下船

小樽最後の朝。7時50分に目覚ましをかけておいたが、それよりも早く、雨音で目覚めた。
雨雲の動きを調べておく。時間に余裕はある。どこかで止んでくれればそこで下船しよう。

AEONで買っておいたパンと、さらに残ったプラム2つ。それからコーヒー。
歯磨き。拡がったものをスーツケースに納めたあとは、ダイソンでキャビンの掃除。
コクピットにオーニングをかける。塩出しして干してあったロープを収納する。
食器を洗う。ゴミをまとめる。

やることがなくなって、キャビンを閉じる決断をし、コクピットのドジャーの下で、雨が弱まるのをじっと待つ。
気象データとして雨雲の予想はあるけれど、この場所から徒歩の距離400mほど、10分だけの隙をついて出ればいい。屋根に当たる音、水面の模様、雲の流れ。目と耳でタイミングを計って、一気にマリーナを後にした。

駅に続くショッピングモールに入ってしまえば、あとは濡れる場所はない。
カフェはまだ開いていない。
テナントが入っていない場所に椅子とテーブルがあり、そこで仕事をしながら店が開くのを待つ。
11時、開店早々の「小樽坂」で「小樽っこラーメン」。
澄んだ塩味でふつうに美味しい。700円。
そのまま建物はJR小樽築港駅に繋がっている。
快速で1時間ほどで、新千歳空港。
夏休みが始まったせいか、空港は大混雑。全体を少しリサーチして、早めに手荷物検査を通過。
日本の空港は検査場の外に立派な飲食施設があるのに手荷物検査を抜けると、貧弱な施設しかない。そこに施設があった方がゆっくりできるし、お金を使う気になるのに。

というわけで、ANA66便にて、羽田へ。