Diary

タクシーで救急外来

午前6時、妻が強い頭痛を訴えたので、タクシーを呼んで病院の救急外来へ。

MRIによる診断では、脳内に出血などはなく、脳の異常は認められないと。
午前8時半、タクシーで帰宅。
昨日、自家用車で往復した病院に連日。
(家の自家用車はタワー式駐車場から車を出すのに時間がかかるので、緊急時としてタクシーを呼んだわけ)

夕食は,冷凍してあった豚肉でしゃぶしゃぶ。
肉がちょっと冷蔵庫臭い。

どうも妻の体調が良くない。
持病はあるのだけど、それより、ストレスではないかと思う。
リモート授業で通勤せずに家からできるのはいいが、ずっと家に居て仕事をしていると、頭の切替ができない。家が仕事場でずっと仕事場にいることになる。

アッシー君

社会復帰の実験のため、通院する妻を車で病院まで送る。
片道20分は問題なし。駐車場で40分待つのがややしんどかった。
帰り20分もOK。

夕方、身体がだめで買い物に行けないので試しに昨日頼んだ Amazon Fresh (食品などの通販)が届いた。
肉、野菜、パン、コーヒー豆、ビール、などなど、日常の買い物アイテム。
特別いい物もないが、ふつうに売っている物はたいていある。
4000円以上買う必要があるが、うちはふだんスーパーに行くと1万円くらいまとめ買いするので問題なし。足りないときは保存のきくものをあわせてかえばいい。
指定した2時間の間だけ在宅していればいい。値段も高くない。
しかもレジ袋無料。(笑)
すごく便利。できればもうスーパー行きたくない。

娑婆だわ、どぅっわー♫

病院のクセで朝6時には目が覚める。
家に食材があまりない。
ご飯を炊いて、缶詰のタイカレーで朝食。
シャワーを浴びる。

少し体が柔らかくなって、靴下を履くのがいくらか楽になった。

通販で野菜などを頼んでみる。

娑婆だわ、どぅっわー♫
家の近所でリハビリ、
1.8Km,3157歩を歩くのに5回休んだ。
通勤は4700歩。まだ、むりかなあ。
都合良く座れるところあるかどうかわからないしね。

退院

6時前に目覚める。
夜が開けていくのを東に向いた病院の窓からずっと見ていた。
こんなふうにゆっくりと時間が過ぎていくのを感じながら過ごすことは、またしばらくないだろう。
朝食が済んだら、色々身辺整理して荷造り。

午前9時過ぎ、日勤の看護師さんがベッドに来て、忘れ物チェックをして入院中のすべてのイベント終了。
ナースステーションに挨拶してエレベーターホールに出ると、あとから追いかけてきた一人の看護師さんが「小説、読んでます」。
ちょっと胸が一杯になった。

明日退院予定の同室の人が1階まで送ってくれた。

会計は登録してあるクレジットカードにあとでチャージされる。

家と病院は同じ町内にあるので、病室から家まで713歩。
病棟内を1500歩歩くのはぜんぜん平気だったけど、荷物を背負って歩くのはきつかった。まだ体力が全然足りない。

退院決まる

朝7時過ぎ、採血。
朝9時過ぎ、担当医「血液はよかったのであとはレントゲンの結果だけど、まず、火曜日退院ですね」
背中のガーゼを取って傷口を確認して、フィルムを貼る。
「貼らなくてもいいくらいだけど、貼っておくので、剥がれてきたら自分で取ってください」
家での暮らしの話をしている。

つづいて、レントゲン撮影。

午前11時20分、リハビリに行くと「退院が決まったそうですね」
そうか、カルテにはもう退院と書いてあるわけだ。
じっくりストレッチしてもらう。
リハビリの先生にお礼を述べて病棟へ戻る。

明日火曜は妻が仕事が忙しい日で退院の時に迎えに来れないので、今日中に不要な荷物を取りに来てくれるという。
少しずつ、荷物をまとめる作業。
午後5時過ぎ、スーツケースにまとめて荷物を妻に渡す。
院内感染予防のため、外来者とは近づけない。離れてスタッフを介して手渡すだけ。

一日、窓の外を見て暮らす

昼ごろから少し青空がのぞいたり、また雲に覆われたり。
窓の外を見ている。

午後、二人になっていた病室に耳鼻科の患者さんが入院してくる。
明日手術とのこと。

一日、窓の外を見て暮らす。 それで静かに満足できる(今まで想像もしていなかった)自分を発見した。入院、楽しい。楽ちん。

夜、妻からLINEメッセージ。
血圧が200を越えていると。
ちょっと非常事態だ。家は目と鼻の先、窓から見えているがこちらはこちらで幽閉されている。
夜勤の看護師さんがベッドに来たので、血圧の高いときの対処法を聞いて伝える。

夜、耳鼻科の患者さんを交えた話題は日本がなぜ落ちぶれてきているか。
話が消灯時間近くまでに及び、目標の3000歩を目指すことかなわず、本日2480歩。

手順を学ぶ

2週間、テレビを見ていない。
なかなか思索的で悪くない暮らしだ。
たとえば意味のないノーベル賞騒ぎも耳に入らないし。(笑)
テレビがない方が精神も安定している。
(それはそうと、村上春樹があたかもノーベル文学賞の候補であるかのような風説を最初に流したのは、いったいいつだれなのだと、誰か調べたりしていないのだろうか)

