日: 2019年10月12日

台風19号

世の中がすべて台風に対して動いている。
電車も止まり、店はほとんど閉まっている。
わずかに動いている電車で、ほとんど人が乗っていないという写真がネットに掲載されている。
やがて高速道路もほとんど通行止めになった。

たまたま土曜日だったということもあるだろうが、これほど大勢の人が「じっと家で台風が通り過ぎるのを待つ日」というのは経験したことがない。

子どもの頃は、台風が来るというと、木造住宅の窓を板で塞いだり、雨戸を閉めて外から釘で打ちつけたりしていた。
小さな川はすぐに溢れて、床下浸水の町を、長靴で歩く姿も、わりと普通だったような気がする。
社会の防災が、とりわけ治水が進んで、昔ほど洪水などは起きなくなったような気がする。
そのかわり、山あいの斜面に無理に建てた住宅が多くなって、土砂崩れでなくなるような局地的な災害はあちこちで起きるようになった。

災害に弱い古くて安普請の仕事場の建物と、それとは対照的な安全な場所に建てられた自宅マンションという安全な住居、その両方に片足ずつ足を置いていると、社会の階層みたいなことを考えてしまう。
そして、川の氾濫などの情報を見ていると、首都圏に比べて地方に十分な防災対策がなされていないように見える。

日本中に空き家が増え続ける世の中で、古い建築を簡素にリノベーションして、安いコストの住宅に住む、という考えが広まってきている。
その一方で、建築に関わる法律や規則が、制度としてどんどん安全性を取り入れて行く中で、「これでじゅうぶん住めるじゃないか」というリノベ物件はどうしても災害には弱い。
自動車も安全基準が厳しくなると、重くて値段も高いものになってしまう。いまでは買いやすい大衆車というのがなくなっているように思う。
どっちがいい悪いということではないけど。

ライブカメラによると、ベイサイドマリーナ(横浜市金沢区鳥浜)では、
  28m/s、瞬間最大34m/s at 20:17
  29m/s 瞬間最大42m/s at 20:35

横浜地方気象台でもほぼ同時刻瞬間最大風速、43.8m/s を記録

自宅は問題なし、仕事場の黄金町と、ヨットのようすは明るくなって見に行かないとわからない。とくにヨットはやばい。

23:50 沖縄コザのギタリスト照喜名薫が心配して電話くれた。