日本の医療制度

腎臓機能障害一級が加わった妻の身障者手帳の更新手続きのため区役所へ。
現在の手帳式の身体障害者手帳はもう30年使っているのでボロボロ。
ちょうどいい機会なので、カード式に変更してもらうことにした。

実は、一級二級の身障者手帳の交付を受けている人は横浜市の重度障害者医療費助成の対象だったらしいのだが、その制度のことを知らずに何十年も医療費を払ってきた。今回、たまたま病院で助成金制度を教えてもらった。
川崎市で手帳の交付を受けて、横浜市に引っ越してきたので、横浜市の制度を知らされる機会がなかったのが原因かな。
健康保険の自己負担分の医療費を全額横浜市が払ってくれる制度。
制度を知らなかったといったら窓口の人が驚いていた。
領収書があれば、時効の五年前まで遡って、助成金を受け取ることができるとのこと。

特定疾患に関する国の医療費助成はずっと受けていた。

いろいろ不十分なところはあって、すべてがカバーされてはいないのも事実だが、メインストリームに関して、我が国の医療制度、社会福祉制度はすばらしいと思う。
健康保険制度やさまざまな助成がなければ、薬代だけで毎月10万円かそれ以上かかっているし、何度も受けた手術の度に百万円の単位のお金が必要になる。妻が国から受けた保険やその他の助成は軽く一千万円の桁に達しているはずだ。
制度なしでそれを払えたかどうか、まったくわからないし、少なくとも僕が小説家をやっていることはできなかっただろう。

その上、役所の窓口の人はとても親切で親身になって対応してくれる。
こういう国に生きてきてほんとうに良かったと思う。

これからもこういう制度が持続可能であるといいな。