日: 2020年12月1日

できるだけやらないという生き方

66歳の誕生日。

取り立てて命に関わる病気をもつわけでなくても、残りの人生の長さもかなり短くなっていることを実感する。
年金をもらうようになった。すでに立派な「高齢者」なのだ。
というわけで、近ごろ思うことを書いておく。

中学生の頃以後、ずっと忙しくしていた。暇だと思った日が思いつかない。ひまつぶしというのをしたことがない。
やりたいことがいっぱいあって、いつも時間が足りない。そういう人生を送ってきた。
けれど、最近、寄る年波を感じるようになって、もう何にでも手を出すわけにはいかないのだと悟った。

知らないことを知るのは楽しい。新しいことに手を出すのは楽しい。できなかったことができるようになるのは楽しい。
いままでは、少しでも興味を持ったものはとりあえず何にでも手を出していたけれど、これからは、本当にやりたいことをきちんと選んで生きていきたい。
そうしないと、身体を壊してしまうし、本当にやりたいことのために必要な体力や時間を消耗することになる。

いままでは「なんでもやってみる」ことを信条としていたけど、基本は「やりたいと思ってもできるだけやらない」ようにしようと思う。
何にでも手を出す時間はもう自分には残っていない。どうしてもやりたいことにしっかり重点をおいて暮らす。
すぐになんでもやりたいと思ってしまう自分には、「できるだけやらない」人生はけっこうハードルが高い。
でも、それが必要なのだといまは思っている。

三省堂書店名古屋本店さんから、誕生祝いのメッセージをいただく。ちょっと驚いた。