日: 2020年4月12日

放送大学特別講義

世界的学者である地球生命研究所の吉田尚弘博士(都立戸山高校のクラスメイト)の放送大学の特別講義を見た。

二度、背筋がぞくぞくした。

最初はキーリングのグラフを見せられたとき。
不勉強で地球温暖化のCO2の寄与について、化石燃料が原因かどうか、自分で他の可能性を否定し切れていなくて、もやもやしていた。
しかし、質量比が下がっているグラフを見せられて、初めて化石燃料が原因だと一点の曇りもなく思えるようになった。
たぶん、キーリングのグラフは地球温暖化について考えるときの常識なのだろうと思うけど、僕が見ていたのは、平均気温とCO2濃度の「相関」ばかりだったから、原因が何かについて確信を持っていなかった。

恥ずかしながらキーリングのグラフを見たことがなかったのでした。
かなり恥ずかしいけど、死ぬまでに新しい確信に辿り着けてよかった。ありがとう。

二度目は、「N-N結合を切った」と聞いた瞬間。
質量分析器の受信部にたどりつく、二つのビームに分かれた、14と15のN-Oの姿が見えた。(笑)
ああ、この方法の延長でいろいろなアイソトポマーがわかる!と思って、自分がその先をやりたいという思いがよぎった。
まあ、できないのだけどね。
吉田博士が「すべてのアイソトポマーを区別したい」という気持ちはとてもよくわかる。
初めて自転車を買ってもらった子供が色々な場所に行ってみたいと思うみたいな、つぎにはもっと遠くまで行ける自転車やバイクや自動車を手に入れたいと思うみたいな、そういう気持ち。

久々に、科学で感動しちゃった。
それだけ話の順序もよかったのですね。
ほんとに素晴らしい特別講義でした。

すみません。
ほとんどの人はわけがわからないと思いますが、どうしても書き留めておきたいと思って。