十分に体が曲がらないので、ひとりで靴下を履くことができなかったが、いくらかコツをつかんで、5分くらいかければなんとか履けるようになった。
いまではなんとかひとりでシャワーを浴びることができる。
ただし、病室の狭いシャワールームでパンツを履くのがちょっと難しいので、裸になってから浴衣式の寝間着を着ていき、浴衣でもどって来て、ベッドに戻ってから下着を着けてパジャマに着替えるという手順が必要だ。

入院は遠くない将来やって来る「介護される暮らし」のよい予行演習だ。いずれにしてもこまかな工夫を重ねることは楽しい。

同室の人もそれぞれに面白い。
71歳の元神奈川県警の暴力団担当の刑事だった人は、伊勢佐木警察署にも長く居て、クセのある人だがとても面白い。お互い退院して体調がもどったら、今の黄金町をご案内することにした。

病院には wifi がないので、ふだん通りに暮らそうとすると、「ギガ」をどんどん消費するが、運よく入院直前に端末が届いた楽天モバイルが容量無制限なので助かっている。
(ただし、サービスエリアのはずなのに楽天は圏外でパートナーの au の回線なので、高速通信は5GBまで、もちろんそれはあっというまに使い切っているので、1Mbps ほどの低速に制限されている)
iCloud の同期を禁止、動画は見ない、という状態で、1日に5−8GBは必要だというデータが取れたことは今後の役に立つ。

退院の条件が揃いつつあるので、来週のどこかで退院できそうだ。
ただし、筋力体力は落ちているし、いろいろ体も自由に動かないので、当分は「臨時身障者」の状態で暮らす。これも「小説家の芸の肥やし」としては悪くないので楽しみだ。

夜、合田誠『げいさい』(文藝春秋)読了。
絵を描いてくシーンが圧巻。
その他の描写からも小説家と美術家は視点が似ていると理解した。
物語を一言でいえば青春小説なのだけど青春時代のみならず表現者は「自分とはなんぞや」ということについていつも考え続けているものなのだ。きっと。

「退院」という言葉

午前10時過ぎにシャワー。
狭いシャワー室でパンツを履くのが大変なので、ベッドで裸になって浴衣式の寝間着を来てシャワーを浴びて、浴衣で帰って来て、ベッドでゆっくりパンツを履く。
できないならできないなりの創意工夫。
靴下の履き方も、少しの工夫で改善され、5分くらいかければ履けるようになった。

リハビリは午前11時40分から。
ストレッチの後、細い線の上を(綱渡りのように)左右の足を一直線に運んで歩く練習。より、バランスが要求される。
リハビリの先生は、後ろから歩き方を見るだけで、どこの筋力が無い、筋肉が硬い、ということを見抜いて解消する訓練法やストレッチを提案し、その通りにするとそれでちゃんと歩き方が良くなる。プロはすごい。
病院にいると、いろいろなプロに会えるのも素敵だ。

朝夕に担当医がやって来る。
今日も夕食直前に来て
「月曜にレントゲン撮って問題なかったら退院ですかね」
月曜でもいいよ的なニュアンスだったので、もしかしたら火曜日には退院できるかも。

靴下、はけた。

今朝は午前4時40分までノンストップで眠ることができた。
トイレに行って、起きているような寝ているような時間を過ごしつつ午前6時、本格的に起きる。

午前9時半、同室の副鼻腔炎の手術をした人が退院していく。
おめでたい。
エレベーターのところまで送る。

採血を終えて、11時20分、リハビリ。
いい感じに進歩している。ほぼふつうに歩くことができる。すこしぎこちないのは、肩甲骨の後ろの筋肉が固まっているから、との指摘で、ねらいうちのストレッチ。なるほど。

昼食にトンカツ登場。
マカロニサラダも吸い物も美味しかった。
便通があれば食欲は旺盛。
昼食後、胃大腸反射が起きてくれて、無事、便通。

長い時間起きて、ベッドに座っていろいろなことをしていたが、少し疲れを感じて横になったら「すごく」疲れていることが分かる。
体力は無い。

午後、ひとりで靴下をはくことができた。大進歩。

エディ・ヴァン・ヘイレン死す

今朝も1時半に目が覚めて2,3時間、調べもの。
主に手頃な4WDの車について。
ついでにカタログ請求しておく。

午前9時20分、リハビリ。順調。
院内は補助具なしで、自立歩行可。

ギタリスト、エディ・ヴァン・ヘイレン死すの報せ。
50年以上ギターを弾いているが、そっちの方向のテクニックを磨いたことはない。
けれど、彼のギターはカッコイイし、いつか、練習してみたいと思っていた。
彼はもう遠ざからなくなったので、僕が近づくだけだ。

手術後二度目のシャワー。
歩くことはほぼ自由にできるが、体が曲がらないので、自分で靴下をはくことができない。パンツとパジャマのズボンはかろうじてはける。

すっかり仲良くなった同室の人たちも順調に回復している。
一人は慢性副鼻腔炎、一人は頸椎椎間板ヘルニア、かな。

前日、下剤を飲まなかったらお通じがなかったので、就寝前にピコスルファート・ナトリウム(下剤)を6滴服用。