前になるかな。
午前2時過ぎ、ぽつりぽつりと雨の降る中、歌舞伎町一番街の李小牧さんの店「湖南菜館」へ。
あまりおなかが空いていないので、湖南チャーハンとアイスウーロン茶。美味しかった。
李さんは明日横浜にダライラマの講演を聴きに行くのだという。
その間、奥さんと子供さんの遊び場所について相談に乗る。
「電車動くまでテレビを見ていけばいいじゃない」
李さんの言葉を後に、午前3時過ぎ、店を出る。
少し遠回りをしながら、次の定点観測へ。
一時期減っていたナイジェリア人の客引きが増えている。
不景気のせいなのだろうか。(根拠はない)
24時間やっている Cafe AYA。
深夜料金380円のコーヒーを頼んで、店の中の様子を観察。
外にいたナイジェリア人が、一番外側の席に座っていた女性に窓越しにサインを出している。
腕にタトゥーをしているその女性は、ドア口まで出ていく。
やがて、黒人と店内に戻ってくる。
二人は初対面のもよう。
英語で話をしている。
ユア ソー セクシー、とかなんとか。
男は携帯の番号を教えている。プリペイドだそうだ。女の子には彼氏がいて、ホストをやっているのだと。
臆せず、そこそこの英語を話す女の子。
10分ほど話をしたかと思うと、テーブル越しにキスとして男は出ていく。
女の子、それほど美人ではないけど、つけまつげが長い。風俗か水商売。肌がきれいで少し上気しているので、おそらく風俗だと思われる。
(風俗産業では顔の造作より、肌のきれいさが求められるのだそうなので)
午前3時半、入口の外でホスト風の男と手を振って分かれた女性が店に入ってくる。
始発を待つ女性の一人客は、ほどんどがこの町のどこかで働いている人。
午前4時少し前、キャバ嬢風女子2名に、ホスト風の男子3名がやってくる。この子たち、すっぴんで会ったら、まったくわからないだろう。
同時刻、このシーンで最初に登場した女子の携帯にメールが入る。だがホストの彼は現れない。必死で返事を書いている形相が次第に厳しくなっていく
午前4時10分。彼女は水をもらいに行ったかえりに僕のテーブルにごくわずか身体を当てる。
「すみません」と彼女から自然にやわらかい言葉が出てきた。
まもなく、彼女の携帯にメールがか届く。
その後も「ホスト+若い女性」の組み合わせは繰り返し出入り。
キャバや風俗で稼いでホストに貢ぐ、というパターンはほんとに多い。
そこから先、今晩の登場人物にどのようなプロファイリングをしたか、というのは、小説のネタにかかわるので、ここには書かない。
午前6時前、自宅に到着